蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

TV&DVD

2011年01月02日 23時51分51秒 | 日記
元旦の夜、ドラマ「相棒」スペシャルを観た。

滅多にドラマを観ない私だけど

  たまには家族に付き合うか…

と息子たちとTVの前に座った。

…重かった。。。

  元旦にこんなドラマやっていいの?

夢幻のテーマの重さを考えれば
とても言えたことじゃないんだけど

  終わり方がなぁ…

簡単にいえば「復讐劇」
「贖罪とは?」「子どもが殺されたら?」
「自分を救ってくれた夫が殺されたら?」

去年、「百々眼」二部作で「恨み・憎しみを超える」という
難しいテーマに挑み、悩みながら作品を造った。

愛する家族を殺されて平気でいられる人はいない。
けど、憎しみは憎しみの連鎖を生み留まることを知らない。
ならば、その連鎖を断ち切るしかないのでは?
けど、どうしたらそれが可能?

「きれいごと」かもしれない。
実際に、恨みや憎しみをクリアすることは厳しいかもしれない。
けど、連鎖はいずれ関係のない他者まで巻き込んでいく…

文明や科学は進化しているのに
人類がちっとも進化しないのはなぜ?

・・・・・・

で、元旦に観たドラマがこれ。
救いがなかった。

主演は南果歩。
一人息子は心臓病だったが
治療と努力を重ね野球をできるまでになる。
が、その後引きこもってしまう。
そんな息子がようやく自分で就職先をみつけ
その初任給〈多分…〉で母親に誕生日プレゼントを購入。
自宅へ帰る途中でバイクと接触し、死亡…
バイクに乗っていた若者は四年刑務所にいたが出所…

育てて来た苦労がようやく実ろうとした矢先の出来事。
設定の作り方がうまい。
これだけ重なれば、犯人を恨む気持ちもわからなくないもの。

・・・・・・

とにかく後味が悪くて、色々考えるきっかけになったのは
良かったのかもしれない。

ただ、最後の台詞「人間って悲しいけど愛しい生き物ですよね」は
共感を得られた人がどれくらいいたのだろう?
ラストの台詞の提出の仕方とその流れはとても大事だね…


今日は、息子が借りて来たDVDを観た。
タイトルは「GOEMON」
監督は紀里谷和明氏。

GOEMONがヒーロー
主演の江口洋介がとても良かった。
こんなにいい役者になっていたとは知らなかった…
ごめんなさい

歴史を新たな視点で捉えたパラレル的な造り。

15億円かけたというだけあって
豪華キャスト、CGのセットも豪華絢爛
内容は…
まだご覧になっていない方もいるでしょうから
記載はやめておきますね。

紀里谷監督の二作目の映画。
私は、面白かった。
エンターテイメントとしても良かったし
役者陣の演技も良かった。

が、この作品も卑屈や恨みが漂い
忠誠とは?人を大切に思うとは?
友情とは?
戦をやめて欲しいと願うのは末端の庶民だけ?

などなど、エンタメにもかかわらず
重たい気持ちになる映画だった。

紀里谷監督のトークショーに一度行ったことがあり
監督は「世界平和」について熱く語っていた。

それを思い出すと、この終わり方は理解できるようで
「?」も残るエンディングだった。

たまたまですが、家族とのコミュニケーションの一貫として
映像を観たおかげで、新年早々考えさせられる結果となりました