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土下座と健太と経済学(経済オンチの新入社員成長物語)

2015年02月04日 | ★☆☆☆☆
『 土下座と健太と経済学(経済オンチの新入社員成長物語) 』
LLP藤原KAIZEN研究会 (著), 一般社団法人 日本経営コーチ協会 (監修), 宣教師ゴンドルフ (イラスト)

 
アチーブメント出版 (発行)
B6判、ソフトカバー、240ページ
2013/05/30発行
ISBN-13 978-4-905154-44-0
NDC分類: 330.4

定価 :1,512円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
海千山千の経営者、倒産の危機に瀕するクライアント…。数々の難題が振りかかる健太が駆け込んだのはミステリアスな女将のいる小料理屋。そこで真摯に学ぶ健太の姿勢が日本経済を救う糸口になる!?

 内容(下記出版社の紹介ページより)
ビジネスの現場で起こることは、日本が直面する課題と直結している。
経営コーチが本当に役立つ実用知識を物語形式で解説する経済入門書。


刊行によせて p.02
第1章 まるで無知な新入社員 p.07
第2章 土下座が我が身を救う p.43
第3章 “バブルの講師”登場 p.83
第4章 合コンで経済を学べ! p.121
第5章 人生は経済に似ている p.167
あとがき p.220
補足資料 経済用語集 p.222
索引 p.236
編著者、監修者紹介 p.239
奥付け p.240


萌え本分類: 実用ラノベ型。
ナビゲーター: ノベルの登場人物。税理士事務所に就職したての健太、先輩所員の浩美、小料理屋のかな子ママ、クライアントの前田社長とその娘の智子、その他。

カバー表紙:タイトルは縦書き。タイトルの字色はの茶系に黒、青、赤。無地の背景に土下座するナビゲーターのイラスト。
中表紙:メインタイトルのみを記す。
折込ポスター:なし。
本文:縦書き、一段組み。
構成・設定:  全ページモノクロ印刷。本文は5章立てで章扉には主要な登場キャラ各1名のイラストがつく。全体がストーリー仕立てのノベルで、「就活に失敗し、バイトのつてでたまたま会計事務所に就職した堂林健太。陽気で前向きな性格だが経済に関する知識は皆無に近い健太は、受け持ったアパレルメーカーに出向いたとたんに経済オンチのせいで社長の機嫌を損ねてしまう。平謝りでなんとかその場を切り抜けたもののすっかり落ち込んだ健太が所長に誘われて入ったのは、年齢不詳のママが切り盛りする小料理屋だった。所長や先輩、謎めいたかな子ママに教えを乞いながら、健太は経済の基礎を学んでいく」というストーリーが進行。円高・円安の原理と意味からはじまり、「インフレとデフレ」、「バブル経済の経緯と功罪」、「税理士の経営関与の実際」、「国債のしくみと経済緩和の実態」、「少子高齢化と年金問題」など会社経営に関する諸問題とその対応が健太の成長とともにえがかれている。
 本書の中には目次が存在しない。 あとがき後の「用語集」は、章ごとに現れた4~10項目の経済用語を解説。索引は50音順で、この部分だけは横書きになっている。


評価:
萌え絵度:  カバーを含むイラスト担当は、宣教師ゴンドルフさん。ビジネス書を意識したせいか一般の漫画風のタッチで萌え度は高くない。
テーマ萌え度: 編著者の「LLP藤原KAIZEN研究会」は、若手の税理士30数名が所属する研究会。会計業務を通じて経済学を理解・実践し、クライアントが所属する現代社会の抱える諸問題を解決に導くことを目的とする。若手の会計士の成長物語の形をとって会計学・経済学の基礎的な理解を深める、という企画意図は充分理解でき、テーマの選択や順序、解説の内容も良好。解説をキャラクター同士の掛け合いに集中させた手法は統一感があってよい。ただし内容については「会計学と経済学のどちらに重点がおかれているのかはっきりしない」点が問題。ストーリーに関しても、「数々の事件を盛り込んでいるわりにはストーリーの起伏に乏しく焦点がはっきりしない」、「キャラクターが成長・変化に乏しく相互関係があまり動かない」、「タイトルの「土下座」は1章の初めに一回だけ(最終章で一応伏線回収はある)」など、かなり消化不良な印象がのこる。
 ついでにいうと、帯なしカバーのデザインが萌えないのもヨクナイ。
萌え本的意義: アチーブメント出版発行としては、おそらく初の萌え本。
経済学に関する類書としては、
『(マンガ+講義でよくわかる)経済学超入門 』(東洋経済新報社刊 10/03)、
『(就活女子大生ミユキと読み進める)(マンガ)経済ニュースの裏を読め 』(TAC出版刊 10/12)、
(マンガ)行動経済学入門 』(PHP研究所刊、11/03)、
問題です。2000円の弁当を3秒で「安い!」と思わせなさい 』(小学館刊、12/02)、
まんがと図解でわかる 経済学のキホン(ケインズ理論、マネタリズム…日経新聞に出てくる用語が簡単に理解できる!)(別冊宝島 1876) 』(宝島社刊、12/07)、
『 狼と香辛料で面白いほどわかるお金のしくみ 』(KADOKAWA/中経出版刊、14/12)など、
イラストレーターが萌え系出身であるということがほぼ唯一の萌え接点。カバーを除く本文中のイラストは各章の扉ページ5枚分だけと最小限で、解説部分も巻末の「用語集」のみ。


総合萌え度 :★☆☆☆☆


紹介ブログ記事:
ANGEWORK (エンジェワーク)  2013年06月02日づけ記事、
「土下座と健太と経済学」を購入
http://angeworks.blog.so-net.ne.jp/2013-06-02
 顧問税理士が共同執筆された書籍を購入、で書評。
「 読みながら経済の専門用語と会社運営系が分かる経済入門書。
会社員、新入社員、就活大学生にオススメです。
 個人的にはDカップツンデレ女先輩に「あんたバカァ?」と仕事を教えこまれ、
ロリ系美少女クライアントに全面的に慕われ、
小料理屋妙齢女将に「あなたかわいいわね~」と手取り足取り税理士の勉強を教えてもらい、
コンパで女子税理士4人組にお気に入りにされてと、美少女ゲーム的な展開が好みですが、
いたって健全でお子様でも安心して読めるストーリーとなっております。 」
 …そういう展開だったのか! 全然気づかなかった。 ^^;


装丁・デザイン担当、ユニバーサルパブリシングの公式サイト:
Universal Publishing co.,ltd.
http://uni-pub.net/index.html
 >製作実績
  >◆◆書籍◆◆
   http://uni-pub.net/book.html
    『とある科学の超電磁砲』とやり直す中学数学(13/04)と
    『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』とやり直す中学英語(13/06)との間に、本書の紹介あり。

イラスト担当、宣教師ゴンドルフさんのBlog:
真実の井戸  2013年05月27日づけ記事、
おしらry
http://star.ap.teacup.com/gondiary/599.html
「 まったくもって自分と縁もゆかりも1ミリたりともない世界の本ですがイラスト描かせていただきました。
タイトル通りの経済学についての本ですが、ストーリー仕立てになっていましたので、その方面がまったくわからんちんの自分にも最後までちゃんとへぇ~と思いつつ読みきれる内容でした。
まとめや用語集なども充実してます。 」
TB-URL  なし 

アチーブメント出版紹介ページ
「 経営コーチ33人が、日々経営者と接する中で、本当に必要な知識を厳選した経済入門書です。
難しい説明文は一切なし。
知識だけではなく、経済という渦の中にいる一員として、ビジネスに携わるとはどういうことか、
どのような考え方が求められるのかにまでストーリーは膨らんでいきます。 」

 >公式Facebook: 土下座と健太と経済学
  https://ja-jp.facebook.com/dogezatokentatokeizaigaku
  >5月29日配本、店頭に並ぶのは翌日くらいから。
   https://ja-jp.facebook.com/dogezatokentatokeizaigaku/posts/603529832999230


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付記:
Amazonの発売日は06月07日、公式サイトの発売日は同月04日、hontoの取り扱い開始日は05月25日。その他の発売日は05月との表記が主。