訪問先で“ホツペ”に湿布を貼った女の子が痛々そうな顔で挨拶してくれました。どうやら“虫歯”が原因のようでした。「歯医者さんに行ったの?」と聞くと、首を横に振って「我慢しているの!」と即答したものの、横にいたおばぁちゃんに隠れるように寄り添った姿を見て、歯医者さんに行くのが嫌なのがすぐに判りました。時代は違ったとしても私も小さい時に何本虫歯になったことか?(歯に)穴があいて痛くなるまで歯医者さんとは無縁でした。何の効果もなかったけれど“正露丸”を詰めると何となく痛みが止まったような記憶があります。
インターネットで何気なく“フッ素洗口”を検索すると、日本弁護士連合会の“集団フッ素洗口・塗布の中止を求める意見書”(2011.1.21)がヒットしました。その意見書は何と89ページにも及ぶ膨大な資料で、さすが日本弁護士連合会の意見書だナ、と納得しました。 趣旨には、虫歯予防のために、保育所、幼稚園、小学校、中学校、特別支援学校等で実施される“フッ素洗口・塗布”には、安全性、有効性、必要性・相当性、使用薬剤・安全管理、追跡調査、環境汚染など様々な角度から問題点を指摘しています。そして、こうした問題点があるにも関わらず、行政(教育委員会)指導のもとで行うことを警告しています。確かに、この問題では今年月議会(3/3)である会派の代表質問で「市教委も取り組むべき」という趣旨の質問がありました。その時の答弁では「・・・歯科医師会の理解も得ながらモデル校をつくり、取り組んでいきたい」と教育長は答弁していました。
いま、道教委は「北海道歯・口腔の健康づくり8020推進条例(第11条)の規定をふまえ“フッ化物洗口普及事業実施要項”(2010.3.24学校教育局長決定)にそって推進指定校を募集しています。提出する資料は①事業計画書②事業実施(廃止等)報告書が必要です。仮に、モデル校を決めるにも関係機関との協議、教職員・保護者への説明会など大変な時間を要します。“虫歯”予防という受けの良いスローガンが本当に良いのか前出の意見書には、個々人の自由の意思決定が阻害され、安全性、必要性等に関する情報提供もなく、プライバシー権が侵害されているとの見解も書かれていました。道内では、18校の小学校が推進指定校現在)として登録されていますが、市もモデル校に手を挙げるには慎重にも慎重な検討が求められていると思います。
個人的には、日本弁護士連合会の意見書に賛同します。
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