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建築を旅する

越後妻有-1

2009-08-21 16:44:23 | Weblog
越後妻有アートトリエンナーレ。

3年に一度やってくる、世界最大級の国際アートフェスティバル。

越後妻有という、米どころ、棚田、田園風景からわき上がった様な、かなりレベルの高いエネルギッシュなフェスとなっている。
6年前に初めて行ったときもそう思ったけれど、豪雪地帯だからなのか、点在する家々や納屋なんかも、とてもインスピレーションを与えてくれるというか、不思議な存在感のある建物が多く、起伏の激しい棚田の風景も、なんかしらの舞台の様で、なかなかいい場所で開催しているなと感じる。

1991年のクリストのアンブレラ・プロジェクト、茨城で開催されたとき、まだ10代だったけれど、非常に感銘を受けたのを覚えている。田園風景の中に、青い大傘がぞろりと並ぶ感じは、ショッキングだった。内容は全然覚えていないけれど、クリストが学校に来て講演会があったので、参加した。越後妻有って、その系譜の様な感じだろうか。

越後妻有のアートも、不思議な調和と違和感が、より越後の輪郭をはっきりと見せてくれる様な気がした。

ともかく、夏場にやってくれるので、都会の熱波を離れ、非常に心地いい、古き良き夏休みを堪能できて素晴らしい。

以前はなかなかスケジュール的に回れなかった、津南エリアから回ってみた。


滝沢達史 やまもじプロジェクト。


冬場はスキー場となる山の中腹に、大きな『山』の文字を1万人の布で描くというもの。
一番上の麦わら屋根の小屋辺りで、布に墨なんかで文字や絵を描く。
それを、自身の好む適当な箇所に、連結、結び、完了する。
書き初め的に、『希望』『愛情』などと書かれたものや、結構、絵馬的なノリで、健康になれます様に、受験を成就しますように。こういうのは、人間、なぜか願いを書いてしまうもんだな。
当然、絵などを描いてあるのもあった。




下から見た『山』。この頃はまだ、山の下辺りはポチポチだったけど、今やしっかりと『山』に成っている模様。



本間純 『森』

地元住民から集めた約一万本の、使い古し、ちびた鉛筆を森に見立てて。
それにしても、一万という数字は、なんか意味があるのかな。


こういう納屋というか、小屋が随所にある越後妻有。
ドーム型は雪に都合がいいのだろうな。非常に目につくナイスな造形。

西雅秋 『Bed for the Cold』

ちょっと気づきにくいけれど、池の中に丸い輪っかが浮いている。微妙に風で動くらしい。


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