観劇☆備忘録

ミュージカル大好き!

『ミス・サイゴン』7/31マチネ

2008年08月02日 | ミス・サイゴン
人生2度目の『ミス・サイゴン』。
衝撃の大きかった初回より少し冷静に観る事が出来ました。
その為、感想は少し辛口になってしまったかもしれませんが、今回も素晴らしい舞台でした

カーテンコールもオールスタンディングでしたよ




筧エンジニア

テンションの高いチンピラ (誉めてます/笑)

人なつこくて憎めない、市村さん系列のエンジニア。
軽快な動きと、一つ一つの台詞や動作に勢いのある熱演がとっても良かったです


『バンコク』
支配人の大きな体に隠れて一緒に威張る動きがツボに来て笑えました。
(体の小ささを逆手に取った演出、お見事!)

カメラを撮る瞬間思いっきりレンズに近づいて邪魔してザマミロとやってみたり、とにかくお茶目。

足を上げず滑らす様に移動するのも面白い。

このシーンの筧エンジニアは本当に楽しくて、私の周囲からクスクスと良い感じの笑いが起こっていました。


『アメリカン・ドリーム』
頑張っておられるんだけれど、何かこう胸に迫って来るものが薄目というか、切なさや哀愁が足りない感じも…。
(ごめんなさい)
最初に観た市村さんが凄すぎたかな


ラストのシリアスな表情が渋くて格好良かったです


今回、筧エンジニアが一番チケットが多くて「どうかな?」とちょっと心配だったのですが、これなら後2回も楽しませて頂けそうで安心しました




原田クリス

非常に生真面目で繊細な印象のクリス。

最初は声は綺麗だけれどインパクトが「やや弱いかな?」と感じた原田クリスでしたが、段々熱くなって行き『キムの悪夢』からはクリスにしては綺麗で可愛らし過ぎる容姿をはね除ける程の大熱演で引き込まれました

自分の現状に希望を失って心を閉ざしたかの様に投げやりで不機嫌だったのが、キムに出会って希望を見い出し、明るく強くなって行く心の変化がハッキリ伝わって来るクリス。

同じ様に彼に出会って明るく強くなるキムをしっかり演じていた新妻キムとだと、お互いを心の支えとして求め合う感じがストレートに伝わって来て良かったです。

「二人で作り上げた手作りの幸せ」といった様な微笑ましいクリスとキム

それだけに後半の展開が(良い意味で)痛々しくて悲しくて泣けます。


岡ジョンとは
冒頭の『火がついたサイゴン』から岡さんがクリスに体をぶつけたりしてお茶目にじゃれて気さくな雰囲気なのと、原田クリスが強気にジョンに接しているのでそんなに年齢差は感じなくて意外と同僚に見えました




新妻キム

期待以上の素晴らしいキム

感情表現が豊かで泣ける

最初に怯えてオドオドしていたキムがクリスと出会って、明るく強くなって行く姿をとっても丁寧に演じておられて感情移入し易かった

歌も文句なし

シアターテレビジョンのコンサート番組で新妻さんの『命あげよう』を聴いてすっかり惚れ込んでしまい今回キムは彼女中心にチケットを取ったので、生で素晴らしい『命あげよう』を聴けて大満足です

『キムとエレン』
「もしあなたのせいでクリス気が変わって~」本当に凄い迫力で圧倒されました。

『私の小さな神』
二回目の観劇で、この時すでに覚悟を決めているのがわかっているので、新妻キムの演技に泣いてしまいました。




岡ジョン

薄っすら生えた髭、日焼した様なドーラン、男らしい岡さんにドキドキ

『ブイ・ドイ』からの苦悩や葛藤やクリスやエレンやキムへの優しさが垣間見れる演技が良かったです

『電話』では他のジョンの様に「何が蓮の花だ!」ではなく、「蓮ですか!」と言うのですね。
密かなツボになりそうです。




神田トゥイ

予想より眼力と声量があってなかなか存在感のあるトゥイ
泉見君ほどの怖さはないけれど、軍服も結構似合ってました。

何より『トゥイの亡霊』が良い

オクターブ高めで、あの世から響くる様な綺麗な歌声に聞き惚れました
死してなお呪う気満々の泉見トゥイとは違って、表情は抑え気味で亡霊に徹した感じ。
でも物足りなさはなく、新鮮な感じで楽しめました

カーテンコールでの笑顔がとっても可愛かったです


『クークープリンセス』
タムの存在を知った時、泉見トゥイは顔を上げて後ろ手を付いて目を見開いて驚くけれど、神田君はのポーズで俯いて耐えている感じ。


鈴木エレン
「キムの立場と気持ちはよく分かるけれど、譲れない!戦うわ!」といった葛藤がとっても良く伝わって来る。
クリスへの深い愛情はもちろん、キムやタムへの思いやりも感じられる母性と包容力満点のエレン。

新妻キムの迫力に負けていないので、とても見応えのある『キムとエレン』になりました



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