だーばぁの流儀

児童文学作家・岡田なおこブログです。
全身マヒ+オストメイト・作家・アラ還ならではの日々を気ままにつづっています。

ちょ~イチオシ課題図書『たぬきの花よめ道中』 📚

2018年04月18日 | 日記
「もがみ通信」にタヌキがくっついてきた (?_?)


ココによく登場する“最上一平”センパーイ!  新刊が出るとお贈り下さいます。
どれも玉作ばかりですが、数年前から新刊と一緒に「もがみ通信」なるものがくっついて来るようになりました。
ワタクシメは「もがみ通信」のクオリティーを上げるため「しょーもない、しょーもない」と愛のムチを送っていますが(天に唾を吐いていますが・汗)、
「そのうち値が出る」と信じて、大切にしまってあるんです(笑)

「児童文学」なんて、小難しいことを生業にしているオジサンやオバサンは意外とアホなことにエネルギーを使っているのでありまする。

本に「もがみ通信」が付いて来るのか、「もがみ通信」に本が付いてくるのか・・・わからない時もあるんですが😊
ワタクシメのような出来の悪い後輩のことを気に掛けて下さる最上さん&奥様、ありがとう♥

またまた、最上一平センパイの新刊のご紹介ではあります。
今回の作品で「町田尚子」という絵描きさんのファンになりましたのよ、ワタクシメ。
それで町田尚子さんの絵本をごっそり拝読しましたが、この「たぬきの花よめ道中」は際立っていました。
だーばぁ的に「ちょ~イチオシ」です❣


《EhonNAVI》より一部転載


『たぬきの花よめ道中
作:最上 一平 絵:町田尚子 出版社:岩崎書店




●「都会に生息するたぬき」をニュースで見たことが、すべてのはじまりでした。
最上さんが、今回のおはなしの構想を考えたのが、今から約20年前。きっかけは、子どもの数が減って閉校になった都会の小学校のニュースでした。
最上:私は山形県の山の中で生まれたのですが、ずいぶん昔から過疎の町でした。だから、過疎化というものは、都会には縁のないものだとばかり思っていました。
なので、閉校のニュースを見て、東京にも過疎があるのかとビックリ。
さらにそれから十数年経って、今度は東京のど真ん中、皇居にたぬきの一族が住んでいるというニュースを見ました。
そこから、人間にとって都会でも、たぬきなど野生動物側からすると、過疎化が進む辺鄙なところという見方もできるかも……と思ったんです。
この2つが自分の中で合わさって、『たぬきの花よめ道中』の土台が生まれました。
  -- 中略 ーー
町田さんからラフ画が届くたびに、文章を読み直し、より絵とマッチするように推敲を重ねていったという最上さん。

最上:私から町田さんに絵のことでお願いすることはほとんどなかったのですが、町田さんから上がってきたラフ画で、悩んだ場面が一場面ありました。
それは、ラストの花嫁道中の場面。町田さんは2つの違ったイメージのラフを描いてくれたんです。
ひとつは、あさぎり姉さんの横顔が大きく描かれたもの。愁いを帯びている表情が清々しくて、本当に美しかった……。
でも、最終的にはどちらかを選ばなければならず、編集者と町田さんにお任せして、今の絵本に使われている絵でお願いしました。



上記の通り、物語はシンプルですが、最上一平✖町田尚子の化学反応により、すごーく奥行きのある作品に仕上がっています。
たぬきが満開の桜の下で婚礼をあげます。
「もがみ通信」には、「みなさんの所にも色々なさくらさくがやってくることを願っています」とかとか書かれていますが、
ワタクシメの手元には「桜🌸」はもちろんのこと、たぬきたちのふわふわした毛並みや、田舎から都会にやってくるまでのドキドキ、
そして花嫁になる「あさぎり姉さん」のときめきが伝わってきました。

全体的にレトロですが、だから余計、たぬきの目玉、あさぎり姉さんの眼差しが官能的にみえます。
これはワタクシメの深読みかも知れませんが、子ども読書にも「恋人のもとに行く艶っぽさ」はわかるのではないでしょうか。

とにかく、美しい(ΦωΦ)
最上さんと町田さんが、何度も何度も構想を練り合い、ぶつかりながら無駄をそぎ落とし、切磋琢磨して創り上げた力強さが感じ取れる一作です。



新人編集者だったAさん !(^^)!

この本に感動し隅から隅まで読みましたら、編集者の名前も発見!

忘れもしないAクン👦
10数年前、彼が新人編集者の頃、お世話になった・・・というか・・・使えなかった(涙)
その後、異動したみたいで、もう編集はしていないと思っていたら、いい仕事してるじゃん!

      「Aクン」なんて呼んだら失礼な年齢・スキルの持ち主になっておられます(V)o¥o(V)

「だーばぁ 感涙」で、すぐにAクンにメールしました✉
Aクンは部署が変わり「この作品は手がけてから4年近くかかりました!! 久々の日本の絵本で楽しく仕事をさせていただきました」とのこと。

時間は掛かっても、これは「岩崎書店の名作ランキング」に入りますよ(あくまでもワタクシメの予想)
素晴らしいモノが創れて、皆さん、おめでとうございます!  



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