Bar FU-TEN

もじっとの瘋癲的なブログ
メニューなんぞ、ございません
記事もお酒も、その日の気分次第でございます

新人さん

2010年03月10日 | 日記
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(ロックグラスを用意します)

昨日は全国的に天気が荒れ模様だったようですね
広島や岡山では季節はずれの大雪だったようですし…
こちら名古屋でも、ついこの前がウソのように冷え込み、冷たい雨が降っていました

★カラン(グラスに氷を入れます)

こんな日は晩ご飯の買い出しなどもおっくうになり、ついつい帰り道のついでに、近所の焼き鳥屋さんに行っちゃいます

★トクトク(ジンを48ml入れます)

雨のせいかお客さんのいない店内に「ちは~」って入り、カウンター席に案内されて、見かけない店員さんに生中を注文

生ビールが運ばれてきたので、料理をオーダー

★トクトク(ドライベルモットを12ml入れます)

店員さんがなんかあまり慣れてなさそうだったので、料理のフルネームを読み上げながら、メニューを指差しながら、ゆっくり頼もうと思いました。

『じゃあ、鶏レバーの煮込みと…』

「あっハイ、え~~~っと…」ピッ ピッ

『いいよ、ゆっくりやって』

「すいません…」

「あ、あの…使い方がわからないんで、マスターに聞いてきます」

理由なんか言わなくても“少し失礼します”で十分なのに、初々しいし、正直な子だなぁって思いました

★サッサッ(オレンジビターズを2振りほど入れます)

店長さんいわく、この子はその日がデビューで、僕が初めて接客したお客さんとのこと。

いやいや、初心を忘れずに頑張ってもらいたいですね

★クルクル(ステアします)

ちなみに初心を忘れるとどうなるかと言うと…

残り少なくなったグラスに、獲物を狙う肉食獣のような熱い視線が注がれ、“おかわりを注文しろ”と目で催促される

『すいません』というと、「お次も生にします?それとも焼酎にします?」と頼むものに制限をしてくる

いつもより飲む量が少ないと、お勘定時に「もう帰っちゃうんですか?寂しいですよ」と“もっと飲めよ”という気持ちを込めた愛想で見送られる

終いにゃ、お互いにジェスチャーですんでしまい、席まで注文を聞きに来る回数が減る。

などの数々の支障が起こります

★ピッ(レモンの皮のしぶきをかけます)

とはいえ、そういうのキライじゃない

★お待たせしました、マティーニです。
今宵のマティーニはロックスタイルで。
オリーブがないのは勘弁してください。
僕があまり好きじゃないんです…
カクテルの王様と言われているマティーニはミキシンググラスを使ってステアした後にカクテルグラスに注ぐのですが、マティーニの難点は王様と呼ぶにふさわしいアルコール度数
作る人や飲む人の好みにもよりますが、およそ40度前後です。
で、アルコール度数の高さでついついもてあましてしまう人に、少しでも飲みやすくしたのが、ロックスタイルでのマティーニです。
氷が溶けることでアルコールが薄まり、また冷たさを維持することで飲みやすくなります。