もく窓

~良い映画と究極の手抜き料理を探して~  

剱岳 点の記

2009年07月01日 | 映画館
 お気に入り度:銅
映画の日千円デーで観てきました。
原作には及びませんでしたが、なかなかの力作でした。
原作を読んでから映画を見ると脚本の粗さが気になってしまうので、映画を観てから本を読むのをお薦めします。

主役の浅野忠信さん、香川照之さん、良かったです~。
小島烏水は著作や経歴から知的でダンディなイメージを持っていましたので、仲村トオルは、、、最後まで馴染めませんでした。
もう一つ、ヴィヴァルディやバッハの曲が使われていましたが、音が大き過ぎるせいか、多用し過ぎのせいか煩く感じました。
映像はCGを使わず頑張って撮影したことが伝わってくる画面でしたので、もう一度観たいです。


政府から派遣された地図製作の隊長と地元ガイドというと、黒澤監督の「デルス・ウザーラ」を思い起こします。
「デルス~」は二人の交流や自然への畏敬を描き人と自然への讃歌になっていましたが、「点の記」は他に軍内部での軋轢、そして日本山岳会や山案内の地元の村や山岳信仰やはたまたマスコミとの軋轢まで描いているので、山の映像が美しくても浅野忠信演ずる柴崎芳太郎を思って心が重くなるんです。軋轢の部分は映画では説明不足で残念でした。

浅野忠信は「母べえ」のときの山ちゃんもステキでしたが、今回、髪が短いのも素敵でしたョ

  





  

藤原正彦氏の奥さんと三人の息子さんたちが映画に出ていたそうです。観る前に知っていれば注意して見たのに、、、



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4 コメント

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コメントありがとうございました。 (アスカパパ)
2009-07-10 20:58:51
そうですか。原作を読んで居られるもくさんには、やはり脚本の荒さが目につかれたのですね。私は原作は未読ですので、もくさんご推奨のとおり、機会があれば読みたいと思います。でも白内障が・・。
確かに曲は派手すぎの感はありましたね。しかしながら、よく合っていたと思います。
もくさん、勘が鋭いですね。木村大作さんは、黒澤監督の信奉者らしくて、「デルス・ウザーラ」も意識したそうです。
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>アスカパパさんへ (もく)
2009-07-11 23:53:27
アスカパパさん、こんばんは♪
映画を観ているときは音が大きくてうるさく感じたのですが
アスカパパさんが「バロック音楽が明治という時代に合ったのだろう」と書かれているのを読んで、映画をもう一度振り返ってみたら、やはりこれしかないと思えるほど音楽がよく合ってると思えてきました(^。^*)ゞ。
明治という時代にも剱岳にもバロック音楽が似合いますネ。

音響も画質もちょっと良くない映画館で観てしまったので、設備の良い映画館でもう一度観たいと思っています。

剱岳は高校生の時に父に連れられて登りに行ったのですが、私が立山を登っただけでバテてしまい「おうちに帰りたい」と言って剱岳は登らずに剱御前小屋から下山してしまいした。最近膝が弱くなり高い山は無理になった父が「北アの山はほとんど登ったけど剱だけは登らなかったな。」と時々言うのを聞くと、申し訳ないような気持ちになります。
体力が落ちないうちに、父に代わって一度剱岳へ登りたいと思っています
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剱岳 (Any)
2009-07-13 20:21:09
もくさん、こんばんは~♪
今日、観てきました^^ 劇場内には、
登山愛好家らしきおじいちゃんやご夫婦が沢山いらっしゃいました。
リュックを背負った登山ルックのおじさんには驚きましたが(笑)
確か、もくさんも山に登られるんですよね!
私は函館山と旭岳、黒岳のみ!(←威張ってどうする・笑)
しかもどれもロープウエーでハイキングレベル(恥)

いやぁ~圧巻の映像でしたね。山が恐ろしく綺麗でした
全て実写なのですよね?雲海は一度でいいから見てみたいです~
予備知識なく観たので、登頂へ・・・のシーンでは
「どうか皆無事に」と祈る思いでしたよ。
それにしても、山ちゃん・・いえ、浅野さんと香川さんは巧いですね~
映像も素晴らしいし映画館で観て良かったです。

もくさんもいつかお父様の代わりに剱岳へ登られるのですね。
過酷そうですが、頂きは綺麗なんでしょうね。
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>Anyさんへ (もく)
2009-07-14 21:48:30
ウハハ、、、登山姿で観に来てた方が居たとは
最後の剱岳への登頂場面は、原作にも書かれてないんですョ。記録もこの部分は抜けていいるらしいです。記録する余裕がないくらい大変だったということでしょうか。
雲海シーン、きれいでしたね。この数秒のシーンを撮るためにお天気待ちをどのくらいしたのでしょうね。
雪渓を滑り落ちた遭難者のところへグリセードで駆けつけるシーンも見事でした~。明治後期のことゆえに今のような良い登山靴もピッケルも無くて、あのスピードと制御は出来たのかしらんなどと思いながらも、何度も見たい素晴らしいグリセードでした。
また、日本カモシカを撮影できたことが嬉しかったのか、落石や雪崩の原因となったような編集をしてありましたが、季節が前後のシーンと合ってなかったですネ
しかし本当に圧巻の映像でしたネ。撮影は本当に大変だったろうとつくづく思います。

北海道の山は大きくてたおやかでイイですネ~。
黒岳から旭岳、私も学生時代にテントを持って縦走しましたョ。
Anyさん同様に、登りは黒岳ロープウェイを、下りは旭岳ロープウェイを使いました。テント場に我々のテント以外誰も居なくて、熊が来たらどうしようと怯えながら眠ったことを覚えています。

剱岳登山ですがいつかいつかと思っているうちにどんどん年取ってしまうので、早く行かねばならないのですが、、、
今年は忙しくて無理なので、来年こそはと思ってます。鬼に笑われそうというか、私の体力を知る人に笑われそうです
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