MOBU'S MUSIC MAZE

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スティーヴン・オズボーン(ピアノ) アーニャ・ビールマイアー指揮BBCフィルハーモニック

2024-05-10 10:45:14 | 音楽夜話(クラシック)
5月9日
03:30-05:45 19.30-21.45 BBC3


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 op.73「皇帝」
ソリスト・アンコール 
キース・ジャレット:インプロヴィゼーション




ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調
スティーヴン・オズボーン(ピアノ)
アーニャ・ビールマイアー指揮BBCフィルハーモニック
2024年3月9日 マンチェスター、ブリッジウォーター・ホール


アニヤ・ビルマイヤー(Anja Bihlmaier、1978年10月11日 - 45歳)は、ドイツの指揮者。
Steven Osborne (スティーヴン・オズボーン)。イギリスの男性ピアニスト。1971年生まれ(53歳)。


BBCフィルハーモニー管弦楽団のブルックナー生誕200周年記念シーズンの一環でのコンサート。


「ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」でコンサートの幕を開けます。
ナポレオン軍の砲撃下のウィーンで書かれたが、ロンド・フィナーレの楽観主義と優雅さ、
緩徐楽章の豊かな温かみが、協奏曲の中でも人気がある。」番組解説より。
中学くらいの時に友人がなぜか「皇帝」を持っていて、聴かせてくれた。長かった。
クラシックのピアノ協奏曲の何たるかを全く知らずに聞かされたので、ただ、長いものを
聴かされたという思いしか残らなかった。それからずいぶん経って、クラシックを聴く
ようになり、コンサートでも聴くようになったものの、この曲の長さは今もって変わりない。
それをそう感じさせずに演奏している奏者もいるのだろうけれど、なかなか当たらない。
今回はまずまずよかった。ベートーヴェンらしさを出すのはなかなか難しいのかもしれない。
2楽章の膨らませ方もあるだろうし。美音のピアニストだった。
この曲、もう少し聞きこんでもいいかなと思った。
アンコールが、キース・ジャレットの「即興曲」。アルバムに入っている
ようなものでなく、なおかつ譜面があるというもの。聴いたことない曲だったが、確かに
演奏している。ゆっくりしたバラード調の曲だった。かなり珍しいアンコール曲。
カプースチンなどのアルバムも出しているから、ジャズ調のピアノにもなじみがあるのかもしれない。


7番。
BBCフィルハーモニック。
「英国放送協会(BBC)の組織下にはこれ以外にもBBCフィルハーモニック、BBCウェールズ交響楽団
(BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団)、BBCスコティッシュ交響楽団ならびにBBCコンサート・
オーケストラという、それぞれ別個のオーケストラが存在する。」wiki


BBCを冠するオケの多いこと。どれがどれだか・・・。プロムスにもよく名前が挙がる。
1922~1991改名し現在に至る。


演奏は標準的なものというか、それほど特徴のあるものではないけれど、
ダレることもなく、順調に進んで展開していった。
人気曲だけに、こなれているのか、安心して聴けた。





ファジル・サイ(ピアノ) 佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団

2024-05-10 10:43:29 | 音楽夜話(クラシック)
5月9日
03:00-05:30 20.00-22.30 RBB


バーンスタイン:ミュージカル「キャンディード」~序曲
モーツァルト:ピアノ協奏曲第12番 イ長調 K.414
ソリストアンコール  サイ:ブラック・アース


チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 op.74「悲愴」


オーケストラアンコール
R/シュトラウス:交響詩「ドンファン」Op20TRV156






ファジル・サイ(ピアノ)
佐渡裕指揮ベルリン・ドイツ交響楽団
2022年10月9日 ベルリン、フィルハーモニー


「佐渡 裕の指揮による今回のコンサートでは、
3人の作曲家の作品が並べられ、互いに鑑賞し合いました。
「キャンディード」の序曲で幕を開けた
レナード・バーンスタインは、「悲愴」で表現された
チャイコフスキーを指揮することを好んだ。
チャイコフスキーもバーンスタインも、
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの音楽を
崇拝していました。ピアノ協奏曲第12番では、
有名なピアニストのファジル・セイが独奏しました。」
番組解説より。
バースタインの「キャンディード」は陽性で、掴みには
よかった。引き込まれるような、バーンスタインのそれは
リズミックで一気に駆け抜けた。


12番のモーツァルトは聴いたことあったけど、頻繁には
聴かない作品だった。軽やかな旋律が流れるいかにも
モーツァルトというような作品。


アンコールはサイの見せ場の一つとあって、聴衆も寄る。
「ブラックアース」で、ご機嫌を伺う。


6番。
スコアを丹念に読み込んでいる感じの演奏。強弱や感情表現の
精度が上がっているというか、聴き手に届くような感じの
演奏になっている。バーンスタインの教えもあるのだろうか。
オーケストラもよくこれについてきている感じがして、
ある意味あっぱれ。佐渡さんの豪快さと繊細さが上手くミックス
され、まとまっていた。より上手くなったなぁと思う。
3楽章終演では拍手がおこった。よくあるパターンだけれど、
あってもよさげな演奏だった。終楽章のマイナーで落ちていく
感じがよく表現されていた。消え入るような低音がなくなった後、
しばらくの沈黙があって拍手が始まる。歓声も起こる。
曲からいったら、盛り上がってコンサートが終わるわけではないものの
なにか充実感のあるコンサートだったなぁと思わされるような
充実感がある。


ここで終わらない配慮があり、オケのアンコールもあるというサービス。
「ドンファン」もよく鳴っており、佐渡さんのオケの作品
に対する向き合い方が決まっているような演奏だった。オケもそれに
よく答えている。


良質なコンサート。