虫の鳴く声

　この前まで、暑い暑い死ぬーやめてくれーと言っていたのに、最近はめっきりと涼しいを通り越して、朝晩など冷え込んで来ました。
　今も、窓の外から、虫の鳴く声が聞こえてきています。
　コオロギや、スズムシ、マツムシ、キリギリスの仲間など、四種類ぐらいの鳴き声が聞こえてきます。気候の異変で、今年は虫がとても少なかったですね。
　春など、例年は植木に毛虫などの害虫がよくつくのですが、ほとんど駆除をしなくてすみました。夏は夏で、暑すぎたのでしょう、蝉の鳴く声もほとんど記憶に残っていませんね。どうです？
　この分だと、秋の虫も出ないかなと思っていたら、このへんになって、やっと出てきました。でも、平年はマツムシの大群の鳴き声に悩まされていたのが、嘘のように、少量多種のほのかな合唱で、快い風情です。
　こういう風情のある音を聞いていると、しみじみ秋だなあという実感がしてきます。
　秋はものを思う季節ですね。
　私自身は、一年中ものを思ってはいますが、やはり秋は格別です。
　すこし落ちついて、来し方行く末、今の自分自身などを省みてみるのもいいかもしれません。
　静かに。
　虫の音を聴きながら。
　ほら…。