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WHOによる2型ポリオウイルス封じ込め計画について

2015-09-21 | Vaccine 各論

WER No. 32, 2015, 90, 393–408
Plans for containment of poliovirus following type-specific polio eradication worldwide, 2015

1988年に世界保健総会(World Health Assembly: WHA)でポリオ根絶に関する決議された。
現在、アフガニスタンとパキスタンのみで野生株のポリオウイルスの感染が報告されている。

Global Polio Eradication Initiative (Polio this week as of 16 September 2015)

次のポリオ対策として、野生株ポリオウイルス及び経口生ワクチン/ワクチン製造販売会社・研究施設におけるSabinウイルス製剤の封じ込めが必要とされている。
2015年3月25日、全WHO加盟国は2013年~2018年にかけてのポリオ根絶計画(the Polio Eradication and Endgame Strategic Plan 2013–2018)の実施ついて記したWHO resolution 68.32を承認した。
また、それに伴い、ポリオウイルスを扱う施設のリスクを最小化する計画( third Global Action Plan: GAPIII)についても承認された。
全てのWHO加盟国は2015年末までに野生株ポリオウイルス2型をessential facilitiesで適切に管理を行い、2016年4月には全世界でSabinポリオウイルス2型を含む経口生ワクチンを廃棄する必要がある。

ポリオウイルスの2型を封じ込める期間(Phase II)以後に、2型の野生株ポリオウイルス、ワクチン由来ポリオウイルス(VDPV)、経口ポリオワクチンウイルスを含むまたは含む可能性のある検体を保有するためには、essential facilityとして重要な措置を取る必要がある。
政府当局は、GAPIIIに記載された封じ込め必要条件に合致するessential facilityを認定する必要がある。

 

A new tool in the fight against polio: The Inactivated Polio Vaccine (IPV)

コメント:
日本については、IPVは既に2012年に導入済み。
全世界で実態を伴う形で計画が遂行されるかどうかの実現性は不明。
まず3価OPVを2016年4月から使用中止する計画自体に遅れが生じる可能性が高いのではないか。 


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