“カッシーニ”が観測したタイタンの湖。 |
液体の湖が見つかっている土星の衛星タイタン。
どうやら、その地中で起こる化学反応が、
プロパンやエタンの湖を作っているようです。
タイタンには、
その北極周辺に多くの液体の湖があります。
でも、これらの湖がたたえているの水ではなく、
メタンやエタンに代表される炭化水素なんですねー
これまで、こうした湖の供給源は、
メタンの雨が主と考えられているのですが、
もう1つの供給源になりそうな地下の循環プロセスについて、新たなモデルが作られました。
タイタンの湖と、モデルに基づいた地下構造。 炭化水素の雨が水の氷殻と作用してプロパンやエタンとなり、 湖となって存在しているのかもしれない。 |
水の氷でできたタイタンの地表に、
降りそそいだ炭化水素の雨が地下に溜まり地中に広がると、
水の結晶構造のすき間に炭化水素が入り込んだ“クラスレート”が作られます。
この“クラスレート”がさらに炭化水素と反応し、
プロパンやエタンといった別の炭化水素になります。
そして、これらの物質が表面に現れれば、プロパンやエタンの湖になるそうです。
一方、炭化水素の雨が地表に溜まってできた湖なら、
メタンや窒素が主な組成となるそうです。
土星やタイタンの多くの謎を解き明かしてきた探査機“カッシーニ”は、
2017年までに50回以上、タイタンへの接近観測が予定されています。
なので、継続して湖の組成を詳しく調べ、
今回のモデルと比較することで、
地下で起こっていることが明らかになると期待されているんですねー
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