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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

新年初仕事は、仲間との豆腐作り。いやはや豆腐屋でも始めるのかいの勢い。吉例の新年会(妻女山里山通信)

2020-01-12 | 男の料理・グルメ
 栽培した大量の大豆をどうしようかということで、豆腐作りをしようということになりました。手作り豆腐はブームらしいですが、作る量が半端ないのでえらいことになりました。

(左)まず一晩水に浸した大豆をミキサーにかけて粉砕します。これが一番大変でした。私は古いけど業務用にも使えるものを持参しましたが、他は小さなメーカーのもの。能力が低くすぐに停止します。リセットボタンもなく時間を置かないと再起動しません。やれやれ。(右)で、粉砕した大豆(呉)を大釜で茹でます。呉は呉服と同じく弥生時代に春秋戦国時代に越によって滅ぼされ日本に渡ってきた呉の人々が伝えたのではないでしょうか。

(左)水に浸した我々が栽培した大豆。(右)ミキサーだけでは足りないので、大型のフードプロセッサーも参戦。

(左)大釜で熱した呉を搾り器に入れます。搾り器は豆腐用ではなく、ワインを作る時にブドウを搾るものです。(右)圧力をかけて搾ります。

(左)豆乳が出てきます。(右)温度が高いので湯葉ができます。とっても美味です。

(左)大量のおからができます。おからの炒り煮やおからハンバーグに。(右)豆乳を茹でて85度まで熱します。

(左)ニガリ(苦汁)を入れて一回だけかき回して放置。(右)固まってきたらさらしを敷いた木枠に流し込みます。木枠はN氏が皆に作ってくれたものです。

(左)大量の豆乳を全て豆腐にすることはできないので、ペットボトルに詰めます。(右)ひとり三本ずつになりましたが、これ以外に鍋ふたつあります。これはK氏の手で豆腐になり、冷凍庫で凍らせて冷蔵庫で解凍して凍み豆腐になりました。

(左)木枠で作った豆腐。私のは手ぬぐいの藍染が転写されました(笑)。(右)大きなバットで大きな豆腐を作ります。

(左)出来上がりはこんな感じです。(右)早速皆で冷奴で試食しました。

 皆の表情でお分かりいただけるでしょうか。濃厚で大豆の味がしっかりとしています。美味い。持ち帰って豆乳豆腐鍋や揚げ出し豆腐、麻婆豆腐、チゲ鍋などに。余った豆腐は、ジップロック等の袋に入れて冷凍し、その後冷蔵庫で解凍すると凍み豆腐になります。豆乳は市販のものに比べると5倍ぐらい濃厚です。そのまま飲んでも美味いのですが、焼酎とお湯割りにして飲むのが私のお気に入りです。
多くのマメ科植物の種子と同様に、ダイズ種子中には有毒なタンパク質性のプロテアーゼ・インヒビター(プロテアーゼ阻害剤) (トリプシン・インヒビター、セリンプロテアーゼ・インヒビター(セルピン))やアミラーゼ・インヒビター(Α-グルコシダーゼ阻害剤)やレクチンが含まれて消化を阻害するため、生食はできない。トリプシン・インヒビターを含むものを摂食すると消化不良を起こし下痢することがある。そのため、加熱してプロテアーゼ・インヒビターやアミラーゼ・インヒビターを変性・失活させて消化吸収効率を上げている。なお、加熱してもプロテアーゼ・インヒビターの失活は十分ではないので、納豆菌などを繁殖させて納豆菌の分泌するプロテアーゼによってダイズ種子中のタンパク質とともにタンパク質性のトリプシン・インヒビターを分解させると、分解されたタンパク質と相まって消化酵素であるトリプシンが正常に機能してタンパク質の消化吸収効率が増大する。

トリプシンインヒビター活性の高い生大豆を飼料としてラットに摂取させると成長阻害や膵臓肥大などの有害作用が引き起こされることが報告されている。この膵臓肥大は、腸内で阻害されるトリプシンを補うための膵臓の機能亢進の結果として生じると考えられる。生大豆粉はラットの膵臓癌と相関することが知られているが、加熱調理済みの大豆粉の発ガン性は認められていない。大豆がヒトの膵臓癌を促進する可能性があるかどうかの研究はまだ十分でないため不明である。ラットに与えられている大豆の量は、人間が通常摂食する量に比べてはるかに大きい。

大豆乳の加熱処理について、100℃10分間の加熱処理した大豆乳には加熱未処理試料のトリプシン・インヒビター活性の約34%が残存し、また100℃20分間では約30%、120℃10分間では約10%、120℃20分間でも約5%のトリプシン・インヒビター活性が残存した。

黒大豆を95℃で加熱した場合のトリプシン・インヒビターの活性変化について、1%のNaCl(食塩)溶液中、16%のショ糖溶液中では、いずれも60分の加熱でトリプシン・インヒビターの70%の活性が残存していたが、0.1%の重曹溶液中の45分の加熱でトリプシン・インヒビターの活性は完全に失われた。(Wikipedia)

 大豆は食べすぎに注意。発酵食品の味噌や納豆、テンペは安全です。


(左)週末は吉例の新年会だったのですが、区長や役員の行事があって参加者は今まで最小の4人という寂しいものになりました。仕方ないですね。(右)夕食のお膳。手前は馬刺し。左の鯉こくは信州の定番料理です。

(左)鰤(ぶり)のカマ焼き。(右)宿泊した戸倉上山田温泉の戸倉ホテル國楽館。昭和レトロのひなびたいい旅館です。泉質も優しい。

 翌朝帰ります。戸倉上山田温泉の堤防から望む、拙書でも紹介の五里ヶ峰。手前の川原には、昨年の台風19号の爪痕がまだ生々しく残っています。全く雪のない新年。非常に不安な新年の幕開けです。

『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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