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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

数年に一度というクリスマス寒波の長野盆地。妻女山展望台からの雪景色とぜんざいと納豆作り。蔵書(妻女山里山通信)

2021-12-27 | 男の料理・グルメ
 数年に一度というクリスマス寒波で日本海沿岸地方は各地で大変なことになっています。さぞや長野県もと思われるかも知れませんが。なお滋賀県は実は豪雪地帯ですし、その南の名古屋も遮る高い山脈がないので、こういう大寒波には雪が降ります。白馬村も山岳地帯意外はそれほど積雪はありません。しかし、年末年始の大寒波や来年になるともの凄い積雪になるでしょう。長野市南部や千曲市、坂城町、上田市などは、2月の上雪での豪雪が心配です。2014年の大豪雪がまさにそれでした。
 最後に年末買い求めた本を紹介しました。なかなかレアな本です。歴史ファンはぜひお読みください。

 27日の午前中、友人のところへ幻のイガチクという小麦粉を取りに行った帰りに妻女山展望台に寄りました。東の松代方面の眺め。あれ?雪がない!と思われるでしょう。そうなんです。大寒波の時は、豪雪地帯の飯山や信濃町は大雪ですが、長野市の平坦部は雪は舞うものの積雪は少ないのです。ただ寒い。最低気温がマイナス6度、最高気温も日が差してもマイナス1度です。

 千曲川を挟んで北の長野市中心街方面。晴れていれば見える戸隠や飯縄山は全く見えません。うっすら見える里山も雪は降っていますが豪雪ではありません。手前の畑は地温が高いのでほとんど積雪はありません。

 西の茶臼山方面。飯山方面からの雪雲が直接当たるため妻女山よりは積雪があります。茶臼山右奥にうっすらと見える虫倉山は真っ白です。

 展望台から南の眺め。右に斎場山。長坂峠を挟んで左に我々が貝母(編笠百合)の保護活動をしている陣場平。実際はもう少し奥です。手前左は、松代藩が建てた善光寺地震の供養塔です。奥に戊辰戦争以降の戦没者を祀る妻女山松代招魂社があります。ここまで一応轍はありますが、一度溶けて積雪したらスタッドレスでは登れません。猪刈りの猟師はスタッドレスにチェーンを巻いて登ります。特に春先の3月が一番危険。毎年JAFのお世話になる車がいます。

 厳寒の夜は暖かい鍋焼きうどんがいいですね。うどんはイガチクではなく地粉です。私が採った天然のクリタケ、ヒラタケ、ムキタケが入っています。他には地物の白菜、里芋、長芋など。外は零下なのにフリースを脱いでファンヒーターを止めるほど体が温まります。

(左)長男が作ったぜんざいをツイッターにアップしていて食べたくなって作りました。小豆は亡き父と作った幻の少納言小豆です。普通の小豆とは風味がまったく違います。ただ、個人で作っている人はいるかも知れませんが、市販はされていません。大納言とも違います。この旨さはお金では買えないものです。(右)仲間と作った黒大豆がたくさんあるので納豆を作ることにしました。

(左)茹でた黒大豆をタッパーに入れ発泡スチロールのケースへ。タッパーの下には2つのホッカイロ。納豆菌は、信州で納豆といえばこれ!の川中島納豆。在京時代も帰省すると土産に買って帰ったことがありました。(右)これをよく混ぜてタッパーに戻し、ファンヒーターで温めてフタをして発行させます。中の温度が38〜43度ぐらいかを度々計測して、低ければファンヒーターで温めます。結果は非常に上手くできました。見た目は右上の写真と同じです。味は市販の納豆では味わえないコクと旨味があふれています。ご飯が進みすぎるのが問題です。

 年末に買い求めた本です。だいたい絶版か古書でしか手に入らないものなので、すべてネットで探しました。
 左から、『中国正史 倭人・倭国伝全釈』鳥越憲三郎著。これが今年最も読みたかった本です。春秋戦国時代に国の滅亡ゆえに渡来した弥生人を中国正史から紐解いています。とても全てを紹介はできませんが、魏志倭人伝にいわく、日本からの朝貢の者が、「我々は大伯の後(すえ)なり」と言っていることです。大伯とは古代中国春秋戦国時代の呉の開祖といわれる人物です。
 次は、『古代史の謎は「鉄」で解ける』竹村公太郎著。内容はまさに帯にある通りです。未読。次は、『「馬」が動かした日本史』蓮池明宏著。魏志倭人伝には、日本には馬がいないと書かれています。馬が入ったのは5世紀ごろ。古墳から突然馬具が出土します。伝えたのはツングース系の高句麗の人々。信州では篠ノ井の地名の元になった帰化した豪族が朝廷から篠井性を賜り、それが篠ノ井の地名の元になっています。高句麗の人々は、関東に多く移住しました。東京の狛江市の狛は、高句麗のことです。当地では、大室の積石塚古墳群や妻女山山系の積石塚古墳群がそれです。馬産の地名として、南牧村や牧島などの地名が残っています。3つ前に載せた森将軍塚古墳の出土品にも馬具が見られます。
 『「日本』とは何か「日本人」とは何か』田中英道監修。少し突飛すぎる説もあるのですが、古代史に風穴を開ける本だとは思います。
 『西郷隆盛と西南戦争を歩く』正亀賢司著。なんと妻女山で邂逅した方の著書です。色々お話をして、この著書を紹介していただきました。戊辰戦争は当地の大問題なので色々調べましたが、西南戦争に関してはわけのわからない無益な内戦ぐらいの感想しかありませんでした。非常に緻密に取材されています。面白いです。しかし、結局なぜ挙兵したのかは、結局分からずじまいでした。思ったのは、明治維新は、英仏米の金融機関がバックに付いた作られた軍事クーデターと思っているのですが、それと西南戦争のバックにいたはずの彼らが全く見えてこないのが不思議でした。長崎のグラバーやロックフェラー、ロスチャイルドがどう暗躍したのかを解明するのが歴史家の責務だと思います。
 『消費社会の神話と構造』ジャン・ボードリヤール著。1970年代の美大生時代に彼の著書を読みました。それ以来です。資本主義やら商業主義やらに警鐘を鳴らした彼の本を、超巨大多国籍企業によって世界が破壊されそうな現代にもう一度読むべきと思い購入しました。現在はイデオロギーの時代ではありません。右だ左だと言っている人は時代遅れ。米中の軋轢も両国の経済依存度を知れば単なる茶番劇だと分かります。むしろ超巨大多国籍企業と世界市民の世界戦争が始まっていることを認識することが大事なのです。新型コロナしかり、ワクチン騒動しかり。超巨大多国籍企業の売上が、たとえば日本の国家予算と匹敵するかその業界では上回っていることを知っているでしょうか。利益を最優先する企業が、世界の政府やマスコミにロイビストを派遣し世界を支配しているのが今の世界なのです。覚醒しましょう。これは陰謀論でもなんでもありません。調べれば分かる事実です。良いお年を。

 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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