派遣労働については、これまで規制緩和が進められてきたという経過はありつつも、一時的・臨時的な労働に限るというのが建前として維持されていました。しかし、今回の改正は、その建前すら一切捨て去るということを意味します。
当然、企業にとっては、都合よく『いつでも切れる』派遣労働者を活用できるメリットがありますし、パソナなどの大手派遣会社にもメリットがあります」
労働者にメリットはないのだろうか。
「労働者には何のメリットもありません。派遣から正社員という道は完全に閉ざされます。逆に、正社員を使い勝手のよい派遣社員に置き換えるということが、これまで以上に急速に進むことが予想されます」
なぜ労働者にメリットがないと言えるのか。
「もともと派遣労働とは、労働者の雇用について、だれも責任を取らないという制度だからです。派遣先は、いつでも簡単に派遣を切ることができます。
契約上、雇用責任を負っている派遣元も、派遣先から切られたことを理由にして首切りを正当化します。派遣切りについて裁判が各地で起こされましたが、労働者側を勝たせる裁判所はほとんどありません。
派遣法がさらに改正され、派遣労働が主流になっていけば、労働者をモノのように扱う『ブラック企業』はますます横行するでしょう。『様々な仕事を経験』『多様な働き方』と言えば聞こえはいいかもしれませんが、裏を返せば、首切り自由の使い捨て労働がより一層蔓延するということです。
「ブラック企業」がますます横行? 労働者派遣法改正「3年制限撤廃」で何が変わるか
当然、企業にとっては、都合よく『いつでも切れる』派遣労働者を活用できるメリットがありますし、パソナなどの大手派遣会社にもメリットがあります」
労働者にメリットはないのだろうか。
「労働者には何のメリットもありません。派遣から正社員という道は完全に閉ざされます。逆に、正社員を使い勝手のよい派遣社員に置き換えるということが、これまで以上に急速に進むことが予想されます」
なぜ労働者にメリットがないと言えるのか。
「もともと派遣労働とは、労働者の雇用について、だれも責任を取らないという制度だからです。派遣先は、いつでも簡単に派遣を切ることができます。
契約上、雇用責任を負っている派遣元も、派遣先から切られたことを理由にして首切りを正当化します。派遣切りについて裁判が各地で起こされましたが、労働者側を勝たせる裁判所はほとんどありません。
派遣法がさらに改正され、派遣労働が主流になっていけば、労働者をモノのように扱う『ブラック企業』はますます横行するでしょう。『様々な仕事を経験』『多様な働き方』と言えば聞こえはいいかもしれませんが、裏を返せば、首切り自由の使い捨て労働がより一層蔓延するということです。
「ブラック企業」がますます横行? 労働者派遣法改正「3年制限撤廃」で何が変わるか