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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

粘菌にとっては厳しい夏? (妻女山里山通信)

2011-08-16 | アウトドア・ネイチャーフォト
 梅雨明けしてからぐずついた天候が続いたので、粘菌(変形菌)にとっては例年より厳しい夏かもしれません。多くの粘菌は、雨が降った翌日が晴れになりそうだと一気に発生し、胞子を飛ばすのですが、雨が上がってもぐずつくようだと変形体になる機会を失ってしまいます。晴れるかなと思って変形体になったところで突然の雨だと、雨に打たれて流されてしまいます。この夏は発生自体が少なかったのに加え、そうやって子実体になる前に崩れてしまったものを何度も見ました。

 そんな状態でもなんとか成長した粘菌を、わずかですが撮影しました。今年は粘菌ハンティングというより、オオムラサキや夏のキノコを探すついでに粘菌も探したくらいの状況でした。

 写真のものは、茶臼山と妻女山山系でそれぞれ別の日に撮影したものです。上から、タマツノホコリ、マメホコリ(あるいはコマメホコリ)、シロウツボホコリ、キフシススホコリ?、ツノホコリが胞子を飛ばした後?(小さな甲虫が食べています)、サビムラサキホコリ(これも右下にダニのような虫が)ではないかと思われます。

 キノコは、地面や樹木から栄養を摂るため放射性物質を溜め込み易いといわれています。種類によっても違うようで、ツチグリなどは汚染が酷いデータがすでに出ています。信州人の好きなウラベニホテイシメジ、サクラシメジ、ハナイグチはどうなんでしょう。松茸も気になるところです。粘菌は食べないので心配はありませんが、どういう影響を受けるのか気になります。現在、水産物も野菜も、ほとんど検査されずに市場に出回っている状態。どう考えても異常です。これでは実被害も風評被害も防ぐ事はできません。発癌性だけでなく、血管内膜症を引き起こして心筋梗塞の原因になったり、ありとあらゆる病気を重病化させる要因になるそうです。徹底的な食品検査で内部被曝を防がなければならないのに・・・。

 これからキノコの季節ですが、チェルノブイリ以後の北欧では、生、塩漬けのキノコを茹でこぼすことで、70~90%のセシウムが削減できる(フィンランド食品安全局)としていますが、ホットスポットのものはやはり危険でしょう。食品の安全性に関する国際機関や各国公的機関等の最新情報はこちら(国立医薬品食品衛生研究所)で。
 山の汚染の方が深刻といわれています。全国の松葉による汚染測定結果 長野県は5カ所を測定。北信がかなり高めに出ています。碓氷峠を越えて千曲川沿いに北上したものと、新潟県から南下したものがあるのでしょう。中南信は低めです。

★内部被曝を外部被曝と同じ様にとらえてはいませんか? 
内部被曝について:「体内の0.2マイクロシーベルトは100ミリシーベルトの外部被曝に相当する」という情報を、以前、文部科学省自体が作成しています。50万倍のリスクがあるのにマスコミはどこも伝えませんね。内部被曝の方が遥かに危険です。
★原発推進は、自然界にも放射線はあると言っていますが、問題は「自然放射線と人工放射線の違い」ではなく「自然放射線核種と人工放射線核種の違い。詳しくはこちらのサイトを。さらに、広島長崎以降、2053回に及ぶ核実験が行われ、大量の放射性物質が地球上にすでにまき散らされていることも忘れてはなりません。

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★ネイチャーフォトのスライドショーやムービーは、【Youtube-saijouzan】をご覧ください。粘菌や森のあんずのスライドショー、トレッキングのスライドショーがご覧頂けます。

★ネイチャーフォトは、【MORI MORI KIDS Nature Photograph Gallery】をご覧ください。キノコ、変形菌(粘菌)、コケ、花、昆虫などのスーパーマクロ写真。滝、巨樹、森の写真、森の動物、特殊な技法で作るパノラマ写真など。粘菌の写真はこちらにたくさんあります。
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