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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

2023 稲の筋蒔き。米は日本人の生命の源。とはいえ年々きつくなる農作業。今年もなんとか乗り越えました。鯨うどん。伝統野菜の危機(妻女山里山通信)

2023-05-06 | 男の料理・グルメ
  米作りの基本は、まず苗作りです。そのための筋蒔き作業をしました。曇り空で雨は夜からの予報です。炎天下の作業でないのが助かりました。

 培養土に肥料や殺虫剤を入れてよく混ぜます。使わないのが最善ですが、ネキリムシなどの最小限の対策です。ネオニコチノイド系やグリホサート剤を使うのはもっての外です。畑や庭にラウンドアップなどのベトナム戦争の枯葉剤由来の猛毒の農薬を撒くのは自殺行為。奇形、癌、脳の発達障害、多動性障害など、ありとあらゆる疾病を引き起こします。欧米ではすでに製造販売が禁止されています。自公統一教会創価のカルト政権は国民の命を守るという使命を放棄しています。

 ポットに培養土を入れていきます。作年は190枚弱でしたが、今年は200枚余りと増えました。一人けっつまずいて転んだ人がいました。やれやれ。

 補充のポットをS氏が持ってきてくれたのですが、中にシマヘビの赤ちゃんがいました。観念したのかおとなしいです。亡き伯父なら「お!いい酒のつまみだ」と言って食べてしまうのでしょうけど、逃してやりました。

 ポットに籾と覆土をかける機械にかけます。これも覆土がこぼれるので箕(み)を置くのですが、その置き方も年々進歩しています。ポットを補充する人、機械に入れる人、籾や覆土を補充する人、ポットをトラックに積む人と分業もずいぶん手慣れてきました。

 トラック二台に積み込み、必要な道具も積み込みます。一休みしたあとで田んぼにでかけます。

 苗床に運んで、まずまず根切シートを敷きます。すこし日が出て気温が上昇してきました。低気圧が近づいているのに強風がないのが幸いです。

 ポットを敷き詰めていきます。乱暴に扱うと籾や覆土が飛び出てしまうので慎重に。

 敷いたら膨らんだ場所を踏んでならしていきます。ここで予期しなかったトラブルが。20枚だけもち米があるのですが、軽トラに積む時にちゃんと分けていたのですが、全員にその情報が行き渡っておらず混じってしまったかもしれないのです。まあ苗が出れば見分けがつくだろうということで解決。やれやれ。

 上に保湿、遮光のラブシートを被せます。これをピンで止めていきます。

 寒冷紗で覆うためのアーチを1mおきに作ります。

 寒冷紗をかぶせてクリップと要所要所をピンで止めます。

 3時間半で作業は終了。ところがポットが余ってしまいました。これは作業依頼主のK氏があとでやることに。よって水は張らないで終了です。気温はグングン上昇し28度ぐらいです。道具を片付けて昼食です。

 中国人が経営するスタッフも中国人の長城へ。思い思いに定食を頼みます。大きな鶏の唐揚げがついてきます。
 この時期、農家は野菜の苗の植え付けやらで大忙しです。その野菜もほとんどF1種になりました。採種ができないハイブリッド。伝統野菜の様な不揃いだけれど旨味や奥深い複雑な味はありません。スーパーに並んでいる見た目が綺麗な野菜は、伝統野菜以外はほとんどがF1種。その違いを知らない人がほとんどでしょう。特に早生種は栄養も半分以下しかありません。長野県は伝統野菜を奨励しています。しかし、農家が自家採種することを自公統一教会創価のカルト政権は禁止し犯罪にしようとしています。そうなったら伝統野菜や郷土料理は滅亡し日本の和食文化は崩壊します。消費者はそのことを知るべきです。
信州の伝統野菜:ぼたごしょう、松代一本ねぎ、小布施丸なすなど。JAスーパーの産直や道の駅などで買えます。

 これは前夜に食べた「鯨うどん」。塩皮鯨で出汁をとりうどんの汁にしていただく郷土料理です。普通はナスと煮たり、ナスやカボチャと煮るのが一般的なのですが、どうも塩皮鯨が大好きだった父が考案したオリジナルの食べ方の様です。作家・開高健のエッセイ『最後の晩餐』にも、新潟の山奥でゼンマイ採りの時に、小屋の囲炉裏に鯨の皮の塩漬けの大きな塊をつり下げ、味噌汁の大鍋に入れて出汁と脂をとる話が出てきます。そうして過酷な作業に必要なカロリーや栄養を補給したわけです。うどんは信州地粉のユメセイキ。奥にある小鉢は、山蕗とソフト鰊の煮物。たくさん作ったので、これの炊き込みご飯を作りましたが絶品です。

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