海とじゃがいもとカニ…洞爺から長万部

2009-03-02 00:19:37 | 旅行記

白鳥大橋を渡った後、道は国道37号線となり、内浦湾を一周することになる。

急いでいるという割に、しっかりと道の駅に寄り道もした。

室蘭を出て間もなく「道の駅だて歴史の杜」(伊達市)。
スタンプのみ。展示も少し見た。
洞爺湖とか有珠とか昭和新山という表示に誘われそうになりつつも、なんとかこらえて走る。

「道の駅あぷた」(虻田町)。
ここでじゃがいも10kg(1200円)を購入。「食材買付けの旅」となる様相を呈してきた。
あまりなじみの無い「とうや」という品種で、レジにいた女性に聞いたら最近作られ始めた新しい品種だそう。
大粒で目が浅くて、凹凸が少ないから川が剥きやすい。少し煮崩れると聞いたけど、後日調理した時にはそれほどでもなかった。
なのに、茹でると潰しやすくて実になめらか!ポテトサラダとブリナイをたくさん作ったが非常に好印象。

「道の駅とようら」(豊浦町)。
ここでは大きなかぼちゃ(200円)を購入。
きれいな深緑とそのサイズのわりに激安なのは道の駅の産直コーナーならでは。
他にも豆類やら野菜やら魅惑的な品が多かったが、涙をのんで購入を諦める。
豆はともかく、旅行中に生野菜を買うってどうよ。自炊したくなるじゃない。

このあたりまでは少し起伏のある地形をトンネルを抜けながら走るのだが、静狩峠を出て間もなく、景色が急に開ける。

お。また海岸線が見えてきた。
走る。走る。
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走って走って
081104152558
海岸線を走る。
静狩国道はひたすらまっすぐ。

081104152701
ああ、まっすぐな道って気持ちいい!
…が、陽が暮れ始めている気がする。

いや、まだだ。まだ諦めない!
だってこの先は長万部だもの。

道は37号線静狩国道から、長万部で5号線大沼国道へ入る。
カニですよカニ!食べなきゃ!
最初に入った大きなドライブインみたいなところはいかにも団体向けなので、少し離れた小さな店に入って中ぶりなカニを一パイ注文。
この日の牛の昼飯という事になる。
本当はかにめしを食べたい所だけど、もう時間は16時。
小さな店の奥の、ビニールのテーブルクロスの上でカニの身をほじりながら、牛はテレビを見ていた。

実は室蘭で給油中、札幌の友人から「なんかTMの小室さんが逮捕されたって…」という連絡を受けていた。
この店のテレビで牛は、例の小室哲哉氏逮捕のニュースの詳細を知ることに。
中学生の頃、TM NETWORKが好きだった牛を彼女はよぅく知っている。とても気を使って連絡してくれたのが分かってうれしくもあり、内容は悲しくもあり。
何よりも、深夜まであの頃の話で盛り上がったその直後にこんな事態を知る偶然。
何だろう。とにかくこの旅には「不思議なタイミング」が多い。
いや、本当はそこに意味は無いのだ。とりたててそう思うから不思議に思えるのだ。
偶然は楽しむだけでいい。
ニュースを見て、カニを堪能した後、「Spanish Blue」を口ずさみながら牛はまだ走ることにする。

長万部を出てまもなく日没を迎え(この日の日没はだいたい16時27分頃)、さらに5号線をひた走る。内浦湾って長いなぁ。

遠く漁火を視界にうつし、八雲を過ぎて「道の駅YOU・遊・もり」の駐車場で一休みする頃には、とっぷりと日が暮れていた。
当然店は閉まってるし、スタンプは押せない。自販機のラインナップをチェックする程度でまた5号線に復帰。
この時点でまだ宿はとってないのだが、函館まであと少し。
函館まで行けばどうにでもなる。
それまで天気だけ持ってくれればそれでいいのだ。

内浦湾に別れを告げて、函館へ。


室蘭 白鳥大橋

2009-03-01 00:44:28 | 旅行記

地球岬から36号線に戻って製鉄所の建造物を横目に少し走り、インプレッサwに給油しつつまもなく道の駅「みたら室蘭」に到着。

そういえば室蘭って鉄鋼の町なんですよね。
どうも牛の中では、地名としては身近だけど街そのものの印象が薄いんだけど、言われてみればそうだった。岩手の釜石と同じく、戦争末期に艦砲射撃をうけた街。

製鉄と炭鉱で栄えたところっていうのは、とにかく時代に翻弄される感が強い。
重要な資源を抱えたがために、戦時下は標的になり、石炭から石油への主要エネルギー代替後には世の中から忘れ去られてしまう。
地域の経済を潤す反面さまざまな負担もあっただろうに、まるで何事もなかったかのように。

世の中とか経済の仕組みというのは「そういうふうにできている」以上やむをえないし、だからこそ時代の流れに対応していく必要があるのも確かだけれど、積み重ねてきた歴史まで忘れ去るべきではないのだと。各地を旅するごとに思うことの一つです。
本当は歴史の片鱗をたどって、牛なりに心に留め置きたいんだけど、今回は滞在時間を多くは取れず…とても残念。

そんなときこそ道の駅ですよ。
「道の駅 みたら室蘭」は、かぎ状に突き出た半島の先をつなぐ「白鳥大橋」の記念館でもあります。
そう!橋ですよ橋!巨大な橋!
四国のしまなみ街道ぶりに大きな橋、渡っとかないと!

白鳥大橋はほんの10年前に作られた巨大な吊橋です。
東日本最大なんだとか。知らなかった。
この下をフェリーもタンカーも通るわけで、高さは54mもあるんだそうです。
いやー、渡る前からわくわくしちゃいますよ。

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道の駅の資料室で橋と室蘭の概要を学びつつ、窓から見える白鳥大橋を眺めてみる。
近くには風力発電の風車も。
観光には時期ハズレなだけあって閑散としてましたが、マップに道の駅スタンプを押して満足。
(スタンプラリー用のを手持ちの道路地図に押すのが牛的スタンプラリーなのです。)

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一見穏やかに見えますが外はものすごい強風で、風車ぐるぐる回ってます。ぐるぐる。
ああ、ルリヲが風車を回してたらどうしよう。
「風車男には首が無いんだよ。…首が無いんだ。」と歌い?ながら(北海道をドライブしつつ筋肉少女帯を聞く牛ならではの所業)、さていよいよ橋へ。
ルリヲ…じゃなかった、インプレッサw!行くぜ!

その高さ故、橋への道路はループ状になっています。
ぐるぐるまわっていよいよ橋へ…

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ぶ、ぶらぼ~!
こんな画像じゃスケールのでかさはわからないけど、とにかくデカくてよくわかんない位なんです(笑)
現代のつり橋ってすごい!鉄すごい!ワイヤーすごい!
建設当時、「世界で初めて」な技術を注ぎ込んで作られてるんですよ!
「橋梁としては世界で初めて地中連続壁併用逆巻剛体基礎工法を採用」って言われてもとにかくなんだかすごいのだとしか思えないけどw

急いでいたとはいえ、展望台へ行かなかったのは大失敗だったかも。
ま、渡ることに意義があるんですよ、橋ってのは。

この時点で14時ごろ。
道の駅には食事らしいものは無かったので昼食もとらず、とにかく走り続けます。