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航空医学

2010-04-17 | Travel Medicine 各論

- 航空医学

航空機搭乗が不適な人(WHO International travel and health 2007)
小児
・生後48時間以内の新生児(できれば生後7日以上必要)
妊婦
・妊娠36週以降
・多胎妊娠の場合は妊娠32週以降
疾病
・狭心症あるいは安静時の胸痛
・重症あるいは急性感染症
・ダイビング後の減圧症(<24hr)
・頭蓋内圧亢進症(出血・外傷・感染症)
・副鼻腔・耳・鼻の感染症、特に耳管閉塞
・最近の心筋梗塞・脳卒中
・空気やガスが残存している可能性のある最近の外科手術あるいは外傷
・重症呼吸器疾患・安静時呼吸困難・気胸
・鎌状赤血球症
・コントロール不良な精神疾患

自然気胸後6週間は飛行機に乗ることを避ける
急性心筋梗塞、CABG後3週間は飛行機に乗ることを避ける
不安定狭心症は飛行機に乗ることを避ける
伝染性の呼吸器感染症のある人は飛行機に乗ることを避ける


 

長時間の移動により静脈血栓症のリスクが高まるため注意を促す必要がある。

 

渡航に関連した静脈血栓症のリスクを評価したメタ解析において、静脈血栓症4055例を含む14の研究を評価。静脈血栓症の精査のために紹介された対照群を除いて調整すると、渡航者では非渡航者と比較して静脈血栓症の相対リスクが2.8倍高かった(95%CI 2.2-3.7)。また、2時間以上の移動において静脈血栓症のリスクは18%上昇(P=0.010)、2時間以上の航空機の搭乗において静脈血栓症のリスクは26%上昇した(P=0.005)。

 

Meta-analysis: travel and risk for venous thromboembolism.
Ann Intern Med. 2009;151(3):180-90.



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