音楽中心日記blog

Andy@音楽観察者が綴る音楽日記

A Rush And A Push And The Land Is Ours

2009年08月03日 | 歌詞・訳詞
ハロー 僕は18ヶ月前に 真っ白な首を吊って死んだ 悩めるジョーの亡霊さ
神秘的なタイムゾーンを旅していたけど
自分のベッドが恋しくて すぐに戻ってきてしまったんだ
みんなは言う
「おまえの血の中には カフェインばかりが多すぎて スパイスが足りないんだ」
僕は答える
「ほっといてくれ 大丈夫だから 
 なんとか持ちこたえてるのには 自分でも驚いてるよ」

ああでも 恋のことを思い出させるのはやめてくれ
あの痛みと緊張感はもう絶対いやなんだ
"突撃突進すれば この地は我らのもの"
以前もそうだったし これからもそうだろう
君や僕よりも醜いやつらが 
欲しいものを手に入れて 去っていく

ああ 恋のことを思い出させるのはやめてくれ
あの痛みと緊張感はもう絶対いやなんだ
"突撃突進すれば この地は我らのもの"
以前もそうだったから 今だってそうだろう
君や僕よりも弱々しいやつらが 
欲しいものを手に入れる

ああ 恋のことを思い出させるのはやめてくれ
たのむからやめてくれ
"突撃突進すれば この地は我らのもの"
君の若さは尽きてしまったかもしれないが
君は今も いいやつだよ
だから電話しておくれ 僕に 電話をかけてくれよ
ああ 僕は恋してるんだ
きっと 恋をしているんだ
おお 恋してるんだ

 - The Smiths「A Rush And A Push And The Land Is Ours」(1987)
   (Translated by Andy@音楽観察者)

 最後のオリジナルアルバム「Strangeways, Here We Come」の冒頭を飾る曲。

 失恋したのにあきらめきれず、うじうじしているという状況を描くのに、「自分は18か月前に自殺した男の亡霊だ」というはったりめいたフレーズで始めてしまうのが、モリッシーらしいといえばモリッシーらしい。ついでに言えば、失恋の相手はどうやら異性ではないようだし。

 突撃や突進が平気な図々しいやつらだけがいつも勝者になり、そうできない自分はただの敗者でしかない。彼の頭の中にある理屈はただそれのみだ。
 ちなみにこのサイトによれば、"A Rush And A Push And The Land Is Ours"というフレーズは、アイルランドのトラディショナルソングにある言葉だそうだ。

 原詞はここを参照。








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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
フェイヴァリット (spondee)
2009-08-03 10:49:55
スミスは、未だに自分の中で3本の指に入るバンドですが(20年以上も、はしかにかかっているよう)、
アルバムの中でのフェイヴァリットは、この
Strangeways, Here We Come
です。

スミスはやはり、シングルのバンドだと思います。
ですが、何ヶ月かに一度、必ず聞きたくなるのは、
このアルバムですね。

~僕よりも・・な奴らが、欲しいものを手に入れる~

この屈折観が、20代に自分にはたまらなく、うれしかった。同じじゃん。て素直に思ったもんです。

今から、聴きます。
 (ryo)
2009-08-03 21:58:27
最近紙ジャケで購入しました。
「女王は死んだ」とか「肉喰うな」ほどの出来ではありませんが、解散直前のヒリヒリ感が伝わってきます。
Let It Be期のビートルズのようです。
ジョニー・マーは最近も若いバンドマン達と元気にやってくれてて嬉しい限りです。
モリッシーも相当オッサンですがね(苦笑)。
ストレンジウェイズ。 (Andy@音楽観察者)
2009-08-04 04:24:28
>spondeeさん
 このアルバムは僕も好きです。というより、リアルタイムで聞いていた身としては、いろいろ思い入れがありすぎるのです。世間的にはあまり評価は高くないですが…。
 こういう詞をああいう音で聞かせてしまったという点で、スミスはすごかったですし、モリッシーは天才だと思います。

>ryoさん
 おひさしぶりです。
 空中分解直前の危ういバランスというか、崩壊する直前の輝きというか、そんなものがありますね、このアルバムには。たしかに「レット・イット・ビー」にも似た感触です。
 モリッシーは確かにオッサンになりました。なんというか、昔よりエグみが出てきているのはさすがだと思いますが。

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