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もじっとの瘋癲的なブログ
メニューなんぞ、ございません
記事もお酒も、その日の気分次第でございます

ゾルフ・J・キンブリー

2015年06月16日 | 悪役紳士録
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(タンブラーを用意します)

ひさしぶりの更新のカテゴリは「悪役紳士録」です
もじっとオススメの悪役をご紹介いたします

★カランカラン(タンブラーに氷を入れます)

今回は「鋼の錬金術師」よりゾルフ・J・キンブリー
鋼の錬金術師ではそのタイトルの通り錬金術師が出てきますが、この漫画における錬金術は“科学的制約がある魔法”と言ったところで、キンブリーもまた錬金術師です。
両の手のひらに錬金術を発動させる陣が彫ってあり、両手を合わせて対象物に触れるとそれを爆破することができるとんでもない能力の持ち主です
爆発に対する興味と知識も相当のもので、その異常性から「爆弾狂のキンブリー」とまで言われるほど。
作中で起きている内乱ではその能力をフルに活用して、大きな戦果を挙げたが、錬金術を増幅させる賢者の石の返却を巡って上官を爆殺して刑務所送りに…という悪役として十分に悪人です。

★トクトク(ウォッカを45ml入れます)

一方、見た目的には内乱中は軍服、服役中は囚人服だったのですが、刑務所から(敵側の根回しによって)出所した時の服がまた、
白スーツ、白コート、白帽子、長髪を後ろに縛る、丁寧な口調というなかなかの変態紳士的な格好です↓



あっ違った!!
今のは映画「タンポポ」の役所広司さんです
ちなみに、この白スーツ男役もなかなかの変態紳士で、このあとは男子中学生フル●ッキものの刺激的なシーンがあります。
キンブリーはこっち↓



★トクトク(ライムジュースを入れます)

とまぁ、異常性や変態性が目立つキンブリーですが、僕は彼の“仕事”へのこだわりが好きですね~
キンブリーにとって仕事とは、その完成度はもちろんのこと、仕事に対する信念や覚悟、そして建前…というと聞こえが悪いですが“本分”をとても重視します。

★シュポン トクトク シュワー(ジンジャーエールで満たします)

それは作中における内乱で語られています。
作中に登場するイシュヴァール人を殲滅するという作戦において、その正当性を疑問視する同僚兵士たちに彼は「それが兵士に与えられた任務だからです」と非常に割り切った考えを表明しています。
またその疑問が「人を殺すことが嫌だから」ということが根幹にあるのを見抜いたうえで、敵を倒した時に【やりがい】を感じないのか、また人を殺す【覚悟】がないのに兵士になったのかと、本質・本分ではあるものの口にしにくい正論を堂々と掲げます。

一方、主人公の幼馴染の両親が敵陣地で医療活動を行って、作戦が滞っていることに対しては、医師としての本分を果たしていることを素直に褒めてしまい、上官に睨まれています

賞賛をするのは敵味方を選ぶことはなく、主人公兄弟へも【覚悟】と【理屈】が通っていれば、あっさり納得をしたうえで、実現すれば新しい【真理】として受け入れるつもりでいます

そういった点では、キンブリーは“仕事”を通して、その人がどういう思いで動いているのかを、善悪の判断を入れないで正しく理解しています。
作品の後編では特に主人公兄のエドワードの覚悟を、実は誰よりも分かっているシーンがあります。

★カラン(軽く混ぜます)

ほんと人間性さえ、まともだったら…
と思いたくなるいいキャラでした。
(まともだったら、悪役じゃないケド

★お待たせしました、モスコミュールです。
ジンジャーエールの辛さがたまらない、これからの時期に最適な1杯です。
どこでも飲めるスタンダードな1杯ですが、そのバリエーションは作る人によって様々です。
ウォッカの銘柄はもちろんのこと、柑橘系は使うか、使うならライムかレモンか。ジュースを使うか生を絞るか。
ジンジャーエールもウィルキンソンかカナダドライか。
いっそのことジンジャービアを使うか。
入れ物は無難にタンブラーか、伝統的な銅マグか。
こだわりのある店は、ウォッカのボトルにスライスしたショウガが入れてショウガの風味を強くしていたり…
今宵のモスコミュールはふつーな感じで仕上げちゃいましたけどね。
グッと飲んで、スキッとしてこの暑い時期を乗り切りましょう!!



超魔爆炎覇!

2010年06月01日 | 悪役紳士録
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(ロックグラスを用意します)

今日はダイの大冒険よりダイのライバルでもある魔軍司令 ハドラー
必殺技は超魔爆炎覇!



★カランカラン(グラスに氷を入れます)

ハドラーのいいところは、ダイたちとともに成長してるってとこです。
はじめは保身に走っていたハドラーですが、ダイたちと戦うにつれ、徐々に影響を受け、ダイたちの師匠である宿敵アバンを誰よりもよく理解するようになります。

★トクトク(ジンを45ml入れます)

僕の気に入っているシーンは、最終決戦でダイに破れたのち、ダイとポップがハドラーもろともキルバーンの罠にはまり、ダイとポップが絶望を感じた瞬間に言った
『最後の最後まで絶望しない強い心こそが、アバンの使途の最大の武器ではなかったのかっ!!』

このひと言で、ダイとポップは勇気付けられ、脱出を試みることがきました!

★トクトク(シャルトリューズ・ジョーヌを15ml入れます)

ダイとの戦いを通し、保身の心どころか魔族の肉体まで捨て、怪物になってまで、勝利を望んだハドラーが、とってもかっこいい!

★クルクル(ステアします)

こういうキャラクターはなんだかんだで味方になってしまいがちなんですが、それがないところも、好きですね。

★お待たせしました、アラスカです。
アラスカは本来はシェイクして作るのですが、グラスの中でステアする作り方も意外と根強い人気があるようです。
(僕はステアの方が好きです!)
その理由としてはやはりステアならではの“風味を逃しにくい”という利点があるからだと思います。
ちなみにアラスカは、カクテルの中でもトップクラスのアルコール度数を誇ります。
ハーブの香りとハチミツの甘みで、すごくおいしいカクテルなんですが、何杯も飲めるものじゃありません。
要注意の1杯です。



戸愚呂(弟)

2010年01月29日 | 悪役紳士録
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(耐熱グラスを用意します)

“もじっと”特選の悪役たちを紹介する悪役紳士録

本日の悪役はマンガ『幽☆遊☆白書』より戸愚呂(弟)です。



50年前の妖怪たちの武術の祭典「暗黒武術会」で人間のゲストとして参加、優勝を果たし、優勝の褒美として妖怪へと転生、老いない肉体と力を手に入れました。

彼の能力は筋肉操作で、80%程度の力を出すと…



超マッチョに大変身

★トクトク(スパイスドラムを適量入れます)

彼の最大の魅力はセリフ

主人公である幽助を廃ビルに呼び出し…
「話ってのは個人的な…いわば男同士のナイショ話といったところか…」
なんかカッコよくないですか?
“男同士のナイショ話”って

武術会の運営委員を皆殺しにしたあと、彼の雇い主である左京から酒を勧められたとき…
「酒はダメなんで オレンジジュースください」
オレンジジュースを飲む少年誌の悪党って、そんなにいないぞ。

広範囲を吹き飛ばす戸愚呂のパンチ、そのまま繰り出すと幽助の仲間たちが被害を受けるのだが、パンチを途中で止めて…
「-っと…失礼 この角度で攻撃するのはフェアじゃないな」
ルール無用の戦いが基本の少年誌の戦いで、なんというフェミニストっぷり!

アニメ版では戸愚呂の声優さんはターミネーターでもおなじみの玄田哲章さん
圧倒的な力を持ちつつ、話し方は静かで丁寧。
そのギャップがなんともカッコイイ!!

★トクトク(お湯で満たします)

50年前の武術会の直前、戸愚呂は弟子たちを当時の優勝候補の妖怪に次々殺されました。
自分が一番強いと信じていた…
戸愚呂は武術会でその妖怪を殺し、優勝の褒章として妖怪に転生することを望み、力を追求することに。

しかし実は強さを求めると偽って、弟子を殺された罪の意識が消えずに拷問のような償いの人生を送ります。

そんな彼が望んだのは力のみの強さではない、本当の強さを持つ者に倒されること。

昔はよく分かりませんでしたが、まっすぐ過ぎ、器用に生きられない男の生き様、カッコイイ!

★お待たせしました、ラムお湯割りです。
寒い冬にピッタリのラムの飲み方です
お好みに合わせて、砂糖、レモンを入れてもいいですし、バターを浮かべると“ホット・バタード・ラム”になります。
今宵はキャプテン・モルガンをお湯で割るシンプルなレシピですが、モルガン特有のスパイシーな香りと味が生きる1杯です
分量は決まっていませんが、今宵はラムを1に対して、70℃程度に冷ましたお湯を3で割りました。
体の芯からあったまりますよ~



デッカー大佐

2009年11月13日 | 悪役紳士録
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(タンブラーを用意します)

チャ~チャチャチャ~ン、チャチャ~チャ~ン

好きなんです、Aチーム

★カランカラン(タンブラーに氷を入れます)



Aチームのオープニングでハンニバル大佐(中央で葉巻くわえてる人)の決めコメント「助けを借りたい時は、いつでも言ってくれ。」はカッコいいぜ、ちくしょう!

★トクトク(カシスリキュールを30ml入れます)

このAチームシリーズでお気に入りの悪役は…
デッカー大佐



★トクトク(キルシュワッサーを30ml入れます)

このデッカー大佐、戦争犯罪者(濡れ衣だけど)で逃亡犯であるAチームを追いかけるMP(憲兵)で、ルパンでいう銭形のとっつぁんです

そこ、「悪役じゃないんじゃない?」とツッこまない

★シュポン トクトク シュワー(炭酸水で満たします)

前任の銭型のとっつぁんである、リンチ大佐がAチームを何度も取り逃がしたため更迭され、その後任としてAチームを追いかけます

例によって、すんでのところで逃げられるのですが、「地獄の果てまで追いかけてやる」と逃げられた悔しさに怒りつつも、あくまで冷徹。
そこらへんの直情的な追いかけ役とは、一線を画す性格です。

彼が悪役でありながら紳士であるのは、(Aチームに退治された)目の前の悪人は残らず逮捕することです。

やっぱ、憲兵はこうでなくちゃ!

★カラン(軽く混ぜます)

でも“デッカー大佐に追われる”と思うだけで、夜も寝られなくなりそうです

★お待たせしました、キルシュカシスです。
キルシュワッサーはサクランボを原料にしたブランデーの一種です
サクランボの香りはしますが、甘みはあまりありません。
元々カシスリキュールが甘いので、このカクテルも甘く仕上がるのですが、サクランボの香りが華やかです。
春が恋しいときにぜひ。



キルバーン

2009年10月02日 | 悪役紳士録
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(ゴブレットを用意します)

さて、今回から新カテゴリ『悪役紳士録』をスタート
このカテゴリでは映画、マンガ、小説、ゲーム問わずに、素晴らしい悪役たちを紹介

小悪党から大悪党まで、彼らの生き様を“もじっと”が語ります。

★コト コト コトッ(シェイカーを用意します)

記念すべき第1回は、“美点がひとつも見つからないところが美点”のキルバーン(マンガ:ダイの大冒険)です。



★トクトク(テキーラを45ml入れます)

通称死神と言われ、大魔王バーン直属の殺し屋として、敵の暗殺はもちろんのこと、魔王軍でヘマをした者の始末も請け負う冷酷非情な男

★トクトク(カシスリキュールを15ml入れます)

武器は大鎌を操り、仮面で顔を隠し、使い魔のピロロを従え、胴切りにされても、心臓を貫かれても死なないところは、まさに死神のイメージどおり。

★ギュッ トクトク(レモンジュースを15ml入れます)

以前は「キルバーンを見たものは殺される」と言われていたそうだが、作中ではひとたび初登場を果たすと、あらゆるところに現れる神出鬼没!
実は意外と目立ちたがり屋だと思う

★ツー(グレナデンシロップをティスプーン半分入れます)

また孤高の殺し屋にも関わらず、戦局を見極めることに優れ、魔王軍の解説員として、読者に丁寧に戦況を教えてくれる
(目立ちたがりの上に、おしゃべり)

★カランカラン カポカポッ(シェイカーに氷を入れ、ストレーナとトップをかぶせます)

おまけに趣味はトランプで、彼のトランプ占いは大魔王バーンに「さすが死神の予言よ、悪い方にばかりよく当たりよる……」 と言わせた。

★シャカシャカ(シェイクします)

そんな彼の悪役としての真骨頂は、無類の不死身さでも、奇抜な姿でも、意外に目立ちたがり屋なことでも、乙女チックな占いでもなく、非道を通り越した残虐さ、残忍さ、卑怯さです

★カパッ トクトク カパッ カランカラン(ゴブレットに注ぎ、シェイカーに残った氷も入れます)

勇者ダイと、もはや死に逝く体のハドラーとの男同士の真剣勝負の決着後、立つことすらままならないダイに対して、同僚だったハドラーもろとも巻き込む強力な罠を放つ。
真剣勝負を汚しておきながら、自らは安全なところに戻り、絶望するダイの仲間たちの表情を見て「面白いですよォ 死に瀕した時の人間の表情は…!!」と、大魔王バーンに語りかける。
このとき大魔王バーンは残虐性において、キルバーンに負けることを認めている。



★シュポン トクトク シュワー(炭酸水を30ml注ぎます)

また、勇者ダイの師匠のアバンとの戦いの際も、アバンを無理やり異次元にさらい「今度は罠も何もない!正々堂々!!決闘を申し込む!!」 と言っておきながら、「ファントムレイザー(見えない刃)」、「ジャッジ(決闘の審判を改造して、アバンと自爆させる)」、嘘の命乞い&だまし討ち、出るわ出るわの罠のデパートじゃなくて総合商社です

★カラン(軽く混ぜます)

ただ彼のような美学のない、終始憎まれ役に徹するキャラクターがいるからこそ、他の悪役が引き立つのは事実。
また“本来なら相手を確実に暗殺できた”緻密性と実力は評価されるべき。
その実力と非道ぶりを大いに語れてしまうのが、キルバーンの魅力なのかもしれない。

★お待たせしました、テキーラカリエンテです。
“カリエンテ”とは“熱い”という意味があるそうですが、このカクテルは当然のことながら冷たいです。
しかし深い赤色と、テキーラの風味が情熱的な“熱さ”を感じさせてくれますね。
わずかに入れた炭酸が後味と喉越しをスッキリ
ゴクゴク飲めそうですが、テキーラを45mlも使っているので、飲みすぎに要注意!