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故障中の“ケプラー”が復活ミッションで系外惑星を発見!

2015年01月01日 | 地球外生命っているの? 第2の地球は?
姿勢制御装置の不具合のため、
主要ミッションを終了していたNASAの系外惑星探査衛星“ケプラー”が、
今年からスタートした新ミッションで、初の系外惑星を発見しました。
新ミッション“K2”で初の系外惑星を発見した“ケプラー”(イメージ図)。

2009年に打ち上げられた“ケプラー”は、
惑星が主星の手前を通過(トランジット)する時に見られる、
わずかな減光から惑星の存在を検出するトランジット法で、
これまでに3000個以上の系外惑星候補を発見してきました。

でも2013年8月に、
姿勢を制御する装置(リアクションホイール)4基のうち2基目が故障…
精密な向き制御ができなくなり、主要ミッションは終了することになります。

ただ、太陽光圧を姿勢制御に利用する“K2ミッション”が、
今年の8月から正式スタートするんですねー

“ケプラー”は、すでに3万5000個の恒星を観測したほか、
星団や星形成領域、太陽系内のデータも収集。

そして今回、記念すべき復活後初の系外惑星が発見されました。

発見されたのは、
うお座の方向180光年彼方にある太陽より小さく低温の星を、
9日周期で回る“HIP116454b”。

“HIP116454b”の直径は地球の約2.5倍、
2月に行われたテスト観測のデータから検出されています。

さらに、カナリア諸島にあるガリレオ国立望遠鏡で行われた、
惑星の重力で主星がわずかにふらつく動きを検出する“ドップラーシフト観測”でも、
存在が確認されたんですねー

“ケプラー”は“HIP 116454b”のような、
大きさが地球と海王星(直径が地球の約4倍)の間にある系外惑星を、
多く見つけてきました。

でも、これは太陽系には存在しない大きさの惑星なんですねー

なので、地球のような岩石惑星と、
海王星のような巨大氷惑星の運命を分けるものは何か?
を解明するカギになるのかもしれません。

観測しやすい近くにある恒星から、惑星を見つけ出せれば…
地上や宇宙の他の望遠鏡で、さらに詳しく調べることもできます。

その観測対象をピックアップする任務でも、
“ケプラー”はまだまだ一役買ってくれそうですね。


こちらの記事もどうぞ ⇒ 銀河系には地球型惑星が、どれくらいあるのか?


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