毎年のことながら、今年も慌ただしく一月が去ってしまいました。
「一月行って、二月は逃げて・・・」と、かつて、亡き母が口にしていた言葉を、私は何度使ったのかと考えてしまいます。このブログで使った回数だけでも、きっと少ない数ではないと思うのですが、今年もまた使ってしまいました。
この一月は、新型コロナウイルスによる新規感染者数の爆発的な増加という、私たち日本人が誰も実体験していない場面に直面してしまいました。欧米諸国などと比べるとまだまだ少ない数だともいえますが、昨秋の状況から官民両方にかなりの油断があったことは、否定することが出来ないと思われます。
そうした感染拡大の真っ最中に一月は行き、逃げ足の速い二月を迎えてしまいました。
今年は、本日二月一日が旧暦の一月一日にあたります。つまり、旧正月です。
わが国では、旧正月に特別の行事を広く行う所はほとんどないと思われますが、アジア諸国では、むしろ正月と言えば旧正月のことを指します。
中国(中華人民共和国)においては、新暦を用いるのが原則となっているようで、お正月と言えば正式には新暦の一月一日を指し、この旧暦のお正月のことは春節と呼ばれますが、実質的にはこちらがお正月を祝う日であり、ニュースでも伝えられるように国民の大移動が見られます。今年は、コロナ禍で厳しい制限が出されているようなので、どのようになるのでしょうか。
旧正月を祝う国は中国に限らず、韓国・北朝鮮・台湾・シンガポール・ベトナム・マレーシアなど多くの国があり、華僑の進出している地域では、中華街などを中心に賑やかなお祝い行事が見られるようです。
また、ロシア正教会など一部の正教会では、一月十四日に新年を祝うそうです。これは、これらの教会ではユリウス暦が用いられていて、現行のグレゴリオ暦と13日の乖離があるためです。
さらに、エチオピアなどは独自の暦を持っていて、お正月はグレゴリオ暦の九月十一日だそうです。
世界には、多くのお正月が存在していますが、わが国内だけでも沢山あるのです。
ふつうにお正月と言えば、一月一日でしょうが、三が日と呼ばれるように、一月三日まではお正月として官庁は休みになります。
また、松の内という言葉がありますが、この間は正月飾りを飾っていて、お正月期間ともいえます。東京周辺は一月七日までをその期間としていますが、関西では一月十五日までとする地域が多いようです。
一月十五日は、小正月とも言われ、歴としたお正月の一つと考えられます。
また、一月二十日は二十日正月と呼ばれ、これもお正月の仲間です。二十日正月は、正月納めとか仕事始めとか呼ばれ、かつてはこの頃から本格的に世の中が動き始めたのかも知れません。
もっと乱暴な人は、「お正月」というくらいなので、一月中はお正月だと宣うお方もいたようですが、さすがに現代では受け入れないのでしょうね。
そうした豪傑を含めても、わが国においては、今日の旧正月を最後に、明日以降にお正月を唱える人はいないようです。ぼつぼつ本気を出す時期だということでしょう。
先に述べましたように、二月はあっという間に逃げ出してしまいます。
間もなく、北京オリンピックが始まります。選手の方々にはご健闘を祈りますが、わが国開催でないことが、本当に良かったと思います。
国や社会がコロナ対策だけで動いているわけでもなく、また、それでは困りますが、やはり今の状況を沈静化させないことには、あらゆる面が制約され続けます。逃げ足の速い二月のうちに、何とかオミクロン株の沈静化を実現したいものです。
( 2022.02.01 )
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