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モバライダー mobarider

超新星残骸の近くに見つかったマグネター

2014年09月16日 | 宇宙 space
ヨロッパ宇宙機関のX線天文衛星“XXMMニュートン”がとらえた、超新星残骸の画像。

この画像の中に、ひじょうに強力な磁場を持つ中性子星“マグネター”が発見され、
さらに、この画像の中には2つの中性子星が写っていたんですねー

超新星残骸“ケスチーベン79”(上)と
マグネター“3XMM J185246.6+003317”(下)
画像の中で大きな部分を占めている泡状構造は、
“ケスチーベン79”と呼ばれる超新星残骸で、
わし座の方向約2万3000万光年彼方に位置しています。

“ケスチーベン79”の年齢は、
超新星残骸中の高温ガスの特徴と天体の大きさから計算すると5000~7000歳。

超新星爆発が起こったのは約3万年前と考えられていて、その爆発で弱い磁場を持つ中性子星(ケスチーベン79の中央の青い点)が残されたようです。



その下には青い斑点状に見える天体が、
マグネターに分類される天体“3XMM J185246.6+003317”で、
ひじょうに強力な磁場を持つ中性子星なんですねー

超新星残骸中の中性子星は比較的若いのですが、
マグネターの年齢は百万歳ほどとみられています。

なので、その年齢差から“ケスチーベン79”を形成した爆発から、
マグネターが形成された可能性はないことが分かることに…

“3XMM J185246.6+003317”は、
2008年と2009年に取得された画像を調べて2013年に発見された後、
同じ領域をとらえた2008年以前の画像を調べたところ、
マグネターの形跡は、まったく見られませんでした。

なので、マグネターが放出した爆発的なX線は、
「磁場構造における劇的な変化によるもの」ではないかと考えられているんですねー


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