復権!「おふくろの味」 語呂合わせ“おかあさんだいすき” 孫の嫁入り支度に
アナタハ、動物デス。霊長類ホモサピエンス(ヒト)ニ属シマス。
ニホン民族デアル、アナタノ食性ハ、雑食性デハナク植食性デス。
穀類、豆、芋、野菜ダケヲ食ベテイレバ健康ニナレマス。
霊長類(猿の仲間)は、進化に伴い、肉食(昆虫)から植物食の比重が高まって、類人猿(尻尾のない猿)に至っては、完全な植食性になっています。(追記:<注>その後、大型類人猿は時々肉食をするようになったと考えられますが、チンパンジー以外は、ほぼ完全に植食性に戻っています。)
ヒトもその仲間で、完全な植食性に合った歯、消化器を持ち、違いはと言えば、デンプンの消化酵素が格段によく出ることです。
類人猿は熱帯雨林とその周辺でしか生存できません。
ところが、アフリカの熱帯で黒人として誕生したヒトは、約4万年前に、温帯へ移動した部族はその後に黄色人種に、寒帯へ進出した部族はその後に白人となりました。
直射日光=紫外線の関わりで肌色が変わったのです。
その後、南下した白人=インド人は色黒に変化しています。
生活環境によって、肌色が変化するのと併せて、それぞれの地域の食べ物の違いによって、消化器と消化酵素に幾分か変化が生じました。
芋、穀類と野菜が豊富な温帯に定住したヒトは、デンプンの消化と食物繊維の処理のため、腸が発達しました。西欧人に比べて日本人の腸は、2、3割長いようです。
今日の日本にあっては、これが災いして糖尿病が蔓延するとは皮肉なことです。
一方、こうした植物が少ない寒帯に定住した白人は獣肉中心となり、その後、動物の乳を飲むようになります。いずれにしても動物性食品に偏ったものとなりました。
そして、タンパク質が胃で消化されやすいように、分厚い胃袋を持つようになり、タンパク質・脂肪の分解酵素の出もよくなりました。
しかし、ヒトの食性から大きく外れますので、タンパク質摂取に起因する有毒な窒素化合物によって、生体にかなり無理が掛かり、生活習慣病とずっと付き合っています。
なお、白人の最大の特徴は、動物の乳を飲むようになったことです。
乳の主成分は乳糖です。全ての哺乳動物の赤ちゃんは乳糖を分解する酵素を持っていますが、乳離れとともにその酵素を失い、乳糖が消化できなくなります。
ところが、大半の白人は、乳離れ後も動物の乳を飲み続けたことによって、いつしか乳糖分解酵素を生涯持ち続ける能力を身に付けたのです。
でも、日本人がそのような習慣を身に付けたのは、まだ2、3世代程度ですから、ほとんどの日本人(一説に90~95%)は、乳離れしたら乳糖消化酵素の活性を失います。
よって、大半の日本人にとっては、動物の乳は意味のないものになります。
大東亜戦争に負け、民族の誇りを失い、欧米崇拝が強まって、食生活も洋風化してしまいました。植食性の日本人にピッタリの和食を捨てて、半世紀以上経ちます。よって、世界一不健康な民族になってしまったと言っても過言ではないでしょう。
戦前の庶民の食事、雑穀米に一汁一菜。一菜とは、おかずが一品のことで、これ以外に漬物が必須のものとして付きます。そして、一菜は旬の物を利用しました。
まさに「おふくろの味」です。今、これが完全に崩壊しようとしています。
お祖母さんなら、まだまだ一菜と漬物が作れます。孫の嫁入り支度、ちょっと古過ぎる言葉ですから、結婚生活に備えて、と言い直しましょう、そのために、お祖母さんから孫に、丸1年かけて「おふくろの味」を伝授しませんか。生まれてくる曾孫が健康に育つように。
「おふくろの味」の語呂合わせ料理
お おから料理
か かぼちゃの煮付け
あ 和え物
さん サンマの塩焼き
だ 大根の煮物
い 芋の煮っころがし
す 酢の物
き きんぴら
今の母親には、どれもなかなかうまく作れない料理ばかりです。
これらの料理が和食の基本となるものでして、植食性の日本人に適した料理なのです。
なお、魚料理も少々入ってくるのが、精進料理と違うところですが、この程度の動物性タンパク質であれば、完全消化が可能ですから、許されましょう。
今では、米国が、生活習慣病を撲滅するために、日本に見習えと、積極的に啓蒙しているのが和食に近い食生活です。
乳糖が消化できない、タンパク質・脂肪の消化酵素があまり出ない、胃袋が薄っぺらい日本人ですから、和食以外に食べることが出来ない体質であることを、しっかり理解していただきたいものです。
それは健康を思う世の奥さんの願いでもあるような気がしてます。
管理人さんのような考えをお持ちの方が少なくなってきているのも事実のような気がします。