南日本海人、バランスを問う

　人間生きているといろいろなことがあるが、最近思うのは、バランスが大事かなあということだ。仕事、趣味、家庭等のバランス。がんばる時、充電する時、考える時、流す時等のバランス。動く、休むのバランス。すべきこと、したいことのバランス。自己主張と融和のバランス。健康のバランス。直感と論理、欲求と節制。あげればたくさんあるようだ。
　バランスが崩れたときは、コントロールがとれなくなっているときだ。この前ひさしぶりにマージャンをやったが、マージャンというものもその点面白い。
マージャンを知っている人には常識であるが、ついている、ついていないが、マージャンではとても重要なファクターである。ついていない時にがんばって上がろうとしても、駄目である。逆についている時には、簡単に上がれてしまう。ところがついていると思って、適当にやっているとつきが落ちてしまう。ついている時、いかに数多く手をあがり、ついていない時、いかに守りを固めるか、そのあたりが勝敗を分ける。マージャンでは、この辺の微妙な流れを感じ取ってコントロールしていくことが必勝法となる。技術的なこととは別にである。
また、ご承知のとおり、面白いのはマージャンの場合、性格がはっきりと表れるということだ。淡々と打つ人、よい手がくると元気になる人、理屈っぽい人と、カンをたよりに打つひと、無謀な人、堅実な人、愚痴を言う人、負けてもニコニコしながら打つ人…。まさに人生の縮図、人間の凝縮された姿がある。
ただマージャンは若いうちはいいが、歳をとると疲れる。健康にも悪い。おまけに弱くなる。“引き”という概念がある。自分にとってよいパイを山から持ってくる神通力といおうか、そういうものがあるのだが、これだけは若い方が強い。要するにパワーということか。この点も人生と一緒かなあと思う。 パワーのなくなった分、経験による考えで補わなければならなくなるのであろう。
バランスの話から、マージャンの話に行ってしまった。しかしながら、人生はマージャンより複雑だ。がんばりながら、手を抜き、集中しながらも遠回りしていかねばならず、やせる努力をしながら大飯を食う…これは違うか。とにかく矛盾がいっぱいである。
だが、大切なのはバランス、だと思う。あなたはバランサーを内蔵していますか？