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虫歯の治療薬は唾液です!硬い物をよく噛むに限ります。

2011年06月04日 | 健康情報一般

虫歯の治療薬は唾液です!硬い物をよく噛むに限ります。
(最新更新 2018.6.15)

 卑弥呼(ひみこ)の時代・弥生時代には、歯磨き粉もなければ歯ブラシもありませんでした。でも、ほとんどの人は、虫歯になりませんでした。
 なぜでしょう。一番の理由は、「よく噛んで食べた」からです。
 砂糖のみならず炭水化物が口に入ると、どうしても歯に少しくっついて残ります。
 虫歯菌がこれを食べ、歯の表面が酸性になります。すると、歯からカルシウムが溶け出します。これを「脱灰」と言うのですが、これが積もり積もって虫歯になるのです。
 なお、おやつに炭水化物をとると、またまた、ごちそうを虫歯菌にやることになって、「脱灰」がより進むのは当然のことです。
 卑弥呼の時代には、今日のようなおやつもなかったでしょうし、朝食抜きの1日2食であったと思われますから、「脱灰」がうんと少なかったに違いありません。
 次に、虫歯を防ぐには、
「脱灰」した分のカルシウムを、歯の表面に貼り付けねばなりません。これを「再石灰化」と言いますが、唾液に含まれるカルシウムと唾液の働きにより、これが行なわれます。
 卑弥呼の時代には、硬い食品が多かったものですから、今日より約7倍もよく噛みました(当時の食事を復元し、現代の食事との咀嚼回数の違いを調査した結果)から、唾液が約7倍も出て、食事中に「再石灰化」が大きく進んで、虫歯が防げたと考えられます。
 一方、現代人の場合は、「脱灰」が進む食生活ですし、また、物をあまり噛みませんから、「再石灰化」が不完全になります。
 従って、まず
「脱灰」を防ぐために、食後直ぐの歯磨きが必須となります。
 次に、「再石灰化」を促進するためには、ガムを噛むしかないでしょう。
 キシリトールは甘味料で、虫歯菌の餌にならない利点があります。近年注目されているポスカ入りのガムは、唾液をパワーアップさせます。
 ところで、「再石灰化」のためには、唾液に充分なカルシウムが含まれていないとダメです。これは、基本的には食事から摂るしかありません。そこで、カルシウムたっぷりの食品を摂る必要がありますが、ミネラルはバランスが大事です。
 カルシウムだけを突出させると、効果が消えてしまいます。カルシウムと緊密な関係にあるマグネシウムが必須になります。
 卑弥呼の時代は、バランスが整ったミネラルたっぷりの食事でしたから、こうした面からも「再石灰化」が円滑に行なわれ、虫歯知らずの一生を過ごせたのです。
 80歳になっても自分の歯が20本残っているようにしようと、“80・20(ハチマル・ニマル)運動”が、今、歯の衛生週間に声高に言われています。
 これだけの歯がないと、物がよく噛めないのですからね。
 
“歯は命”です。
 よく噛めることによって胃に負担がかからず、胃が正常に機能してくれます。胃が健康なら、小腸も正常に機能し、消化吸収が完全に行なわれます。そうなると、大腸の環境が健全になり、免疫力がアップし、便秘もしなくなりますから痔にもなりません。
 人は食べることによって“命”をつないでいるのですから、先ずは、最初の消化器官である“歯”が健全でないと、はじまらないのです。

(2017.1.20補記)
 最近発売された週刊現代に興味深い記事<「逆さま健康法」これで元気に100歳だ>が載っていました。そのなかに<歯はみがかない>と題して、森歯科クリニック・森昭院長の話がありましたので、紹介しておきましょう。まお、氏の著「歯はみがいてはいけない」はベストセラーになっているようです。
 日本では、’60年代後半に『毎食後3分以内に、1日3回3分ずつ歯をみがこう』という『3・3・3運動』が厚生省推奨のもとに行われれいましたが、これはもともと歯みがき粉メーカーの販促キャンペーンが発端なのです。
 実は他国では就寝前と起床後に口内ケアをするのが当たり前になっていて、日本人の歯のみがき方は完全に時代遅れになっています。
 みなさんが行っている『歯みがき』は、大半が歯ブラシに歯みがき粉をつけ、ブクブクと泡立ててみがいているものだと思います。実はこれには2つの大問題があります。
 まず、歯ブラシでゴシゴシと歯をみがいていること。歯をみがけばみがくほど、歯の表面が削れていき、知覚過敏や虫歯が悪化する原因にもなります。…
 もう一つは歯みがき粉をつけていること。界面活性剤や清涼剤の作用でスッキリと『みがけた感』が演出されているために、歯にこびりついたままのプラーク(歯垢)に気づかなくなってしまうのです。
 …口内ケアで最も重要なのは、唾液をたくさんだすことです。…唾液には強い殺菌作用があり、プラークの悪影響を制御する力を持っているのです。
 食後すぐに歯みがきをしてしまうと、大量に分泌されている貴重な唾液を洗い流してしまうことになります。…就寝前と起床後のケアが大切なのは、睡眠時には唾液が減るため、悪い影響を及ぼす細菌が繁殖することを防ぐ必要があるからです。…
 何よりも重要なのは、殺菌力のある唾液を歯の隅々まで行きわたらせることです。デンタルフロスや歯間ブラシを用いることで、プラークを除去しつつ唾液の通り道を作りましょう。また顎や舌を動かして、唾液の分泌を促すことも大切です。(引用ここまで)

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