薬屋のおやじのボヤキ

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春の土用がやってきました。食事の内容も変えたほうが良いです。

2019年04月16日 | 漢方五季の食養

春の土用がやってきました。食事の内容も変えたほうが良いです。

 24節気の穀雨(4月20日頃)の3日ほど前に春の土用に入り、立夏(5月5日頃)の前日までの18日間程度が春の土用です。春と夏の季節の変わり目です。
 2019年は、4月17日~5月5日までが春の土用となります。
 この時期、野山は新緑で覆われだし、春本番がやってきたと感ずるのですが、ゴールデンウイークには暑さを感ずるほどの日がありますから、やはり、季節の変わり目と捉えるべきでしょう。特に農作業においては、この時期に夏野菜の苗の植え付けが集中的に行われ、好天であればたっぷりと汗をかくことが多いです。でも、雨が降れば気温がグンと下がり、こ寒い日もあります。

 漢方の世界では、季節の変わり目である土用は、春夏秋冬を問わず、脾(ひ)の季節です。五臓(肝、心、脾、肺、腎)のうちの脾で、これは、脾臓を意味するものではなくて、「消化吸収の要となり、水分代謝を調節する役割を担う働き」を指します。強いて臓器に当てはめれば「膵臓」となりますが、その膵臓は脾臓の隣にあり、近代になってから細かく臓器を命名する中で、本来は「脾臓」と命名すべきものを「膵臓」としてしまったのでしょう。なお、脾に密接に関係する臓器(腑=胆、小腸、胃、大腸、膀胱)は胃ですから、脾は胃と捉えていただいても良いです。

 春の土用は、体感する寒暑の差が激しく、「消化吸収・水分代謝」に気を付けなければならない季節となります。
 なお、年に4回訪れる土用の時期は、農作業において土を掘り返すことが多くなり、土中の湿気を浴びて、水分代謝を難しくすることにもなります。
 こうしたことからも、土用は、脾の季節になっているのです。

 季節の変わり目、つまり土用に体調を崩しやすいのは、脾が担っている「消化吸収・水分代謝」が円滑に行われないからです。
 その原因の一つとして、春は本来なら少食・断食の季節なのですが、その春に飽食したがために脾や胃が弱っているところへ、暖かくなり活動的となって食欲が増し、脾や胃に負担がかかり過ぎたことが挙げられます。
 よって、消化に負担がかかるものを避け、湿気を取り除くことが第一になります。つまり、食べ物は良く噛んで食べ、体を動かし、ほどほどに汗をかき、水分補給は控えめにせねばなりません。

 脾の働きを良くするための食べ物はとなると、これは、年中言えることですが、第一に、この時期の旬のものを優先して食べることです。
 特に、大自然が育んでくれた天然の野草、山菜は、あれこれ少しずつ食べたいものです。各種ミネラルをはじめ有用な物がぎっしり詰まっています。ただし、灰汁(あく)の強いものが多く、同じものを一度に大量に食べるのは控えねばなりません。

 脾が欲しがるものは、甘味です。でも、砂糖をなめるのは禁物。使っても粗製糖を少々です。ほのかな甘味のあるものをメインにしたいです。ご飯(米)も甘味食材です。良く噛めば甘味が感じられますよね。
 でも、甘味が強すぎると腎を痛めますから、腎が求める塩味を少々足しこみます。これに、辛味を添えれば、より良くなります。なお、苦味は、ほどほどであれば気にすることはありません。
そして、春に必要であった酸味は、脾(特に胃)に負担をかけますから控えめにする必要があります。甘夏や夏みかんを食べるのは、これで終わりにしたいです。
 
 今回も五味(ごみ)を登場させましたが、これは日本料理の調理法の基本になっています。隠し味と呼ばれるもので、甘い料理や菓子には塩味を少々足し込み、ピリッとするワサビ、ショウガなどがさりげなく添えられています。
 こうすれば、砂糖をあまり使わなくても甘味が引き立ち、とても美味しい料理が出来上がるのです。味覚が鋭敏であれば自然に臓器が欲しがる味を求め、それを美味しく感ずることになるのです。 
 前回と同様に、春の土用には、こうした調理法を頭において、食事を作っていただけると、体全体の臓器のバランスを整えることができます。
 土用の三味は、<主:甘味、従:塩味、添:辛味>です。
 なお、力仕事を毎日行い、ご飯をもう1杯おかわりしたい方は、おかずにキムチでもいかがでしょうか。
これで土用の三味が調います。ところで、キムチに多少の酸味がありますが、酸味ゼロでは臓器のバランスも崩れますから、少しはあってよいです。

五行配当表
(下図) 各ブロックの端に味が表記されています。
     
 「水」・「冬」のブロックの左端が味の「鹹」ですが、塩のことです。

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2 コメント

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Unknown (Ai)
2019-04-18 19:06:22
いつも投稿楽しみにしております。私は「ダイエットのため、空腹時間が大事」という考えに賛同できず御教授いただきたいです。
1 私も一日一食など試したことがあります。絶食もあります。貴方がおっしゃる通り「お腹空いた」から「あれ?食べてないのに空いてない」と平気になる時がきます。その瞬間、体は筋肉から栄養を取り出し、代謝が落ちる、体とって大変悲惨な瞬間だと思います。筋肉が減るわけですから、ひとつ「肥満体質に変化した」といえると思います。

2絶食道場で「絶食中の人間の体臭が臭くなる。舌に白いノリが現れる。悪臭なコールタール便がでる。これは長年の不摂生の毒が出てる」というのは嘘だと思います。理由は毒素たるものが出た後、後日絶食してもまた同じことが起こるからです。これはケトン体という難しいことではなく、自動車がエンジンオイルが切れ不完全燃焼し黒煙をあげてる状態です。体に燃やすマキとなるタンパク質がないので不完全燃焼で舌からノリ、体臭が臭くなるだけです。

3コールタール便について
これが断食を行っているときには、食べ物が入ってこなくても細胞の代謝は行われる。そして、いつものように古い細胞は捨てられる。つまり、細胞のカスが溜まっていくのだが、流れる排泄物が少なくてこのカスの割合が大きくなる。しかも宿便が溜まった状態なので蓄積していき、やがて腐敗する。すると、この古い細胞が腐って黒くなってしまう。他の排泄物が少ないおかげで腐った黒い細胞カスの割合が増えている。これがタール便の正体。

こんなものが長年の不摂生の毒素なわけがありません。とにかく、タンパク質を三食食べて、これをマキとして正常に燃やす。
というのが私の持論ですが、反対意見も踏まえ御教授出来たらお願い致します。
Ai 様へ (薬屋のおやじ)
2019-04-19 10:27:10
小生のブログをご愛読いただき有り難うございます。
ご質問、ご意見について、小生の所見を述べさせていただきます。
(1について)
>空腹感が消える
空腹感というものは、大半の場合、血糖値があるレベルを下回った場合に生ずるものです。その低血糖状態が長く続くと、生体反応として体内脂肪がエネルギー源として供給(姿はケトン体)され、空腹感が薄らぐ、とされています。
このことについての学術論文を直接、目にしたことはないですが、解説文にそう記されています。
じゃあ、なぜケトン体が供給されるようになると、空腹感が解消するのか、その仕組み(どんなセンサーが働くのか等)はどうなっているのか、これについての解説は見たことがなく、まだまだ小生も不勉強です。
加えて、エスキモーなど肉以外にほとんど食べ物をとらない人たちの場合のエネルギー源貯蔵とその放出は、どのような仕組みで行われているのか、これも小生は知りません。
なお、体内脂肪が一定レベル以下となると、エネルギー源として筋肉(たんぱく質)を使うようになります。(これも解説文による)
体内脂肪か筋肉か、どちらをエネルギー源にするか、これは体脂肪率と日頃の運動習慣の大小にも影響を受けるのではなかろうか、と小生は捉えています。
小生の季節的体重変化は、昨年の場合(1日1食、夕食のみ:毎日プチ断食)、夏46kg、冬48kgといったところですが、夏は百姓を盛んにやりますから筋肉は衰えていないと思われ、体脂肪率が明らかに下がります。よって、自分の経験からは、エネルギー源が底を突いたら内臓脂肪が燃やされている、そう考えるしかない、と思っています。
(2について)
>絶食中の人間の体臭が臭くなる。
これは事実のようです。ある製薬会社が社員全員1日断食をなさったのですが、その感想として何人かが自ら感じたり、家族から指摘されています。
小生が最初にやった1日断食では、体臭は感ぜず、細かな小さな湿疹が出ました。
こうしたものは、体内脂肪に蓄えられていた毒素が断食刺激によって皮膚から排泄されることによるものと考えられています。
PCP(カネミ油症)やヒ素(森永ヒ素ミルク事件)の毒素排せつのために長期断食(その繰り返し)が有効(というか、これしか治療法がない)であったことからも、これは確かなことです。
あまり期間を置かずに定期的に長期断食すれば、体が段々クリーンになる、これは間違いないでしょう。
でも、どんなに食事に気を付けても、毒素は体に入ってきます。少しずつ蓄積されますから、長期断食後、1、2年もすれば、元の木阿弥となるでしょうから、定期的に長期断食せにゃならんでしょう。
これに代わるものとして、1日1食生活があり、毎日ほんの少しずつではありましょうが毒素を排出させ続け、体内毒素量を低レベルで推移させる、というものです。
>舌に白いノリが現れる。
これは知りませんでしたが、味蕾細胞を含む舌の粘膜は新陳代謝が激しく、食事によってそぎ落とされ、新しい若い細胞で舌の表層を覆うことになります。
朝起きた時と夕食後、舌を観察すれば、歴然と分かります。
長期断食すれば、舌の表層は古い細胞層で覆われたままで、「白いノリ」だか何だが知りませんが、みっともないものになるのは必然でしょう。
>悪臭なコールタール便がでる。
長期断食の場合、こうしたことがよく言われます。小生は3日断食しか経験がなく、こんな便は出ていません。これは、7日から10日の長期断食の場合に生ずることが多い、といったところでしょう。

(3コールタール便について)
長期断食でよく言われる「宿便」ですが、宿便が排泄される、その形状は、ものすごい大量の便であったり、コールタール便であったり、砂状の便であったりと、人により、また時間経過により様々のようです。
「宿便」なるものは、その元は何だったのか、これをいろいろ調べてみたのですが、はっきりしたことは分からずじまいでした。
もっとも貴方がおっしゃる通り、これは毒素ではないことは確かです。

>タンパク質を三食食べて、これをマキとして正常に燃やす。
これについては小生の考えとは真逆になります。
タンパク質をエネルギー源にする、つまり燃焼させるとなると、アミノ酸には必ず窒素原子が含有されていますから、これがラジカルとなり、体に負担となります。
肉食動物は、それを瞬時に無害化する仕組みを手に入れているのですが、ヒトはその祖先(原人、猿人、類人猿)をたどっていくと、数千万年にわたり、長く植食性を通し、窒素処理の機能の多くを失っていたり、弱いものになっていると考えるしかありません。(その点、雑食性を長く続けてきたニホンザルの場合、それらの機能は肉食動物には負けますが、どれだけかは保持しているようです。)
よって、肉食習慣は少なくとも今の日本人には適さないでしょう。寒冷地において1万年ほどの肉食生活を続けてきたエスキモーでもまだ順化できていないと思われます。
なお、現代人にあっても完全な植食性にすれば、腸内細菌が様変わりし、細菌が必須アミノ酸の全部を作ってくれて、口からタンパク質を全くとらなくても、アミノ酸不足をきたしません。これは、タンパク質を全く取らない、後腸発酵(大腸や盲腸)するウマやウサギと一緒の姿です。そして、エネルギー源は、これまた細菌が作ってくる各種有機酸です。これがATP産生回路に入ってエネルギーを作り出します。
ただし、加齢により腸内環境が悪化していきますから、そうした人も必須アミノ酸不足をきたすようになり、少々の魚を、そして少々の肉を求めるようになる、それが現在のヒトの生体生理のようです。
なお、エネルギー源となる三大栄養素(炭水化物、脂肪、タンパク質)は、類人猿の食生活からしてみると、ヒトにおいても比較的新しい代替食料と考えざるを得ないです。
通説では、猿人なり原人は狩猟採集生活をし、肉食中心の雑食性とされていますが、これは大きな間違いです。人類は東アフリカのサバンナ地帯で誕生したことは確かだと考えられるのですが、そのころから肉食をしていたのであれば、草食動物がわんさと居る、その地から、草食動物が希薄にしか棲んでいないアジアの森林地帯に移り住んだ理由を説明できないからです。ヒトに特徴的な消化酵素、それは炭水化物消化酵素の出がめっぽう良いことからして、芋を求めての大移動であった、と考えるしかないのです。現在の狩猟採集民も、芋があれば真っ先にそれを食料とすることからも、これは確かなことでしょう。

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