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萌えだらけのクルマ選び(新車購入編)

2013年03月30日 | ★★★☆☆
『萌えだらけのクルマ選び(新車購入編) 』
山崎 龍 (著), ぽよよん・ろっく, とろ美 (イラスト)

 
イカロス出版 (発行)
B5判、ソフトカバー、218ページ
2006/05/25発行
ISBN-13 978-4-87149-816-6 
NDC分類: 537.92

定価 :1,700円(税込み)


 内容(「BOOK」データベースより)
業界激震!? 超萌えるバイヤーズガイドが登場! これからクルマを買おうと思っているアナタ!世の中いろんなクルマがあり過ぎて、どれを選べば良いかわからなくなっているアナタ!そんな人にぜひオススメ!ぜったいアナタにぴったりのクルマがみつかるよ。


目次 p.04
キャラクター紹介 p.07
まっきー、ぷりも、団吉の出会いp.10
第1章 クルマ選びの基礎知識 p.17
(人はどんなときにクルマを買うの? P.18
クルマ選びの基礎知識 p.22
ボディ形式 p.24
(中略)
エクステリア p.52
インテリア p.54
安全性能と環境性能 p.56
第2章 自分にぴったりのクルマを選ぼう p.59
あなたが愛車に望むものは? P.60
予算と維持費 p.65
メーカーとブランド p.69
(中略)
輸入車VS国産車 p.80
オープンカーのある生活 p.82
第3章 クルマを選ぶために情報を集めよう p.85
(クルマ選びのための情報収集 p.86
数値からパッケージングと運動特性を読む p.88
馬力とトルクの関係を知ろう p.92
(中略)
口コミ&インターネット p.98
新車の良し悪しは中古車でチェック p.101
第4章 クルマを買いにでかけよう! P.103
(お店に行って契約を結ぶまでを解説 p.104
お店探しから納車まで p.106
(中略)
ディーラーへ行こう p.140
エピローグ p.148
第5章 まっきーが選ぶオススメクルマセレクション p.149
(軽自動車 p.150
コンパクトカー・ハイトワゴン p.156
スモールセダン・ハッチバック・ワゴン p.162
(中略)
軽トラック・軽バン p.204
まっきーが選ぶマニアックカー p.210
既刊情報 p.216
奥付け p.218


萌え本分類:解説書型。
ナビゲーター:免許取り立てのドジッ娘女子大生「本田ぷりも」、クルマニア王国の姫にして見習い魔女っ娘の「まっきー」、彼女の従者かつ教育係の自動車型生物「クルマ団吉」の3名。

カバー表紙:タイトルは横書き。タイトルの字色は藍地・白縁つきの桃色、青、黄色。グラデュエーションの背景に、ナビキャラ3名の集合イラスト。
中表紙:額縁つきのカバータイトル+カバー同柄のイラスト(配置は異なる)。
折込ポスター:なし。
本文:横書き、一段組み。(本文中の吹きだしに縦書き表記あり)
構成・設定:  巻頭の16ページ、および各章の扉ページはカラー、(章扉の裏側を含めて)それ以外はモノクロ印刷。巻頭から第4章末までのサブストーリーは、「念願の運転免許を手に入れた「本田ぷりも」が、偶然知り合った魔法少女「まっきー」に車選びのノウハウを伝授される」という内容にそい、本文はナビゲーター同士のアイコンつきふきだし形式で進行する。本文の各章はそれぞれ、「自動車の基礎知識」、「車種選定の基礎知識」、「選定のための情報収集法」、「ディーラーでの購入の実際」。4章終わりは特別コーナー「とろ美ちゃんと一緒にディーラーへ行こう!」で、実際のディーラーへと出かけ新車購入の契約を完了するまでをシミュレートした写真つきレポ記事となる。
第5章のみは、「車種別のお勧めリスト」で、軽自動車、セダン、ワゴン、SUVなど各車種ごとに数種類のお勧め車を1頁単位でナビゲーターのまっきーがレビュー。巻末にはイカロス出版の既刊書籍の宣伝ページがつくが、索引・参考文献は掲載されていない。
特別コーナーの以外で実車の写真はなく、デフォルメタイプのイラストが使用されている。


評価:
萌え絵度:  カバーイラスト、本文中のキャラクター、イラストは「ぽよよん・ろっく」さんが担当。各章扉のイラストは一応自動車関連となってはいるが内容とは関係してない。萌え度は当然高い。
テーマ萌え度:自動車とは何か、どんな車体形式、どんな駆動形式があるかのみならず、エンジンやサスペンションにどんな形式があるのか、タイプ別にどのような特徴があるのか、ナニを基準に選べばよいのか、新車と中古車はどちらが良いかまで前半の3章100頁は、微にいり細にわたる基礎的な解説に費やされる。実際のクルマ選びは4章で解説され、実写の画像つき購入シミュレートは経験のない人には分かりやすそう。5章の「お勧め車種」ではTOYOTA、NISSANへの苛烈な拒否及び富士重工などへの過剰な思い入れがかなり目立つ。ナビゲーターによる講座形式の進行であるとはいえ、全体的にあまりバランスのよい萌え方とはいえない。
萌え本的意義:
イカロス発行の萌え本としては、『萌えよ!戦車学校 』(05/07)、『同、戦車学校 Ⅱ型 』(06/04)、
(萌えもえ!)W杯観戦ガイド 』(06/04)
に続き、『(萌える!警察読本)もえぽり』(06/05)と同時発行となる5冊目。
本書以降は、『 まじかる将棋入門(勝つための魔法教えます) 』(06/11)、『萌えタイ(萌える!タイの歩き方) 』(06/12)が続刊。
06年の同社発行書籍はテーマが分散しており、かなり場当たり次第な印象が強い。サブタイトルから刊行時にはシリーズ化が考慮されていたようだが、結局続刊はなくこれ一冊きりの発行となった。下記公式サイト内の「萌えシリーズ」紹介ページからも本書の解説は除かれている様で、鬼っ子的扱いとなっている。
自動車関係の類書としては、『(図説)スーパーカー少女(~大萌え超車だもの~)』(幻冬舎、11/10)が刊行されているくらいか。
 ボケ担当の主役と魔法少女、わけのわからないクリーチャーの3名によるアイコンつき掛け合い形式の本文、プロローグからエピローグまでに進行するサブストーリー、実車の写真を一切使用しない実車案内、楽屋落ち的な内容のコラムなど、初期萌え本の特徴が色濃く現れた一冊といえる。
2010年代に入ってから現れた「痛車」のブームとは一線を画す、早すぎた登場が惜しまれる一冊(ンなわけないか?


総合萌え度 :★★★☆☆


紹介ニュース記事:
レスポンス (スポーツ/エンタメ、出版物のニュース) 2006年06月02日付け記事、
アキバ系クルマ選び!?
http://response.jp/article/2006/06/02/82463.html
「乗りもの関係の出版物で定評のあるイカロス出版は「萌え」シリーズが好調だ。
ただ本書は、「このクルマを萌えキャラにたとえるなら」という短いコメントがつくものの、「萌えるクルマ」や「このクルマのここが萌える」といった内容ではない。案内役キャラクターと文体が「萌え」なだけで、中身はふつうのバイヤーズガイドとなっており、腰巻きではMJブロンディ氏が自著より参考になるとの一文を寄せる。」


紹介ブログ記事:
官能の伴侶 ランティス 2006年06月04日づけ記事、
『萌えだらけのクルマ選び』
http://minkara.carview.co.jp/userid/106641/blog/2026407/
「 表紙は、『もえたん』を彷彿とさせるイラスト。内容は、クルマに関する用語説明、クルマを購入するために必要な諸経費や全体の流れ、車種の選び方、最新のクルマカタログ。といった内容。
はてさて、この本は、一体誰を対象にパブリッシュしたんだ?車に疎い、完全な初心者相手の内容の本でありながら、オタクをターゲットにしようとしているところに関して、疑問を拭えない。
俗に云う「オタク」という集団を“クルマ”という観点で捉えた場合、大きく二つに大別できるだろう。片一方は、永遠にクルマを必要としない(欲しいとも思わない)人々。片や、既にクルマ無くして人生を語れない人々。 」
 前者にクルマ欲しいという意欲を起こさせるほどではなく、後者が食指を動かすほどの内容でもない、とのご意見です。


イラスト担当、ぽよよん♥ろっくさんの公式サイト:
ろっくのおへや
http://poyo.chu.jp/
同、Twitter  ぽよよんろっく♪ @punipoyo
https://twitter.com/#!/punipoyo
(ともに、本書について直接の情報はない。別人格のアニメーター「渡辺明夫」さんの業績中に本書についての記載が見られる)

イラスト担当・シミュレート出演、とろみ(とろ美)さんの公式サイト:
とろみくす2
http://toromi.ciao.jp/2main.htm
萌えだらけのクルマ選び
http://toromi.ciao.jp/kuruma.htm
 5月31日発売。
「とろ美はお手伝いとイラストサポート、
それとお写真なんかもしてたりです。
萌える車選びの入門書?
って感じの本に仕上がっております。」


イカロス出版紹介ページ
「新しい車の購入を考えている人はもちろん、車大好きな人にもお役立ちの情報を提供。イラストレーターはあの、人気作家ぽよよん☆ろっく。ろっくが生み出したクルマルク王国の王女、まっきーが車の基礎知識をアドバイスするでしよ!」

『萌えよ!』シリーズ紹介ページ
(2012年3月現在、本書に関する記載はない。某巨大掲示板のスレッドタイトル(2006/05/02)によれば、本ページの開設時には本書についての言及があった模様。)
「もえぽり」「萌えだらけのクルマ選び」の発表とともに萌えよ!シリーズ公式サイトオープン


Amazon.co.jp         の紹介頁(中古品のみ)
honto(旧bk1)         の紹介頁(取り扱いなし)
楽天ブックス         の紹介頁(注文不可)
セブンネットショッピング   の紹介頁(絶版重版未定)
紀伊国屋書店        の紹介頁(在庫なし)

付記:
Amazonの発売日は05月31日、紀伊国屋(旧Book Web内で)の発売日は同月25日だった。