シンガー『ナターシャ』のブログ

関西・東京・名古屋・広島、そして台湾もグローバルに歌うシンガーソングライター、jazzシンガーナターシャのブログです

治安は?

2008-04-30 | 
エルサレムの前によくある質問FQAを。

「イスラエルに行った」言うと決まって聞かれるのがまずはこれ。
「え~治安大丈夫なの?」

はい、何も問題ありませんでした。
前回「山元加津子ツアー」で行った去年の7月はレバノンとの戦闘体勢だったため、観光地はどこもすいていたそうですが(当たり前だわな)今回はエルサレムは人、人、人。世界中からの人のエネルギーがすごかった。皆ここを目指してくるのよね。

入国審査も厳しいとよく聞きましたが、何の問題もなし。「教会のグループか?」「違う、観光です」という問答くらい。イスラエルの入国スタンプを押されるとアラブ諸国へ同じパスポートでいけないので「ノースタンプ」とお願いするとスタンプも押されなかったし。

帰りの出国審査はさすがに厳しく一人ずつスーツケースを開けられました。イスラエルのどこに行ったのか聞かれ、あまりにもたくさんのところを訪れたので旅のしおりを見ないと分からなくて戸惑ったり、旅行会社からもらった物なども詳しく聞かれました。帽子とパンフレットくらいなんですが。

写真はゴラン高原。なんとものどかな高原だけれど、すぐ向こうはレバノンとの国境。国境地帯なので何度も戦場となった場所だが、この景色からは想像できない。しかし、ちょっと先へいくと「地雷注意」の看板がありこの景色とのギャップが激しい。

イスラエルという国は国家存続のために、万が一攻撃されてもできるだけ日常生活を淡々と送るようにしているとのこと。それを聞いていつ何が起こってもおかしくないところで暮らすって本当に私たちの想像を絶することだなあと思ったし、そしてそんなことを心配しないでもいいところに住んでいる私達がどれほど幸運なことか・・・考えさせられました。

私もイスラエルに行くまでは「中東のあたり、ややこしいところ」というくくりしかできなかったし、イスラエルに行ったと聞いた人の反応の中でも「ベールとかかぶっているんでしょ?」とか「戦争中じゃないの?」とか、いかに日本にイスラエルの情報が入ってきていないかがわかります。

他国に頼れないイスラエルは自給率が世界1。自給率を上げなくてはならない日本にはたくさん学べるところがあるだろうし、な~んにもない砂漠から奇跡のように大きな都市をつくったイスラエル人。森が消えつつある世界中で唯一緑の面積が増えている国。学べるところは本当にたくさんあるのです。

一説によると石油が必要な日本にはアラブ寄りの情報しか入らないとも。真偽は分からないけれど、自給自足しているイスラエルより石油を依存している日本にはアラブの方が大事なのかもしれない。

そういう意味でもそうそう行けないところに旅できたことは、本当に幸運です。感謝。