2月13日に表記の講演会が諫早市内で開催されました。僭越ながら、「うつ病の精神療法」の演題名で私が特別講演の演者を務めさせて頂きました。本会はうつ病患者さんの治療について、かかりつけ医(内科などの身体科)の医師と専門の精神科医が連携してうつ病治療に取り組む目的で2015年から長崎県医師会の主催にて始まった企画です。
うつ病の患者さんは最初に様々な身体症状を呈することが多く、そのため大半の患者さんは実は最初に内科などの身体科を受診することがこれまでの調査で分かっております。また、うつ病の患者数は近年、ますます増加しており、うつ病治療のニーズは年々高まっております。
そのため、最初に受診したかかりつけの内科などでうつ病の治療を開始してもらえるようになることが望まれます。そして、かかりつけ医でうつ病の治療を開始したものの、うつ病の症状が改善しなかったり、他の精神障害の可能性が疑われる場合などには、精神科医に紹介してもらうことが望まれます。
今回は、まず症例を1例提示し、うつ病患者さんに対する心理教育や声のかけ方、接し方、対応の仕方などについてディスカッションしました。
特別講演では、
・うつ病の特徴(だれでもかかり得る病気で、気の持ちようや性格の問題ではなく、治療可能な病気であること、など)
・うつ病治療の基本(休養・環境調整、薬物療法、精神療法の3つが中心)
・うつ病の小精神療法
・うつ病の認知行動療法
についてお話いたしました。ご多忙の中、多くの先生方にお集まり頂き、有意義な会合であったと思います。微力ながら、身体科の先生方と連携・協力しながら地域のうつ病治療のお役に立てればと思っております。