シンガー『ナターシャ』のブログ

関西・東京・名古屋・広島、そして台湾もグローバルに歌うシンガーソングライター、jazzシンガーナターシャのブログです

Toussaint (万聖節)

2006-10-30 | フランス
Toussaintという祝日が11月1日にあるのでこれを含め学校などは秋休みになる。万聖節と訳されているがtous=全て、saint=聖人なのでそのままの訳。この祝日の前夜に行われる祭りがハロウィーンだが、フランスではハロウィーンはさかんではない。「アメリカのお祭り!」という感じで、お店のショーウインドーにはそれらしきディスプレイがされているが、コスチュームを着けて歩いている人はそんなに見ない。

銀行などは1日だけがお休みで、お店は店によってやっているところとお休みのところがある。祝日だからと言って全てが閉まってしまう休みとそうでない休みがあるのでややこしい。Toussaintの日はお墓参りの日でもあるため、花屋に白や黄色の菊が並ぶのが日本と同じで面白い。菊はなんだか日本っぽいと思っていたけれど、同じなんだ。

シンガポールに住んでいるとき、お墓の近くを車や電車で通ると「あれ、お花がいっぱいだ」と思う日があって、それはお彼岸の日だった。しかし、この関連で一番私がびっくりした出来事はシンガポールのお盆だ。勿論、多宗教の他民族国家なのでこれは仏教徒の話だが、お盆の頃会社で熱心な仏教徒たちが集まって、色々なものを焼いていた。お店でその「焼くものセット」は売っているそうで、花輪であったり、飾りであったり派手なものが多い。ご先祖様がさみしくないように焼くそうだ。その中で私が一番びっくりしたのが、おもちゃのお札で、その銀行の名は「冥土銀行。」天国でも冥土銀行発行のお金を使うという発想にびっくりした。銀行名がすごい。

しかし、ご先祖様って一人でも欠けてたら今の自分は生まれてないってことだから、本当に感謝しなくっちゃ。日本に帰ったらお墓参りに行こう。


クレープ再び・・

2006-10-27 | フランス
別に好物ではないのだが、もう一度カリッとしたクレープが食べたくてクレープ通りに行った。お昼はやってないのかなあ・・と前回来たときとうってかわって静かなrue de Monparnasse (モンパルナス通り)に11時半ごろに行ったが、お目当てのお店はちょうどもう少しでオープンというところだった。そして、ラッキーにもお昼は10ユーロでおかずクレープ、デザートクレープ、シードル(りんごの発泡酒)のセットがあるではないか。

おかずクレープは、ハム、チーズ、卵入りでデザートクレープはマロンクリームを選んだ。夜は一皿に二枚のクレープが折りたたまれていたが、お昼は値段が安い分、一枚ずつのクレープだった。しかし、一枚でもボリュームは満点どころか、かなりおなかがしんどい。

このお店は人気店らしく、12時を過ぎるとどんどん人がやってきて満員になった。おかずクレープはそば粉、デザートクレープは小麦粉で作るようで色が違う。このお店はシードルもかわいいブルターニュのお椀で飲む。ここのクレープ焼きのおじさんは、一日何枚クレープを焼いているんだろう。じっと焼いているところを見ていてふと思った。職人さんの仕事は美しい。無駄な動きが全く無いんだもん。

きっとこれは本当のブルターニュ風クレープだろうし、クレープはもう満足したからいいんだけれど、次回フランスに来た時には是非ブルターニュに行ってみたいなあ。ケルト人の文化が残っていて、そしてあんなに北にあるのに南仏と同じくらいの日照時間らしい。今は体力がなくて、クレープ屋でもシードルもほとんど飲めなかったが、ブルターニュに行くときはシードルやカルバドス(りんごの蒸留酒)を堪能できるくらい元気になっていたいな。

今日も曇り・・

2006-10-26 | フランス
パリは今日も曇り。一日一回はしとしとと小雨が降るので外出時には折り畳み傘が必要だ。まだそんなに寒くはないし、散歩するにもちょうどいい季節だが、日照時間が少ないというのを実感できる。

パリジャンたちは、ヴァカンスになると南仏にやってくる。今年の夏、外出を控えるようにという警報みたいなものまで出るくらいの酷暑だった南仏に、「なんでこんな暑いところにやってくるんだろう。私だったら涼しいスイスでも行くわ。」なんて思っていたが、少し理解できた。秋でこの日照時間となると、冬にはもっともっと少なくなる・・・やはり太陽を求めて南仏に行くのか。

しかし、酷暑の中ビーチで裸になって肌を焼くのは、体にとって絶対危険。いくらなんでもやりすぎ。かといって、肌が焼けるのを嫌がるのは分かるが、帽子に日傘、サングラス、スカーフ、そして極めつけの白い長手袋をつけて夏の南仏の町を歩いていた日本人女性の団体もやりすぎでしょう。殺虫剤まく人たちの団体かとおもったわ。

私の好物

2006-10-25 | フランス
私のフランスでの好物をご紹介。どちらも日本では食べられないので今日は食べてきました。

まずは、ファラフェル。ひよこ豆のコロッケやたくさんの野菜をピタパンにはさむユダヤ系のサンドイッチ。マレ地区に行くとユダヤのシナゴーグ(寺院)があり、このあたりにはこのファラフェル屋がたくさんある。これをかじりながら歩いている人も多い。今日は私はお店でいただきました。

もう一つはリューバーブのタルト。リューバーブは蕗(ふき)の一種でジャムとしてもよく売られているが、これがすっぱい。このすっぱさとタルトの甘みのコンビネーションがたまらない。ここまですっぱいタルトって日本にはないからとても新鮮。

あと日本で食べられないもの・・なんだろう。滞在中に食べなくっちゃ。


モンパルナス駅

2006-10-24 | フランス
私の住んでいるのはモンパルナス駅の近く。地図ではセーヌ川の下側の左岸と呼ばれるところで、近くにはモンパルナスタワー(といってもビルなのだが)がそびえたつ。ここは旅行で来た時にはほとんど知らなかったが、とーっても便利ないいところだ。

駅の近くには、デパートのギャレリーラファエットがあり、たくさんの洋服のブティックが入っているし、外に出ると「レンヌ通り」という大きな通りがあり、ZARA, MANGO, PROMO, 123, KOOKAI`などなど女の子の大好きなブティックがそろっているし、なんといっても右岸の買い物プレイスに比べて断然人が少ない。なのでゆっくり買い物ができる。もう少しセーヌ川、サンジェルマンの方に歩いていくとこれまた靴屋がたくさん並んでいる。

モンパルナス駅はブルターニュへの列車の発着駅なので、駅周辺にはブルターニュ名物のクレープ屋がひしめきあっている。シードル(りんごの発泡酒)も種類が豊富。勿論サイズは大きいが、食欲に自信のある方は おかずクレープとデザートクレープを一枚ずつどうぞ。私は前回はズッキーニ・チーズ・ベーコンのおかずクレープでせいいっぱいで、胃のスペースの都合で、デザートクレープは友達のをつつかせてもらうくらいしか食べれなかったが。

・・とモンパルナス駅周辺の宣伝でした。

ビオ市

2006-10-23 | フランス
初めてパリらしいトピック。

今日は近くの日曜日にやっているビオロジックマルシェ(ビオ市)に行ってきた。有機農法でやっている野菜、果物をはじめ、肉、チーズ、パン、花、石鹸、エッセンシャルオイルなどなど盛りだくさん。市場に来るたびに元気をもらえるが、今回は大好きなものがたくさんで興奮してしまった。

プロバンスに住んでいたころは、毎日のようにどこかで市場があり、新鮮な野菜を買うのが大きな楽しみだった。そして、この野菜が本当においしい。肉にもいえることだが、味がしっかりしている。見た目は日本のようにきれいではないが、野菜のパワーがすごく強い。だから、焼いたり、茹でたりするだけで、十分おいしいのだ。今日買ったビオトマトはいつもマルシェで買うトマトよりももっと形が崩れていた・・味が楽しみ。

他に探していた南仏の手作り石鹸も買った。これが肌にいいのだあ。フランスに来たころ「あれ?洗顔石鹸ってないの?」と疑問に思ったのだが、特にないようだ。日本でいろんな洗顔石鹸を試すのが好きな私はちょっとがっかりしたのだが、マルセイユ石鹸を使い出したら、そんなもん要らないやというのがわかった。初めはスーパーで売っているマルセイユ石鹸を買っていたが、そのうち市場に売っている手作り石鹸を買うようになった。成分は一緒らしいが、この手作り石鹸は見事私の肌に合う。オリーブやラベンダーや蜂蜜や熊笹やと選ぶのもとっても楽しい。

日本に帰っていた間、日本の洗顔石鹸が必要以上に洗い流しているような気がした。佐伯チズさんの本(佐伯チズ メソッド 肌の愛し方育て方」講談社)に書いてあった「日本人は洗いすぎ」というのが分かる気がした。マイルドな手作り自然石鹸に慣れていた私の肌にはきつかった。たくさん洗い流してしまうから、また化粧水や乳液やクリームが必要になるんだるなあ。私はこっちでは、この手作り石鹸の後は、薬局で売っているビオデルマのスプレーとアヴェンヌのクリームのみで肌はすこぶる快調。乾燥と強い日差しに気をつければOKというのがわかってきた。

ビオ市の話に戻るが私が一番うれしかったのは、ビオのフラワーエッセンスのお買い物。フラワーエッセンスは、花のエネルギーを転写したものでそれぞれの花の持つエネルギーが人間の心と体のバランスの乱れを整えてくれるもの。フランスに来て嬉しかったことは、このエッセンスが薬局に普通に売られていることだった。だいたいはバッチ博士(こちらではバック)のシリーズだが、今日ビオ市で売られていたのは、薬局のと違ってアルコールが入っていないものだった。ちょうどミムラスとウオールナットが欲しいなと思っていたところだったので、嬉しいお買い物だった。

そういえば、そのおじさんが、「日本人は胃が悪い人おおいだろ。それって熱いものを飲んだりするからだよ。」と言っていたが、これってこっちにきてよく聞く。確かにお茶やうどんのおつゆ、熱燗など熱々でいただくもの多いもんなあ。

ちょっと気をつけようっと。


おかいもの 1

2006-10-21 | フランス
フランスに戻って「ああやっぱりいいよなあ」と思うものはいくつかあるけれど、その一つが洋服と靴。日本に居るときはまったく欲しいと思う服も靴もなかったけれど、こっちに戻ると「欲しい欲しい欲しい」と思うものがいっぱいで困ってしまう。

デザインや色などが日本のものはどうしても「無難」な線をいっているからかなあ。靴は特にそう感じる。南仏に居ると特にそうだったが、「こんなきれいな色の靴日本でみたことない」っていう緑やオレンジやピンクの靴やブーツが売っていた。

日本に帰ることが決まったし「買い物でもすっか」と毎日家の周りのお店をうろうろしているが、買い物で洋服や靴をみるだけでなく、買い物しているお洒落なパリジェンヌのファッションを見ることも楽しみのひとつ。「おっしゃれー」と思った人のお洒落をちらちら、彼女が何を買うのかもちらちらみながら、店をうろうろする私は怪しい人かもしれんが。昨日もコートの紐の面白い結び方をしているひとを発見した。

しかし、洋服屋さんも大変だろうなあと思うのが、客の洋服の扱いが荒くてきたない事。「どうやったらこんなにきたなくできるねん?」とつっこみを入れたくなるほど、試したもの、見たものを元のところに戻さず脱ぎ散らかしている。これは、飛行機を降りるときの感想と一緒。後ろの座席だった場合、出口にたどり着くまでに結構距離がある。そのときに見る景色・・「どうやったらこんなにきたなくできるねん?」と毎回思う。座席の上、下、ところかまわず食べ散らかし、飲み散らかし、毛布もむちゃくちゃ。この人らは小さいときに「おかたづけ」というのを習わなかったのだろうか・・と不思議に思う。こういうときはやっぱり日本人でよかったって思うなあ。

帰ってきましたパリ

2006-10-20 | フランス
久しぶりに帰ってきたパリは日本より一足早い季節で、もうコートの季節。せっかく「ふらんす日記」とブログを始めたが、いろいろあってフランスでの滞在許可証が切れる前にフランスに戻ってこれなくなり、日本に一度引き上げることになった。今回はそのための残務処理。

帰ってみれば、テレコムからたくさんの請求書が・・。最後通牒は「これ以上払わなかったら裁判じゃ」というのまで入っていた。勿論、私はパリを出る前にテレコムに行って、支払いはあるかと尋ねたら、「大丈夫大丈夫。全部引き落としになっているから問題なし」と言われた・・やっぱり信用した私が甘かった。アパートを引き上げるので電話線をクローズしないといけないのだが、電話線が開通しないことには閉じられないらしい。勿論すぐに支払いをしたが、一週間近く経ったがまだ電話がつながらない。帰るまでにちゃんとクローズできるんかい・・と不安がまた一つ。

昨日は学校に受講をキャンセルしたのでその返金を取りに行った。ちゃんと電話で前もってアポを取り、向こうが現金を用意できるという日時に行ったにかかわらず、担当者はどうもアポを忘れていたらしく不在。他のスタッフも今日中には無理だと言われる。「私は体調が悪いのにわざわざ来たんじゃい。また来いってことかい」と体力を振り絞り怒ったら(怒り度最高を5とすると2くらい)「日本の銀行に送金する」という結果になった。それなら、はじめからそうせえよ。しかし、またアポ同様「送金も忘れた」となりかねないから要注意。

「ああ、パリに戻ってきたんだなあ」と実感する出来事がまだまだ続く。しかし、あんまり怒ると体に悪いのでこっちも真面目に取り合わないことにしようと思う。なるようになるし、ならなかったらその時また怒ればいいっか・・てことで。

こわいもの

2006-10-12 | おもうこと
私たちが「問題」「失敗」って呼ぶものは、自分が思い描いていた通りに事が運ばなかったってだけじゃないのかな。

私は「問題」にぶち当たる度に、乗り越えるのが怖くて逃げたくなる「よわいよわい自分」に出合う。「私はなんて弱いんだ」ってびっくりもするけど、昔のように自分を「よわむし」だと責めなくなったこと、怖がっている自分を隠そうとしたり、ごまかさなくなったこと、その正体をつきとめようとする勇気があること・・それは嬉しいこと。

今の自分には、それに立ち向かえる強さがあるから、その「怖いもの」が今やってきたはず。1年前の私にも、半年前の私にも力不足だったからやってこなかった・・だから、それだけ成長した証拠。だって前にクリヤーした「怖いこと」よりも、もっと深い、もっと長い間ほっておいたものだから。

でも、その「怖いもの」が「怖いもの」でなくなったとき、自分の人生が前より絶対豊かになっているはず。

「恐れ」の下には宝物が隠されているから、怖くてもそこから逃げないでいようと思う。