国際医療について考える

国際協力という分野に興味を持つ人たちとの情報共有、かつ国際協力に関する自分としてのより良いありかたについて考える場所。

サル痘 Monekypox

2022-08-07 | Vaccine 各論
サル痘の流行状況 - CDC 2022 Monkeypox Outbreak Global Map- Gh map - Our World in Data- WHO 2022 Monkeypox Outbreak: Global Trendsサル痘の診療支援 - NCGM DCC 感染症対策支援サービス サル痘サル痘という名前は、1958年秋にデンマークのコペンハーゲンにある研 . . . 本文を読む
コメント

髄膜炎菌ワクチン [Meningococcus Vaccine]

2020-05-31 | Vaccine 各論
髄膜炎菌は、健常人の鼻腔や咽頭の粘膜に存在し、咳嗽等により人から人へ飛沫感染する。一部の感染者では、本来、無菌状態である血液や髄液に髄膜炎菌が侵襲することにより、敗血症や髄膜炎等の重篤な病態(侵襲性髄膜炎菌感染症)を引き起こすことが知られる。臨床経過としては、風邪と類似した症状で発症した後、急速に(通常24時間以内に)病態が進行増悪し、劇症型(Waterhouse-Friderichsen症候群) . . . 本文を読む
コメント

結核(BCG) + Mantoux reaction, QFT

2020-04-01 | Vaccine 各論
BCGワクチン接種による結核予防以外の非特異的効果の報告について多くの疫学研究は、結核以外の感染症から保護するBCGの能力を実証している。 例として、BCGワクチンの早期投与は、主に下部呼吸器感染症と感染症によって引き起こされる有害な免疫反応の低下により、子供の死亡率を低下させるとの報告がある。 また、BCGは膀胱癌の治療にも使用されており、喘息や寄生虫症を含む他のいくつかの状態で有益であるとする . . . 本文を読む
コメント

デングワクチン [dengue vaccine]

2017-03-30 | Vaccine 各論
  サノフィパスツールによる最初のデングワクチン CYD-TDV サノフィパスツールのデングワクチンDengvaxia®は、初めてのデングワクチンで2015年12月9日以降、11か国で承認を受けている(2016年10月時点)。 黄熱ウイルスをベースとした4価キメラ(遺伝子組み換え)ウイルス(premembraneとE genesを含む)の弱毒化生ワクチン 6ヶ月以上の . . . 本文を読む
コメント

WHOによる2型ポリオウイルス封じ込め計画について

2015-09-21 | Vaccine 各論
WER No. 32, 2015, 90, 393–408 Plans for containment of poliovirus following type-specific polio eradication worldwide, 2015 1988年に世界保健総会(World Health Assembly: WHA)でポリオ根絶に関する決議された。現在、アフガニスタンとパキ . . . 本文を読む
コメント

破傷風と基礎 [tetanus toxoid]

2015-03-17 | Vaccine 各論
自然感染での免疫原生効果は低く、ワクチン接種が必要 暴露後の予防接種 ・傷がきれいな場合、または小さい場合 - 3回以上のワクチン接種歴あり   →最後の接種から10年以上の期間があれば1回の追加接種のみ - 3回未満のワクチン接種歴、もしくは接種歴不明   →3回のワクチン接種(破傷風グロブリン注射は不要) ・上記以外の傷の場合 - 3回以上のワクチン接種歴あり   &r . . . 本文を読む
コメント

天然痘ワクチン(smallpox, variola)

2013-12-08 | Vaccine 各論
天然痘ワクチンのレビューと流行時に使用するワクチンに関して WHO SAGE meeting of Nov 2013 天然痘の臨床症状 ウイルス株によって主に2つの異なる臨床像 - Variola major: 高い発症率と致命率(致死率は約30%とされる) - Variola minor: 軽症の経過をたどり、致死率は1%以下 - 稀に2つの経過が混合して生じ、 . . . 本文を読む
コメント

麻しん Measles

2013-04-12 | Vaccine 各論
麻疹、はしかの語源「はしか」の語源は芒(はしか・のぎ)にあるとされ、芒は稲や麦などのイネ科植物の穂の先に針のように尖った堅い毛のことで、穂先で皮膚をこすった時のちくちくと痛がゆい、こそばゆい感じをはしかいと表現されることが語源となったと考えられる。「麻疹」は中国由来の語で、発疹の形や色が麻の実のようみ見えることに由来するとされる。 「Measles」 はmaselの複数形で、語源はドイツ . . . 本文を読む
コメント

風しん Rubella

2013-04-07 | Vaccine 各論
風疹発疹、リンパ節腫脹、発熱を3徴とする疾患で20~40%の不顕性感染がみられる一般的には軽症であり、稀に脳炎(6,000例に1例)、血小板減少性紫斑病(3,000例に1例)、神経炎や精巣炎などの合併症を引き起こす先天性風しん症候群(CRS)風疹ウイルスの母胎感染で起こる先天異常で、難聴、白内障、心奇形を3徴とする母胎に発疹を伴う風疹感染がみられた場合、妊娠12週以内であれば85%、13~16週ま . . . 本文を読む
コメント

ワイル病秋やみ混合ワクチン

2011-11-03 | Vaccine 各論
古くから風土病として秋疫(あきやみ):静岡県、用水病:静岡県、七日熱(なぬかやみ):福岡県、作州熱:岡山県、波佐見熱:長崎県、アツケ熱:大分県として知られる、レプトスピラ症。1970年代前半まで年間50名以上の死亡報告があった。2003年の感染症法改正に伴い4類感染症(全数報告)となり、2004年以降、年間の報告数は現在は16~43例。 4価の不活化全菌体ワクチン 製造会社:デンカ生研(1982 . . . 本文を読む
コメント

黄熱ワクチン (Yellow Fever Vaccine)

2011-07-28 | Vaccine 各論
一部2016年6月、2020年6月に情報更新黄熱はAedes属またはHaemagogus属、Sabethes属の蚊によって媒介される致死性のウイルス性疾患であり、サハラ砂漠以南や南米に流行を認め、2018年に報告された症例数は2,064例であるが、2013年に抗体検査結果及び疫学調査から推計されたアフリカでの黄熱患者数及び死亡者数はそれぞれ 13 万人、 7.8 万人にものぼるとされる。また、黄熱 . . . 本文を読む
コメント

インフルエンザワクチン [Influenza vaccine]

2011-06-30 | Vaccine 各論
インフルエンザの語源:14世紀のイタリアのフィレンツェで、「寒さの影響」「星の影響」を意味する言葉としてインフルエンツァ(influenza)と呼ばれていたこと 日本におけるインフルエンザと思われる病気の流行の記載:平安時代にまで遡ることができ、「咳逆」「咳病」「シハブキ病み」などの記載ががみられる。 ・インフルエンザワクチンが心血管疾患の発症のリスクを下げるとの報告あり(JAMA. 2013 . . . 本文を読む
コメント

水痘ワクチン(帯状疱疹) [Varicella vaccine]

2011-05-25 | Vaccine 各論
米メルクが、60歳以上の高齢者における帯状疱疹予防の適応を取得している弱毒化生ワクチンZostavaxについて、50-59歳の中年者における同適応をFDAが承認した(2011年3月)。 60才以上の(80歳未満まで)健常な高齢者38,500例の研究でも、3年後帯状疱疹発生率を51.3%低減(1000人年当たり13.0 versus 6.4)、帯状疱疹後神経痛発生率は66.5%低減された[JAMA. . . . 本文を読む
コメント

ポリオワクチン [Polio Vaccine]

2011-04-11 | Vaccine 各論
ポリオワクチン [Polio Vaccine] 2011/4/30更新(一部古い情報を含む可能性があります) 1953年、米国でIPVの開発(Salk) 1955年、IPVの使用承認、有効性についての証明1959年、国立予防衛生研究所にてワクチンを試験製造(Salk)、国内メーカーでワクチン(Salk)の国内量産に着手し一部に接種1960年、米国でOPVの開発(Sabin) 1960年、北海道か . . . 本文を読む
コメント

日本脳炎ワクチン [Japanese Encephalitis Vaccine]

2010-07-14 | Vaccine 各論
日本脳炎の疫学 1960年代まで年間数千人の患者数 1954年に日本脳炎ワクチンの推奨接種開始 1967年の予防接種改正で臨時接種 1989年にワクチン株が北京株に変更 1994年に予防接種改正により定期接種 1990年代以降、発生数は年間10人未満 現在の流行は約半数が中国南部(ワクチン接種体制なし) 世界全体で約50,000人(不顕性感染は約1.2億人と推定)アジアでの脳炎の原因として最も多 . . . 本文を読む
コメント