朝、自転車に乗って10キロほど先の公園に行った。
桜は、この間の強風でほとんど散っている。
しかし、桜の花びらの量がはんぱではない。遠目からは、まるで雪が積もっているようだ。
この公園に隣接するかたちで、小さめのため池がある。池のそばに植えられた桜の枝が、水面に映っていた。
池を巡る道を、ゆっくりと一周した。
水面を覆う桜の花びらが美しい。
ペダルを漕ぎながら、ふと、思った。
この世界は、クルマなんかじゃ見えないものばかりだな、と。
この公園は自宅からほんの10キロ足らず。子どもの遊具は無く、ただ展望台らしきものと、桜の木と池しかない。だから、存在はしっていたのだが、来たことがなかったのだ。
クルマじゃ近すぎて、かえって来ることはなかったろう。
スポーツ自転車を始めてほんの一年足らずだが、世界の意外な広さに驚かされてばかりだ。