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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

【ministock-11(lab)】費用と効果-新潟の小さい家-

2019-09-17 19:25:39 | ministock-11(lab)
ミニストック-11はどこまで費用対効果を出せるのかというテーマにも取り組んでいます。

もちろん安かろう悪かろうではなく、ネイティブディメンションズらしさ、ミニストックらしさに関しては一切妥協していません。

構造も単純な架構と広い空間の中間点を絞りに絞りました。
架構を単純にすれば柱が増えるし、空間を広くすれば梁が大きくなるし。

という事で、ごくごく一般的なサイズの材料だけを使って、かつ、素直に力が上から下に流れるように組み立てて、最大限空間を広く見せるようにしています。


そして、もう一つ検証しなければいけないのが、断熱材の材料費と光熱費の中間点。
断熱材を厚くすれば光熱費は抑えられるけど、材料費は増えます。

目指すところは、材料費も安いし、光熱費も安い。

ミニストックでは、壁に6cm、屋根に11cmの断熱材を使って、光熱費の月平均が¥20,000を下回るようなご提案をしています。

そして、ミニストック-11は建物がとっても小さいので、もう少し薄くしても大丈夫なのではという部分に着目しました。

薄くしすぎると計算上大丈夫でも、体感温度に誤差が出るので、極端な設計は禁物。
そこで、壁と屋根の断熱材を1cmずつ薄くして検討してみました。

まずは材料費について、1cm薄くすることで¥77,957のコストダウンになります。

そして、光熱費のシミュレーションでは、月平均¥344の差となりました。

つまり、226.6か月で逆転することになります。
19年


将来を見越してだったり、より快適性を求めるのであれば断熱材は厚いに越したことはありません。
建物がとっても小さいので、将来的な電気代やガス代が上がっても影響は小さく済みます。
どちらを優先するか。

性能や使い勝手、デザインすべてを皆さんのライフスタイルに沿えるように、沢山会話を重ねてご提案させていただきます。





という事でおまけ





逆に壁の断熱材をさらに厚くするとどうなる?
壁の断熱材を10cmにすると、材料費は¥242,550上がります。
光熱費は、月平均¥589の差となりました。

つまり、411.8カ月で材料費を回収できます。
34年


材料費を回収できるのが、ローンが終わるころというのは、ちょっと長いかなという印象です。
時代性が大きく変わる可能性もあるので、このくらいしておかないとという印象も無きにしも非ず。
加えて、体感温度は格段に上がります。

皆さんの価値観はいかがですか。
ネイティブディメンションズとしては、ミニストックの規模であれば6cmが基準となり、ミニストックの中でも特に小さい場合は5cmもありというスタンスです。

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