蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

NODA MAP

2010年08月04日 00時23分50秒 | 日記
朝7:20、高速バスで新宿に向かう。
所要時間約4時間は長い。
時間を優先させるなら断然新幹線だ。
が、今回は高額な舞台チケットを二枚購入したため
交通費を削る選択をした。

今日、観劇するのは

  ザ・キャラクター 作・演出/野田秀樹

NODA MAPの作品。

二年ぶりの野田作品であり期待で胸が膨らんでいた。

車中では、たっぷり時間があったため
スパイラルの台本をゆっくり読むことができ
自分の演技イメージも大分作ることが出来た。

11:30過ぎ、新宿到着。
その足で東京芸術劇場のある池袋に向かう。
次男と池袋駅で落ち合い、昼食を食べ
13:30、劇場に入場。
当日パンフレットを購入し席に着く。

14:00開演。

…何の事件が下敷きになってるんだろう?

そんな疑問を抱きつつも
オープニングからの群衆の見事なアンサンブルに目が釘付け

  やっぱり群衆芝居はこうでなきゃね…

今、オープンエアでも群衆アンサンブルの稽古を重ねているが
なかなか思うように揃わず、ポイントを明確にして
全員の息が合うように調整しているところ。

けど、この舞台を観て改めて
「揃う」ということの大切さを痛感

ナント!
今回の舞台の下敷きはオウム事件だった!

紙と映像を利用した演出

現代とギリシャ神話の世界が交錯する中で
浮かび上がる信者やマスコミの姿

紙と神

野田氏特有の言葉遊びが
今回もあちらこちらに散りばめられていたが
今回は、漢字に焦点をあて
文字に潜む深い意味が問題提起され…

この芝居を観た演劇仲間のAさんが

  ここまでやらなければ伝わらないのか…

と言っていた意味が、わかったような気がする

明確に名前や団体名を出しはしなかったけれど
かなり直接的な表現が多々あり
はっきりいって驚いた。

その分、衝撃も大きかった

「信」の文字に囚われた人々の演出が
恐ろしくて、けれど圧巻だったし

PCに依存した現代において
無用の長物になりそうな書道教室や
ギリシャの神々との結び付け方…

野田ワールドを充分堪能させてもらった

映像を使ったマスコミの演出は
吐き気がするほど気持ち悪く
人間の中に棲む鬼が現れるのに効果的だったし
冷蔵庫に閉じ込められた子どもの事件と
地下室でリンチを受けるシーンの重ね方も見事

人間の中に潜む狂気…なぜか惹かれる…

何しろ群衆芝居が凄かった

何となく蜷川さんの匂いもしたけれど…

お陰様で良い刺激になりました
一緒に観劇した次男もかなり刺激を受けた様子。
終演後、「ザ・キャスター」の戯曲が掲載されている雑誌を購入し
帰りのバスの中で、次男は食い入るように読み続けていた。

あ、そうそう。

終演後、バスの乗車時刻まで時間があったので
久しぶりに紀伊国屋書店に足を延ばした。
演劇関係書の売り場で立ち読みしつつ
二冊ほど、読みたい本を購入した。

その後、デパチカで夕飯用のお弁当を買って
何かお土産を買おうと見始めたのだが
時間切れになってしまって
結局また、お土産は買えなかった。。

東京に来るたびに、お土産を買いそびれる私です

車中で、私は再び台本を読みながら
折からの寝不足のせいか、ついうとうと…

いつの間にか長野に到着―

今日のこの刺激を忘れないようにしながら
オープンエアの舞台を造っていこうと思います