シンガー『ナターシャ』のブログ

関西・東京・名古屋・広島、そして台湾もグローバルに歌うシンガーソングライター、jazzシンガーナターシャのブログです

ハティクバ

2008-04-24 | 
写真はぷかぷか浮く死海です。ここは海抜下400メートルで世界で最低な(一番低い)場所だそうです。だから太陽の紫外線もここまではやって来ないから肌にも悪影響なしと聞きました。まあ、私は夜にぷかぷか浮いたので関係ありませんでしたが。

そういえば去年行ったペルーのチチカカ湖は標高4000メートルくらいだったから、とっても高いところ低いところに行ったことになります。浮いている場面を友達のカメラで写真を撮ってもらいましたが、たぶん夜だからうまく撮れていないだろうな。なので、写真は知らないおじさんたち。

夜の死海は場所によっては冷たいところもありましたが、少し歩くと暖かい。なんせ目や鼻などの粘膜に海水が触れてはいけない!と聞いていたので、ひっくりかえったらこわい~とびびりの私はびびっていましたが、そんな私でもすぐにぷかぷか浮きました。

そういえば「死海でおならをするとまあすごい」と聞いていてましたが、そんなタイミングよく出た人はいなかったのか、誰からも何がすごいのかの体験談を聞けずじまいでした。知りたいなあ。

舐めたら塩味だけでなく、硫黄やにがりなど色々な混ざった味でした。肌はぬるぬるになり、部屋に帰ってしっかり石鹸で洗いましたが、翌日朝食テーブルで「もったいない」といわれてしまいがっくり。そっか、この成分が肌によいから水で洗い流すだけでよかったのかも。でもかなり刺激強そうでしたよん。

私にしては高価だったので買いませんでしたが、死海のミネラルの化粧水や泥パックなどたくさん売っていましたよ。バスソルトは買おうか迷ったけど、どうせ買っても絶対使いきる自信は全くないな・・と石鹸だけ買いました。


毎日メーリングリストで一緒に旅した人達と同窓会の連絡や旅のシェアーをしたり未だに繋がっているのですが、旅の団長赤塚さん、今ではイスラエルに10回くらいいらっしゃっていますが、彼を一番最初にイスラエルに導いた故、糸川英夫博士は「旅の前と帰ってから、何か違って見えたらその旅は成功なんだよ」とおっしゃっていたと投稿してました。

帰って10日ほどしか経っていないのに、旅の思い出が薄れつつあるような気がしてちょっと淋しいのですが、それはもうそろそろ旅の衝撃が外側でなく内側に入ってきているのかもしれません。

昨日は、映画「4分の1の奇跡」が新体制になったお祝いパーティーというのがあり、そこでイスラエル旅行についてお話させてもらいました。写真の順番がばらばらになっていたため、聖書関係の場所はお手上げ状態でしたが、山本加津子著「宇宙の約束」を皆、読んでいる、知っているので話が早い。

去年の7月「山本加津子と行くイスラエルツアー」でかっこちゃんが感じたことを書いたのがこの本、「宇宙の約束」。実はこの時期、イスラエルはレバノンと戦闘中だったため、ガイドさんがみつからなくってようやくみつかったのがイスラエル在30年の「バラさん」こと榊原さん。このバラさんがあんまりにも素晴らしい人なので、今回は「バラさんと行くイスラエル」というタイトルのツアーになったのでした。

旅の企画者小林さんから「バラさんは、男がほれる男だよ。本当に素晴らしい。」と聞いていましたが、男でも女でも動物でも惚れちゃうくらいの人でした。ほんと。

話がそれましたが、昨日の報告会でお話の後、私はイスラエル国歌「ハティクバ」を歌いました。私達は初代首相、独立宣言の人ベングリオンのお墓の前でこの歌を歌うためにずっとバスの中で練習していたのです。世界広しと言えども国歌がマイナー調なのは日本とイスラエルだけらしいですよ。日本とユダヤの共通点は色々ありますねえ。

「ハティクバ」の大体の意味はこんな感じです。

我々の希望は、なお失せない。
その希望は、2000年にもなる
私たちの国で、シオンの地で、
エルサレムで 自由の民となること。

このどこか哀しいメロディー、すんなり体に入ってくるので、気がつけばいつもこの歌を口ずさんでいました。買い物するときも、ホテルの部屋でも。(歌詞は難しいから紙を見ないと歌えませんが)変わった観光客ですよね、日本で買い物しながら君が代歌っている外国人ってことですからね。

ベングリオンのお墓の前で「ハティクバ」と「君が代」を歌いました。なかなかこれも感動的な場面でした。ベングリオンが最後に住んだ家の側にお墓があるのですが、「イスラエル独立にこれだけ貢献した人がなぜこんな辺鄙な砂漠に住んだの?お墓も?」と思われますがこれは彼の意思だったのです。

イスラエルの国が豊かになるにつれ人々は都会に住もうとします。ベングリオンは「イスラエル国家存続の為には、南に行け!砂漠を耕せ!」といい続け、実際自らこの南の砂漠に最後の住処を創りました。彼が亡くなったときのままにしてあるので、彼のスリッパもそのままです。

しかし、本当に簡素な家です。元首相の家だとは思えないほど。首相という立場を離れても、絶えず国家のことを考え自らが実践していた・・この家は、日本の政治家に見せたいと思いました。私利私欲でなくどんなときでも国家の事を考える・・これが本物の政治家ですよ。

日本とユダヤにはたくさん共通点があるので、その手の本もよく出ていますが、いうなれば政治家も含め「民族や国に誇りを持っていた(過去形)日本人と民族や国に誇りを持っている(現在形)ユダヤ人」が似ていたのではないかと思います。現在の日本人は民族にも、国にも、そして一番大事な「自分」にも誇りや尊厳をなくしているように思えます。その大きな原因は教育だと思いますが、次回はイスラエルの教育できいた話を書きますね。

イスラエル国歌を聞けるチャンスはそうそうないですから、リクエストいただきましたがいつでも「ハティクバ」歌いますよ。しかし、この曲「こぎつねコンコン山の中♪」をマイナー調にしたのに似ているので、時間があいてしまうとコギツネの歌になってしまうのでお早めに。