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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

節分草が満開。儚く可憐な春の妖精。千曲市倉科杉山へ(妻女山里山通信)

2020-03-07 | アウトドア・ネイチャーフォト
 可憐な節分草。早春に咲き、2、3ヵ月でその年の生活サイクルを終え消えてしまう植物は、スプリング・エフェメラル(Spring Ephemeral、春の妖精、春の儚い命)と呼ばれます。

 種子から開花まで3年以上かかるので、林床の環境が良い状態で続かないと生育できません。昔は雑木林に入って草刈りや灌木の除伐や薪拾いをしたので、明るい林床にセツブンソウがたくさん咲いたのです。カタクリと同様、人の暮らしと密接な関係にある植物です。ですから、盗掘や自生地の環境が破壊されると真っ先に消える植物です(絶滅危惧植物II類)。ここは地元の方々が熱心に保全活動を行っています。
 節分草は、万葉集には詠われていませんが、平安時代の「本草和名」や「倭名類聚鈔」に「以倍仁礼(いえにれ)」という古名で登場します。

 群生地のある千曲市倉科の集落。杏の名所でもあります。群生地はまっすぐ進んでY字路を右へ進み、次のY字路を左にたどるとまもなく群生地。拙書でも紹介しています。写真の戸神山脈のコースも拙書で紹介しています。妻女山から鏡台山への8キロのルートは、長いのですがトレランの人も走る人気のコースです。

 昨年に比べると花の数が非常に多いですね。暖冬とか積雪がほとんどなかったことと関係があるのでしょうか。見ごたえがありました。ただ寒の戻りで気温は2度。寒い!

 花びらに見えるのは萼です。先が黄色く見えるのが退化して蜜腺になった花びらです。一つの茎から二輪の花が咲くものを探しましたが、今回は見つかりませんでした。2018年3月の記事では紹介しています。

 セツブンソウの種は、黄色い蜜と一緒にアリが巣に運んで発芽するアリ散布植物。カタクリなどと同じです。アリ散布植物は、セツブンソウ属やカタクリ属以外にスミレ属、イチリンソウ属、フクジュソウ属、ミスミソウ属、キケマン属、クサノオウ属、エンレイソウ属などがあり、自然界におけるアリの働きの重要さが分かります。日本には、アリが絶滅すると絶えてしまう植物が200種以上あるのです。

 花の直径が2センチと図鑑にはありますが、ここのは1センチ前後です。俯いて咲く可憐な慎ましい花です。雪中に咲くこともあります。遡って記事を探してみてください。

 こんな感じの山林です。長野県の群生地の北限にあたると言われています。

(左)三滝へ。一の滝。拙書では貴重な氷瀑のカットを載せています。美しい三ノ滝は扉に使っています。(中)林道芝平樽滝線へ。この時期は落石が凄いのです。除去して通りますが、100キロもの岩があったら引き返すしかありません。(右)三滝沢の上部に停車。車を降りるとドアの音でイノシシの群れが驚いて逃げ出しました。凄く大きな母親。次に大きいのは妹。子供が4頭。もうウリ坊ではありません。

 その三滝沢の林道出合から見る北アルプスは雲の中。眼下は千曲市の工業団地。寒い日ですが、春の兆しもあちこちに見られました。

 林道脇にこれはボタンヅル(牡丹蔓)の種。

 遠く北アルプスの雄姿。手前の緑は樫(カシ)。日本産のカシ類はアカガシ,アラカシ,イチイガシ,ウバメガシ,ウラジロガシ,シラカシ,ツクバネガシ,ハナガガシ,オキナワウラジロガシの9種です。このあたりの山でよく見られるウラジロガシでしょうか。冷え切った体を温めに温泉に入って帰宅しました。

武漢発症の新型コロナウィルスは、世界に蔓延。人類を滅ぼしかねない状況になっています。安倍自公政権に忖度するマスコミが伝えない情報をリンクします。ほとんどの人が知らない情報です。
欧州のウイルス専門家、新型コロナウイルスに「消すことのできない人工的痕跡」  :長いインタビュー記事ですが必読です。
新型コロナウイルスは生物兵器なのか? 中国政権による細菌戦争の意図とその可能性を探る  中国指導者らにとっての唯一の真の驚きは、中国自身が、他国にばらまこうと画策していた新型コロナウイルスの感染源となったことだろう。:S型は従来からあるもので既に日本に入っていた。強力なL型が人工ウィルスといわれる。
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 『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。

本の概要は、こちらの記事を御覧ください

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