雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

ぼつぼつ大胆な決定を ・ 小さな小さな物語 ( 1503 )

2022-07-25 14:45:35 | 小さな小さな物語 第二十六部

新型コロナウイルスの感染拡大が止まる気配がありません。
わが国の感染者数の累計はすでに207万人を超えています。昨日一日の感染者数は49,855人で、一日辺りの最高記録を更新し続けています。この記事を書いている1月22日の数字はまだ報道されていませんが、5万人突破が懸念されるところです。
その結果、当然のように、まん延防止等重点措置の適用申請が相次ぎ、来週中には、適用される都道府県の数は全体の半数を超えそうです。人口数にすれば、その比率はさらに高くなり、むしろ、わが国全土に適用すれば良いような気もします。

ただ、まん延防止等重点措置により、感染防止にどの程度の効果が期待できるのでしょうか。
相変わらず、飲食店を中心とした対策のようですから、協力支援金を出すことが出来るという利点はあるのでしょうが、これも、まるで飲食店を狙い撃ちにして苛めているように見えがちですが、実は、仕入れ先や、協力金の対象外の小売店などの方が、遙かに厳しいのではないかと感じられるのです。
コロナ騒動も三年目に入っていますが、これといった対応が見い出されていないようです。ワクチンは相当の効力を示してくれていますし、投薬治療も新薬・既存薬を合わせればかなりの戦力になっているようですし、何よりも治療技術は相当向上しているようです。
ただ、社会生活をどうコントロールするかという点では、あまり進歩がないようです。
それどころか、「人流」とか「ホームステイ」とか「マンボウ」とか、やたら新しい言葉が登場するばかりで、その効果の検証はほとんど公表されず、この数日は、「どうすれば良いのか」と突っ込みたくなるような発言がテレビ上で堂々と語られています。

そして今は、オミクロン株によるものが、ほとんどを占めているようです。海外の国々、例えばアメリカやヨーロッパ諸国の感染者数を見ますと、まだわが国の感染者数は少ない方です。しかし、社会的なダメージは、わが国の方が遙かに大きいような気がします。
社会風土が違うわけですから、外国と単純比較することに意味があるとは思われませんが、オミクロン株が主流となった今は、大胆な対策の見直しが必要だと思えてなりません。

岸田総理の意思決定について、「朝令暮改」だと揶揄する声があります。一方で、それを柔軟な対応だと評価する声も少なくないようです。
オミクロン株の正体はまだ完全に解明されているわけではありませんが、かなりの部分は分かってきていると思うのです。そうだとすれば、ぼつぼつ思い切った対策の大転換が必要なのではないでしょうか。これは、朝令暮改にあたりませんが、ぜひ果敢な決断を期待したいと思います。
重症者が少ないとはいえ、これだけ新規の感染者が増加すれば、重症者が増えるでしょうし、残念ながらお亡くなりになる方も出るでしょう。
しかし、社会生活に制限をかけることによる犠牲者や、他の疾病者へのしわ寄せによる犠牲者とを比較して、冷静な判断を下す時期にきているのではないでしょうか。
まさか、コロナによる犠牲者数は公表されるが、その他の疾病による犠牲者数はそうでもないと考えているようなことはないでしょうが、オミクロン株が主流となった現時点では、コロナ対策のために、その他の疾病者のベッドを奪うようなことだけは、止めるべきだと思うのです。

( 2022.01.23 )


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