心療内科 新(あらた)クリニックのブログ

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自閉症スペクトラム障害の遺伝率

2014年05月26日 | ブログ

スウェーデンで、自閉症スペクトラム障害に関する過去最大規模(1982年~2006年に生まれた約200万人の小児が対象)の調査が行われ、自閉症スペクトラム障害(ASD)の遺伝率は約50%であることが判明しました。これは、環境要因も約50%あることを示しています。環境要因としては、出産時合併症や社会・経済的状況、親の健康やライフスタイルが関与しているとのことです。

また、この研究からはASDの血縁関係が強いほど、同障害に罹患しやすいことも報告されています。例えば兄弟にASDがいる場合、他の兄弟は一般人口に比べて10倍ASDになりやすく、従兄弟にASDがいる場合、他の従兄弟は2倍ASDになりやすいとのことです。

今回の研究から、ASDに関してより正確な情報や知識を提供できるようになるのではないかと思います

当院では、自閉症やアスペルガー障害など自閉症スペクトラム障害の診断や支援を行っています。「自分の子供がASDでは?」と心配している親御さんや、「自分はもしかしたらASDでは?」と思い悩み、生きづらさを感じている方は、当院にお気軽にご相談ください。