なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

本薬師寺跡のホテイアオイ&ヒガンバナ

2018-09-25 05:37:53 | 植物
貴重な晴天の三連休、奇跡的に日曜日丸一日、自由な時間を貰いました。
前の日から遠足に行く小学生みたいにソワソワ。
そうだ、久しぶりに奈良に行こう!
と、「奈良 寺 花」で検索して出てきたのがここ、橿原市にある「本薬師寺跡のホテイアオイ」です。

ホテイアオイの名所??
まあ、百聞は一見にしかず、とりあえずご覧ください。



休耕田に植えられたホテイアオイが、まるで薄紫の絨毯のようになっていました。



右の方に見える小さな建物が本薬師寺跡のお堂。
写真真ん中に見えるこんもりした山が畝傍山です。


混むと聞いていたので9時前には着くようにしたのですが、すでに結構な人。
今の時期、ホテイアオイだけではなく、畦道に咲くヒガンバナも満開。
薄紫と真っ赤のコラボ写真を狙って、沢山の方が写真を撮りに訪れているようでした。

早速私もパチリパチリ。



アップも素敵。
おや、蜜を吸いにハチがやってきていました。




ヒガンバナと。






                      


白い花を一輪見つけました。




このホテイアオイ、ホームページによると、6月26日に近くの小学校の2年生の生徒さんの協力で、14,000株植え付けられたそうです。
8月から咲き始め、9月一杯沢山の花で人々の目を楽しませてくれます。

覚えておられるでしょうか。
先日宇治市植物公園のホテイアオイを投稿したとき、「増えすぎて一株でも池一杯になる」というお話をしました。
なので、世界的には侵略的外来種ワースト100に指定されているそうです。
幸い日本では冬越しができず、「日本中がホテイアオイで埋め尽くされる」事態にはならないようです。

なので、成長の早さを利用してこのような名所が生まれたのでしょうね。
毎年の植え付けは大変ですが、地元の子供たちも協力して町おこしをしているということなのでしょう。

ちなみに最近売り出し中の外来種、ヒレタゴボウがホテイアオイの群れの中に堂々と群れを作って沢山咲いていました。
これまた抜いても抜いても生えてくるそうです。
邪魔になると嫌がる向きもありましたが、結構可愛いですよ。






最後になりましたが、基本情報。
ホテイアオイは、ミズアオイ科ホテイアオイ属。
南アメリカ原産の帰化植物。
「ホテイ」の名は、葉柄が膨らんでいる様子を、お腹が丸く膨らんだ布袋様にたとえたもの。
このふくらみは、水に浮かぶための浮き袋の役割を果たしています。

ヒガンバナは、ヒガンバナ科ヒガンバナ属。
その名の通り彼岸の頃、葉に先立ち、花茎を伸ばして、先に真っ赤な花をつけます。
鱗茎に毒を含むのでそのまま食用にすると中毒しますが、よく水に晒すと毒が抜け、昔は救荒作物として利用されていたそうです。
「不吉」と切花にすると嫌がられることもありますが、最近では水田の景観によく似合うので、明日香のように名所として利用しているところもあるようです。

撮影:2018年9月23日
場所:本薬師寺跡前




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こんなもんです・・・自宅の植物(汗)

2018-09-24 08:39:11 | 植物
昨日は久しぶりに朝早くから遠出。
帰って用事を済ませたらもう日付が変わる時分・・・
当然写真の整理が出来るわけもなく・・・

ということで、今日は絶賛手抜き企画、「なつみかん家の植物」です。
ジョーさんの「なつみかんの家には実は沢山花が咲いているのでは?」疑惑へのお答えになれば幸いです。

一番元気に咲き始めたのがこのノゲイトウです。



草引きする前なので、後ろの雑草の山は無視してくださいね。
去年の今頃はもっと背が高くなって、威風堂々の株が沢山生えていました。
ところが、今年は高温少雨のせいでしょうか。
沢山芽はでてきたものの、どれもこの写真のように小さく、花も先に一つ付いているだけです。
これから伸びるのかもしれませんが、それはそれで可愛いので気に入っています。

ちなみに、去年の様子はこちら → https://blog.goo.ne.jp/natumkn/d/20170922


こちらは2016年のお正月にわが家にやってきたサザンクロス。



年中結構ぽつぽつと咲いていますが、完全放置・伸び放題なので、だんだん花がまばらになってきています。
しいちゃん、手入れの仕方教えてください~


一人ばえのフウセンカズラ。他のお宅では花が咲き始める頃、芽生えに気付きました。
定位置に植え替えるとどんどん育って、今でも花と実を付けています。
この写真の茶色い実は収穫しました。




酷暑の中、なんとか耐え抜いたシクラメン。
夏越しが難しい植物なので、すごく嬉しいです。
白と赤、どちらも生き延びました。




家の外のプランターではランタナが咲き始めました。
元はといえば、鳥さんが運んできた種から芽生えました。
一番オーソドックスな色合いです。



数日前まではこんな蕾。




そして、7月中旬に宇治市植物公園前のお店で衝動買いしたヒペリカム。
葉がどんどん粉を吹いたようになって、周りが茶色く枯れてきていました。
それが今はこの通り。



傷んだ部分をばっさり切ったら、新しい芽が沢山。
当たり前なのでしょうが、やっぱり嬉しいです。

この木にはかなり前から、一匹のオンブバッタ(♀)が住み着いていました。
台風の次の日に投稿したあの子です。



それがある朝見ると、なんと・・・



ヤッター、お婿さん見つかったんだ!

・・・ということは、来年もまたここにはオンブバッタが沢山出てきて、葉っぱを食べちゃうということ?
自然に任せた庭なので、まあそれもいいっか(笑)


ちなみに買ってきたときはこんな感じでした。



長々と拙庭の植物をご覧頂きありがとうございました。
あ~ハズカシ。

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タデ科まつり~イヌタデ、オオケタデ、アイ、サクラタデ

2018-09-23 06:49:02 | 植物
昨日ご紹介したイタドリもタデ科でしたが、やはりタデといえばイヌタデ属。
秋になると、あちこちで犬蓼族が跋扈し始めます。

その中でも代表選手が属名にもなっているイヌタデ。
ひと月ほど前から溝蓋の隙間や、プランターの片隅に葉が伸びていましたが、ついに気温低下・降雨とともに咲き始めました。


(2018/9/15 自宅)

「イヌタデ」と言いましたが、少しサイズが小さく本当にイヌタデなのかどうかは不明。
10年くらい前から居候していますが、どこから来たのかも不明。

ちなみに、宇治川のタデ科エリアで去年見かけたのがこれ。
今年は河川改修で消滅しています(多分)。


(2017/10/9 宇治川畔)


オオイヌタデは、その名の通り、イヌタデに似て花のサイズがかなり大きいです。
今年、宇治川でオオイヌタデの白花を見かけました。


(2018/9/16 宇治川畔)

普通はこんな感じの色が多いです。
タデ科エリアの主流はオオイヌタデとヤナギタデでした。


(2017/9/18 宇治川畔)


そして大きく華やかなオオケタデ。
庭に植えられることも多いですが、野生化した株も見られます。
こちらの写真は京都府立植物園の四季彩の丘にて。



例年淡いピンクの印象があるのですが、今年は強めの濃いピンク。
隣のアイの色が移ったかのよう。
すごく大きな株がオオケタデ、下の背の低い花がアイです。




そのアイのアップ。
これがあの藍染めのアイです。
アイタデ、タデアイとも言います。



イヌタデを派手にしたような姿ですが、葉を傷つけると藍色になるそう。
なんとなく根を使うのかと思っていましたが、藍染めに使うのは葉。
徳島では、今でも昔ながらの製法で藍染めが行われているそうです。


最後は台風の後遺症で荒涼としていた植物生態園の湿地ゾーンでたった一輪咲いていたサクラタデ。
タデのお姫様と言ってもいいほど、優しく上品なピンク色。



暗かったのでロクな写真は撮れませんでしたが、見られただけでも嬉しかったです。
去年とったサクラタデのアップの写真はこちら。



今度行くときには、もう少し園も整理され、秋の花が沢山咲いていることでしょう。
10月になったら、もう一度行ってみたいと思います。
コメント (18)
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地味でも美しい・ベニイタドリなど~宇治川散歩(4)

2018-09-22 08:13:47 | 植物
宇治川散歩の第四弾は、地味だけど美しい・・・です。
堤防にはこれまで紹介したような色とりどりの花がみられましたが、咲いているのはそれだけではありません。
一見地味な花でも、ハッとするほど美しい瞬間をみせてくれることがあります。
今日はそんな中からいくつかご紹介します。


ベニイタドリ (タデ科ソバカズラ属)



今の時期、あちこちでイタドリの花が咲いていますが、そのほとんどがクリームがかった白。
ところが、宇治川畔のある箇所に生えているイタドリの花は、遠くからでも分かるくらい、赤みがかっています。
調べてみたら、特に赤みが強いものはベニイタドリ(メイゲツソウ)といって、亜種なんだそうです。

イタドリは雌雄異株。
花をトリミングしてみると雌蕊が見えるので、こちらは雌株のようです。



全体をみると、もう赤い実が付きかけていました。
実には3枚の翼があり、風で飛んでいくようです。

 

ちなみに、昨年同時期宇治川畔上流の林縁で見かけたイタドリの花。
こちらは白で、沢山の雄蕊が花弁から突き出しているのが分かります。
なので、雄株。


(2017/9/18宇治川畔)

イタドリは新芽を山菜にしたり、民間薬として使われたり薀蓄語りだすと切りがないのでそれはまた別の機会に・・・


エノコログサ (イネ科エノコログサ属)



ネコジャラシとして覚えている人もいらっしゃると思います。
エノコログサは犬ころ草で、穂が子犬の尻尾に似てるから、ネコジャラシはその名の通り、ネコをじゃらすのにピッタリだから。

夏から穂が出始め、初秋の今、最盛期になっています。
堤防に行く途中の休耕田ではビックリするほどのエノコログサ。
少し紫色がかっているので、ムラサキエノコロでしょうか。



こちらでは、エノコログサにクズのつるが這い登っています。



ザ・雑草の代表ですが、どうしても憎めなくて、家に生えてきたエノコログサもなかなか抜けずにいます。
ちなみに、エノコログサは粟の原種とのことで、上手く実を外して炒って食べれば大変美味しいそうです。
実を外すのが面倒そうですが、暇つぶしにはいいかも。
興味ある方は、「エノコログサ 食べる」で検索して、「ただの雑草じゃない!エノコログサ(ねこじゃらし)を食べてみた」という記事を読んでみてくださいね。


他にも色々。
写真が相変わらずイマ千の上、植物写真としても、特徴が写っていないので価値ないのですが、雰囲気だけ。


セイバンモロコシ (イネ科モロコシ属)



地中海地域原産の帰化植物。
名前だけ見ると、いかにも食べられそうですが、硝酸塩を含む上、ストレスがかかるとシアン化水素(青酸ですね)を産生することから、飼料としては利用できないそうです。
繁殖力が強いようで、年々分布を増やしているような気がします。
通勤路のアスファルトの隙間にも伸びていました・・・

花はいかにもイネ科。




ヤハズソウ (マメ科ハギ属)



すごく小さいのにハギの仲間。
個体数ナンバーツーくらいじゃないかと思うくらい、今の時期びっしりと生えています。
マメ科特集に出したかったけど、花が撮れなかったのでパスしました。
代わりにバッタとともに・・・
(バッタの名前が分かったら、教えてください)

これだけでは寂しいので、一昨年撮った花。
トリミングしていますが、実際にはとても小さいです。


(2016/9/17宇治川下流)

名前の由来は、葉の先をつまんで引っ張ると、矢筈型に切れることから。


ヨモギ (キク科ヨモギ属)



ご存知ヨモギに蕾が沢山付いていました。
どの時期をとっても目立ちませんが、春先の新芽で作ったよもぎ餅は最高です。
ヤマトシジミとともに・・・


<メモ>
撮影日:2018年9月16日
撮影場所:宇治川下流
(特に断らない限り)
















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ガガイモ・ノブドウ競演~宇治川下流散歩(3)

2018-09-21 05:47:04 | 植物
ツル帝国とも言うべき宇治川の河原。
その中でも、今年台頭してきたのがガガイモです。



ガガイモ科ガガイモ属の在来種。
ふわふわ温かそうな花弁。




去年まで見た覚えがなく、あれだけ沢山の宇治川の写真を撮っているのに一枚もありません。
ところが、今年はびっくりするほど大量に花が咲いていました。



こんな所に生えています。
分かりにくいですが、藪になっているところに、沢山のツルと花が見えます。



ピンク色が少し濃い目の綺麗な花。



こちらの写真、少し白っぽい花ですが・・・



よく見ると、左下に緑の実が付いていました。




じつはこの実、茶色く熟すと2つに割れて中から白いお髭の伸びた種子が沢山出てきます。
ケサランパサランの正体は、ガガイモの種という説もあるくらいだそうです。
これまで種を見たことがありませんでしたが、今年はこれだけ沢山の花が咲いたのですから、種も期待できそう!


新興勢力のガガイモエリアの隣は、去年もそこら中にツルを伸ばして蔓延っていたノブドウ(ブドウ科ノブドウ属)のエリアです。
年々エリアが拡大していますが、この場所が元祖。
今はほとんどの株で緑の実をつけていますが、




なんと、数は少ないですが、色づき始めの実もありました!




葉にも風情。



                   色といい風情といい、最高の実!ただし食用不可。
            
                   


そして今年もいました。オオスズメバチ(汗)
夢中で写真を撮っていたら、ぶーんと威嚇するように近くを飛んでいきました。
危なかった~

参考写真ですが、去年同じ場所で撮ったオオスズメバチ。
去年も同じ写真を紹介したような気がしますが、ハエと比べると大きさが分かります。




最後は、同じエリアでぼっきりと折れていたセンダン。
堤防は背の低い木が多いので、先の台風でもそれほどの被害はありませんでしたが、中にはこんな木も・・・




成長がハンパじゃないのですぐに復活すると思いますが・・・



<メモ>
撮影日:2018年9月16日
撮影場所:宇治川下流
(特に断らない限り)
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