MOBU'S MUSIC MAZE

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シューベルト 「未完成」 過去の記憶から

2018-10-17 10:21:47 | 音楽夜話(クラシック)

中学生の頃、クラシック音楽をなぜか聴き始めたことがあった。
学校に「ミュージックエコー」という学研の雑誌(当時300円)
を売りに来ていた。電蓄(ダイアモンド針)一応ステレオのプレーヤー
を買ってもらい、そのような雑誌の付録の17cmEPを聴いていた。
クラシックの小品だったり、交響詩、時には交響曲の事もあったが、
部分買いだったので、印象にあるのは、「未完成」や「アイネクライネ
ナハトムジーク」だったりする。

たまたま、小澤征爾指揮・サイトウキネンオーケストラの93年のLIVE
未完成とベート―ヴェンの7番を聴いた。

当時は

シェーンベルク:浄夜 作品4
シューベルト:交響曲第8番 ロ短調「未完成」
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92

予定していた小澤征爾総監督指揮の「ブラームス:交響曲 第4番」の曲目を、
ご本人の体調面の大事をとり、上記のように変更している。

未完成は割とあっさりと、特に深く粘ったりせずに割と淡々と進んでいるように
聞こえる。このテンポと音楽の作り、どこかで聴いたことがある。
そう、昔学研の音楽雑誌(中学校に売りに来ていた)ミュージックエコーで聴いた
未完成の演奏、荒谷俊治指揮東京フィルハーモニーだったかの演奏を思い出した。
いい悪いではなく、その当時がフィードバックしたのだ。

ちょっと意外だった。

小澤さん率いるオール・スターズ・オーケストラ。病後のマエストロを気使って、
変更されたベートーヴェンもある意味気迫迫る凄い演奏なのだが、その前に演奏された
未完成は何ともチャーミングでありながら、堅苦しくなく、ある意味力が抜けていて
聴いていてこういう室内楽的なアンサンブル重視のシューベルトもありなんだと思った。
アルバムでは、7番・未完成と収録順を変えているし、拍手なども入っているため
LIVEという事はわかるが、曲前に入る拍手にびっくりした。コンサートでは、
指揮者が出てくるときには拍手は当たり前だから不自然ではないのだけれども。

ミュージックエコー私のクラシック音楽への道案内雑誌だった。当時はネットもなかったし。
3大交響曲 未完成・運命・新世界。改めて聴いてみようかな。