2009年3月にドイツの研究所でエボラウイルスの針刺し事故があった。
そのような事例は1976年にイギリスで、2004年にアメリカで、2004年にロシアでも報告されている。
またマールブルグウイルスに関しても少なくとも3回の暴露が報告され、そのうちの1例は感染者が死亡している。
マールブルグを含むフィロウイルスの輸入感染は1990年代に3例(南アフリカ、オランダ、米国)で報告され、1例が死亡、1名の医療従事者が死亡した。
エボラウイルスの遺伝子(L, virion protein 24, and VP35)を標的としたRNA干渉を引き起こすSmall interfering RNAを使用して、66%, 100%の感染防御効果あり。
ドイツの事例で提示されたのは、人以外の霊長類で成功した2通りの治療方針。
1つめは線虫由来の抗凝固蛋白による治療
2つめザイールエボラウイルス糖蛋白を発現する遺伝子組み替え型水疱性口内炎ウイルスによる治療
それぞれの治療効果は33%, 50%。
ドイツの症例ではワクチン接種の他、2つめの治療が選択され、本当に感染が起こったのか証明は難しいものの、軽度の非特異的な症状の他、特に副反応は認められ、発症もしなかった。
[Lancet, 2011][BMJ, 2009][PLoS Pathog, 2007]
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