goo blog サービス終了のお知らせ 

Bar FU-TEN

もじっとの瘋癲的なブログ
メニューなんぞ、ございません
記事もお酒も、その日の気分次第でございます

□+□=5

2008年02月20日 | 自然科学
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

★コトッ(タンブラーを用意します)

(問)
次の式を満たすx,yを答えよ。
x+y=5
ただし、x,yともに0以上の整数であり、x≧yである。

(解答)
(x,y)=(5,0),(4,1),(3,2)

★コト コト コト(シェイカーを準備します)

さてさて、某教材販売のCMなんですが
日  本の問題:2+3=□
イギリスの問題:□+□=5
と紹介し、子どもが5+0、4+1、3+2を書いてました
そして子どもの数だけ答えがあると、解く楽しさを紹介してます

★トクトク(シェイカーにジンを45ml入れます)

でも、ごめんなさい
僕って、ひねくれ者なんです
このCMを見たときの第一声が
「ハァ?」
でした

★トクトク トクトク(オレンジジュースを30ml、レモンジュースを15ml入れます)

先ほどの(問)のように「答えが0以上の整数である」などの制約があれば、確かに答えは3通りです
しかし、何も制約がない場合の解の組み合わせは無限大になります。
(□+□=5さえ満たせばマイナスや小数や分数などが使えるから)
しかも映像で映し出された解答欄は
□+□=5
  +  =5
  +  =5
  +  =5
と、答えは3つですよと言わんばかり…

★サー カポカポ(砂糖をティースプーン1杯分入れ、ストレーナーとトップをかぶせます)

日本式の問いかけ方なら、小学生から大学生まで答えは全て同じでしょう。
しかしCMで紹介されたイギリス式の問いかけにすると、学年ごと、習熟度ごとに答えは違ってくるはずです。
果たしてそれが算数、数学と言えるのか?

★シャカシャカ(シェイクします)

せめて
□+3=5
とかなら、いいのですが

★カパッ トクトク(シェイクしたものをタンブラーに注ぎます)

答えがいくつもあって、考えさせる問題って大事だとは思いますが、問いかける方も十分注意が要るのではないかと思います。

★カランカラン(タンブラーに氷を入れます)

僕って、ひねくれすぎですね

★シュポン トクトク シュワー(ソーダ水で満たします)

★カランカラン(軽く混ぜます)

★お待たせしました、オレンジフィズです。
作り方や材料はトムコリンズに似ていますが、オレンジジュースが入っているので、口当たりのいい非常に飲みやすいカクテルです
僕はトムコリンズより好きです
ただ、オレンジフィズがメニューにあるお店は少ないと思います

シェイカーがない場合は、砂糖ではなくシュガーシロップを使い、ソーダ水と氷以外の材料をタンブラーに入れてかき混ぜたあと、氷とソーダ水を入れて軽く混ぜるだけでも十分おいしく仕上げられます


(Sorry!!レシピへのリンクはありません)


あやめさんへ
先日の「エレベーター」の記事のコメントで教えてもらった『次の花嫁はあなた』というカクテルですが、おそらくオリジナルかカクテル言葉(花言葉のようなもの)だろうと思われます。
僕の持っている800種類あるレシピ本にもなくて…
ネットでは何件かはヒットするのですがレシピはないんです
レシピはまだ見つかりませんが、もしわかったらお出ししますね

錬金術

2008年01月23日 | 自然科学
おかえりなさい
こちらのお席にどうぞ

今こうやってカクテルを趣味にしている僕ですが、元々は工学部化学科出身で、混ぜたり、振ったり、レシピを研究するのは大好きなんです

★コトッ(タンブラーを準備します)

化学の前身は「錬金術」です。
錬金術の中には不老不死などの研究も含まれていますが、主な目的は「金を作り出すこと」にあります。
そしてその主要な手段として化学的手法が用いられ、数多くの薬品が研究されてきました。

★カランカラン(氷を入れます)

錬金術は長い歴史があり、また世界各地で研究がなされてきました。
「万有引力」の発見で知られるアイザック・ニュートンもその研究者の一人で、彼の毛髪にはかなりの量の水銀が蓄積していたといいます。
何故、水銀で研究していたのかは後ほど触れますが、正解にほぼ達していた人物の一人です

★トクトク(ルジェ・クレーム・ド・カシスを45ml入れます)

しかし近代科学の発展によって、錬金術は不可能であることがわかり、錬金術は「化学」に生まれ変わりました。
目的が「金」ではなくなりましたが、その代わりに新たな「薬」や「材料」という「金」を追い求める化学者たちは、「錬金術師の末裔」と言えるでしょう。

★トクトク(オレンジジュースを適量入れます)

そして現代…
水銀から金を作り出すことができるようになりました。
水銀(原子番号80)は金(原子番号79)より原子番号が1つ大きく、水銀に放射線(ガンマ線)を照射することにより、原子崩壊を起こさせ得ることができます。
(ニュートンも水銀の原子核をいじることで金が作れるのではないのかと、考えていたようです)
ただコストがかかりすぎるため、金(gold)を生み出すために多くの金(money)を失うことになりますが…

(ちなみにこの方法、分類するのであれば物理学的な手法であるので、化学の力で金を生み出すことはできていません。というより不可能かもしれないです)

★カランカラン(軽く混ぜます)

で、今の僕にとってはカクテル作りは「錬金術」と言えるものなのかもしれませんね。

★カラン(マドラーを入れます)

そんな元化学者の卵の僕としては「錬金術」が悪い意味で使われるのは、好きではありません。
そういえば、高校時代の物理の恩師は当時流行った「金融ビッグバン」という言葉に対し、「ビッグバンはロマンにあふれている。できればあんなふうに使ってもらいたくない」と言ってたっけ


★お待たせしました、カシスオレンジです。
非常に飲みやすく、アルコール度数も高くないので人気のあるカクテルです。
居酒屋でも注文される人が多いのではないのでしょうか?
ルジェ・クレーム・ド・カシスは200ml入りのものもあるので、1本置いておくといいかもしれませんね


about CASSIS ORANGE(Liqueur&Cocktail サントリー)