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前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

修学旅行の「独占禁止法違反疑惑」、措置ならず

2009年09月16日 | Weblog
   昨日は県議会一般質問傍聴、打ち合わせ、福井市9条の会の会合など。


   さて、福井県内の修学旅行の「独占禁止法違反疑惑」 、わたしたちは5月20日に公正取引委員会に調査を求めました。
 5月28日のブログより・・・・

・・・・・・中学校、高校の修学旅行の旅行社手数料問題・・・・この問題は坂井市の松本市会議員が自分の息子さんの修学旅行の明細に疑問をもったのがきっかけ。


   松本議員は、「来年度見積りも11パーセントと高額に張り付いている。ぜひ調査を」と要求。この問題では、坂井市議会や福井市議会などで共産党議員が取り上げましたが、行政の対応が手ぬるいものとなっています。

    公正取引委員会側は「事業者間で不当な取引制限があれば是正を求める。ただ、外形だけでは判断できない。今回のお話は情報として担当者に伝えたい。」「岡山の中学校の修学旅行事案では強制権限で立ち入り調査をおこなった。また、平成11年に大阪の高校の修学旅行でも事案があった。この時は、排除勧告という法的な措置をとった。課徴金納付命令をだした」などと答えました。
    大手旅行会社は全国で暴利をむさぼっているのでしょうか。今回の政府要望を、「申告」として受理していただいて、ぜひ「生徒や親を食い物にする」ような大手旅行社間の悪弊を一掃していただきたいものです。・・・・・・・・・

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  9月8日付で松本議員に通知書が公正取引委員会からとどいた。

  内容は・・・「調査の結果、これまでの情報では、現段階で独占禁止法上の問題とすることは困難ですので、措置は採りませんでした。なお、関連する情報が更にありましたら、お寄せください。」・・・・・・・

  残念な結果だ。客観的に「うたがわれる」資料だけではだめ、ということか。内部関係者の証言など、裏付けられるものがないとだめということか・・・。

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   2005年6月県議会 土木常任委員会で、当時問題となっていた橋梁談合疑惑を追及した時のことを思い出す。
以下、会議録・・・

◯佐藤委員  一般質問でも聞いたが、今、入札制度の話があったけれども、電子入札にしたからといって談合が排除できるわけではない。鋼鉄製橋梁工事の談合事件について、部長はどう受けとめているのか。福井県ではないというような知事の答弁だったと思うが、それはどういうところからないという判断をされるのか、まず教えてほしい。

◯土木部長  橋梁の談合については、我々が持ち得る情報というのは、やはり公正取引委員会とか、警察が逮捕するとかそういう情報の中で、それ以上知り得ないというのが現実であって、そういうことからして談合を認めるというようなことではないということで申し上げている。

◯佐藤委員  知事も答弁されたけれども落札率が96%である。全体で言えば今回の事件の場合は97%だったとか、2003年だけとると94%台だったとか、いろいろあるけれども、いずれにしても落札率からいうと福井県の場合はかなりグレーゾーンではないか。

◯土木部長  これは、いろいろな見解があるのだけれども、談合と落札率が密接にリンクしているというふうな考え方に立てば、落札率が高ければ談合だと、こういう話なのだが、我々は必ずしもそれと密接にリンクしているというふうには基本的には思っていない。だから、今の平均的な県の落札率が、談合として指摘されているものと似通っているから県も同じではないかというふうには、今のところはそのようには考えていない。

◯佐藤委員  僕が一般質問でも指摘したのは、ああいう談合組織をつくっている皆さんが、ここの地域の整備局の工事は談合して、こっちの整備局では談合しないとか、あるいは地方の工事では談合しないなどということは、常識的に考えると考えにくいということから質問したのである。それと県の入札結果などを見ても、例えば、これは平成12年の10月の入札であるけれども、10月18日に何件かやられている。1件目は、これは鯖江の工事であるが、三菱重工が落札をして、これの落札率は98%である。同じ日にやられた、これも鯖江市の工事の場合は横河ブリッジが落札して、落札率は99.7%である。それから同じく同じ日やられた工事で、これは大飯町であるが川崎重工業が落札して、落札率は98.7%である。だから同じ日にそれぞれ高率の落札率でそれぞれ別の会社が、平たく言えば手分けして受注すると。こういう構図がある意味では、客観的に見れば資料からは浮かび出るという面もあるわけである。
 それからもう一つは、ことし4月の幸橋の工事であるが、4月28日の入札で2件出ているわけだけれども、1件は宮地鐵工が落札して94%である。それからもう1件は、東京鐵骨橋梁が落札して94%である。これも同じ日に入札が行われて、それぞれ違う会社が落札して、同じような94%台の落札率で入札が行われているということなどを見れば、まあ情況証拠だと言われればそれまでかもしれないけれども、そういうようなことを照らし合わせて考えれば、今の部長のような答弁では済まないということもあるのではないかなというふうに思うのだが。
 あわせて紹介すると、この過去5年間の工事の受注回数でいえば、三菱重工が2回、横河ブリッジが3回、川崎重工が2回、松尾橋梁2回、川田工業2回、宮地鐵工2回、東京鐵骨橋梁2回である。だから割と均等に福井県内の橋梁工事をそれぞれが取得しているということもある意味では言えるわけである。そういうことも踏まえると、その部長の答弁だけでは済まないし、県民に対する責任としては済まないという面があるのではないか。

◯土木部長  委員の指摘、言われる点もよくわかる。我々としては今、取り調べ中という面もあるので、そういった情報を注意深く見守っていかなければいけないというふうに考えている。

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  子供を食いものにする「修学旅行談合」、税金を食いものにする「公共事業談合」。本当に許せないと思う。しかし、「手が出ない」ふたつの例をあげた。
  こころある国民、県民の情報提供を期待したい。