3月21日
02:00-04:00 13.00-15.00 WRTI
マルサリス:チューバ協奏曲(世界初演)
スティル:ホルンとピアノのための3つの歌
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
Carol Jantsch(チューバ)
Jennifer Montone(ホルン)
キヨコ・タケウチ 竹内清子(ピアノ)
ヤニック・ネゼ=セガン指揮フィラデルフィア管弦楽団
2021年12月9,10,12日 フィラデルフィア、ヴェライゾン・ホール
マルサリスのチューバ協奏曲は、世界初演。
楽団主席のチューバ奏者が吹く。女性の奏者だ。
多分フルサイズのチューバ。男性の体格の大きい奏者が
ステージの後ろの向かって右側に座って演奏していることが多いが、
ソロの場合は客席から向かって指揮者の右側に立ち、
朝顔(ラッパの音の出口)は客席側を向く。暗譜で吹く。
曲調はJAZZ風の旋律、リズム・ハーモニーがあったり、バーンスタイン時代の
リズムパターンが使われたり、なにか全く新しいものを聴いているわけではない
感じがした。旋律がクールだったり、ビーバップ風の進行があったりするものの、
わかりやすく聴きやすいわけではなく、マルサリスはつまらないという人の
餌食になりそうな感じもするが、それが彼の作風であり、作曲家の常として、
生前から評価されるのがいいというわけでもなく、風説耐えて、
そこから評価されるのが本物みたいなところもあるし、まだまだ初演が済んだばかり、
再演があるかどうかでも評価は出てくるかもしれないし、ジャズファンは
ここまでは聴いてこないのではないかと思う。
彼が今後何をやっていきたいかで、作品も変わるのかもしれないが、
JAZZクラシックと2足の草鞋を履いているので、還暦過ぎては、プレイヤーよりも作家
としての道を行くのではないかという感じもある。まだここは始まったばかり。
スティル:ホルンとピアノのための3つの歌
素朴な感じの曲調が続く。室内楽らしい暗転。
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 op.68
1番は重心も低く、丁寧に歌いこまれて表現されている。それでいて
重くない。セガンの実力なのかもしれない。いい味わいのブラームス。
フィラ管のアンサンブルも緻密に合わさっている。最後の追い込み後
輝かしく幕を閉じる。ハ短調からハ長調への展開。
会場は沸く。
フィラデルフィア管弦楽団 コンサートアーカイブ3月20日
https://www.wrti.org/classical-archive-the-philadelphia-orchestra-and-more