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モバライダー mobarider

大銀河の材料になる矮小銀河の群れを発見

2017年02月06日 | 銀河・銀河団
スローン・デジタル・スカイ・サーベイのデータなどから、
矮小銀河の集団が7つ発見されました。

こうした小銀河が衝突合体して、大きい銀河が形成されると考えられているので、
この発見はその観測的な証拠になるようです。


小さな銀河

星やガスが、天の川銀河の100分の1~1000分の1しかない小さな銀河が矮小銀河です。

こうした小さい銀河が衝突や合体を繰り返して、
大きい銀河へと成長していくと考えられているんですねー

でも、矮小銀河が合体しつつあるような銀河の集団は、
これまで見つかっていませんでした。


スローン・デジタル・スカイ・サーベイ

今回の研究では、
スローン・デジタル・スカイ・サーベイのデータや、
様々な光学望遠鏡の観測データを分析し、
矮小銀河からなる銀河の集団を7つ発見。

各集団で銀河同士は重力的に結びついているので、
最終的には、それぞれ合体して1つの大きな銀河になると考えられるんですねー
スローン・デジタル・スカイ・サーベイの画像から発見された、
矮小銀河群の例。

まず研究チームが行ったのは、
スローン・デジタル・スカイ・サーベイのデータをくまなく調べ、
相互作用している矮小銀河のペアを探すことでした。

次に、これらのペアのうちで、
より大きな銀河集団の一部と思われるものを探し出すこと。

そして南米チリにあるマゼラン望遠鏡とハワイのジェミニ望遠居を使って、
探し出した銀河の距離を調査しています。

すると、矮小銀河が見かけ上同じ方向にあるのではなく、
実際にはほぼ等距離にあり、重力的に結びついていることが確かめられたんですねー

大きな銀河が出来るには、多くの小銀河が集まる必要があります。

そう今回の成果は、
「現在の宇宙に見られる天の川銀河のような成熟した銀河が、
 より小さな銀河同士が週十億年前に合体して形成された。」
とする説の観測的な証拠になるということ。

そのプロセスの第一歩になるサンプルを見つけたことになります。

この発見が将来の矮小銀河群の研究を進め、
天の川銀河のような大銀河の形成に関する様々な発見の、
元になるのかもしれませんね。


こちらの記事もどうぞ ⇒ さらに詳細、広範囲の地図作成へ “スローン・デジタル・スカイ・サーベイ”


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