モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

キバネツノトンボの産卵。突然のアクシデントであたふたも。無事産卵を終えることができました。9つの卵塊を発見(妻女山里山通信)

2024-06-05 | アウトドア・ネイチャーフォト
 そろそろゼフィルスの季節と晴天の妻女山山系へ登ったのですが、目にしたのはキバネツノトンボの産卵でした。昨年が異常なくらいに春が早く初夏も暑かったのです。16都道府県でレッドリスト(絶滅危惧種)に指定されている希少なキバネツノトンボ(黄翅角蜻蛉)。交尾期は早々と終えてオスは姿を消しました。2匹の産卵を確認しました。

 産卵するメリケンカルカヤ(米利堅刈萱)を探して飛び回るキバネツノトンボのメスを発見。3分ほど飛び回ってやっとお気に入りのメリケンカルカヤを見つけました。トンボといいますが、実はアミメカゲロウ目ウスバカゲロウ科ツノトンボ亜科の昆虫。大きな目のその愛くるしい姿は、一度見たら忘れられません。絶滅危惧種ですが、長野県ではあちこちに生息地がある様です。

 20個ほど産んだところでそのアクシデントは起きました。マクロレンズのフードの先がキバネツノトンボから5〜10センチで撮影しているのですが、なんと腕にかけていたカメラのストラップが派手に落ちてしまったのです。なんという大失態。キバネツノトンボは驚いて飛び去ってしまいました。申し訳ない!

 それで2分ほど飛び回って新しいメリケンカルカヤの茎に掴まりました。同じところには戻らないというか、どこだったか覚えていないのでしょう。すぐに産卵を再開しました。やれやれ。良かった。

 左右交互に産み付けて行きます。

 5月下旬の頃と違い、メリケンカルカヤは豪雨や強風もあったので倒れています。

 かなり疲れるのでしょうか。5月のメスは10分ぐらいで60個ぐらいを産んだのですが、時々5〜10秒ほど休みます。

 卵には茎に接着するための粘液がコーティングされています。

 お腹を曲げて産み付けていきます。

 もうお腹が曲がれなくなったので、少し茎をよじ登ります。ついでに休憩しています。かなり産んだのでお腹も痩せてきました。

 最後の産卵です。

 終わった様です。だらんとぶら下がりました。結局ブランクを除いても産卵には20分ほどかかりました。前回の2倍の時間です。

 突然羽ばたいて飛び去っていきました。撮影中は息を止めているので私も疲れました。

 休憩しようと堂平大塚古墳のログハウスへ行こうとしたらなんということでしょう~。入り口の手前に大きなクヌギの倒木が。進めません。Uターンもできません。仕方なく200mほどをバックで登り返しました。やれやれ。梅雨明けの作業で処理しましょうか。

 陣場平へ。貝母は実がついたものはまだ倒れていません。ガビチョウがやかましい。ウスバシロチョウが2頭いるだけでした。イボタノキにもウラゴマダラシジミはいません。下山します。

 もう撮影するものは今日はないかなと思ったら別のメスが産卵を始めていました。

 右は別のメスが産んだ卵塊です。観察すると、メリケンカルカヤはたくさんあるのですが、産卵に適した太さや場所があるようで。それはそう多くない様なのです。それで同じ茎に産卵することが起きるのでしょう。こういう茎が3本ありました。

 これは5月23日か24日に産み付けられた卵塊。色が変わって中で幼虫が育っている様です。最終的に9つの卵塊を見つけました。

 今年はヤマホタルブクロが例年よりたくさん咲いています。

 妻女山展望台後ろの四阿から茶臼山と右奥に虫倉山。北アルプスの白馬三山は雲の中です。お昼のチャイムが鳴ったので帰ります。鞍骨山へ何人か登っている様です。淡竹の筍を求めて子連れの熊が下りてくる頃なので、登山ノートに気をつける様に書いておきました。今年は例年の1.8倍の熊の出現数で県から注意報が出ました。

キバネツノトンボの産卵 vol.03 *オリジナルは4kで重いので無料動画圧縮サイトVEEDで軽くしてインスタグラムに載せています。


「村上春樹さんのピーター・キャットを中心とした70年代のクロニクル」というムサビの美大生時代に彼のジャズ喫茶でアルバイトしていた当時のブログは世界中からアクセスがあります。この文章をクリックで見られます。ロンドンに5週間住んでいて、Queenのフレデイ・マーキュリーの恋人のメアリー・オースチンが勤めていたBIBAの店で当時の私の恋人が彼女からジャケットを買った話。70年代の美大生の赤裸々な学生生活が見られます。

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本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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