靖国神社参拝、加藤紘一の変節

最近マスコミに、次期総裁候補でもない加藤紘一氏がよく出ています。
靖国神社参拝に関して、所謂A級戦犯が合祀されている事を問題にして話しています。
靖国神社参拝に反対のマスコミはこの発言を喜んで取り上げるようです。
当時の指導者が合祀されている事が間違っていると、支那が言っていることと同じ事を言っています。

しかし、加藤紘一氏は中曽根内閣時代防衛庁長官として靖国神社に公式参拝しています。
最近はインタ－ネットで、図書館に行かなくても色々調べることが出来ます。
国会答弁を見てみると、靖国神社参拝に関して加藤氏は今と違うことを言っています。
所謂A級戦犯合祀が公表された後、大平総理が靖国神社に参拝した後の国会答弁です。

[008/012] 87 - 参 - 社会労働委員会 - 5号
昭和54年04月24日
○政府委員（内閣官房副長官加藤紘一君）　靖国神社にそのＡ級戦犯の人が合祀されたということは、先ほど言いましたように、共同の報道で初めて知ったわけですけれども、しかし靖国神社自体がどの方を合祀されるのかどうかということについて政府がいろいろ判断申し上げることはできないと思っております。

また、中曽根内閣時代の公式参拝について衆議院安全保障委員会では

[001/021] 102 - 衆 - 安全保障特別委員会 - 8号
昭和60年10月08日
○加藤国務大臣　靖国問題につきまして先生の御指摘ではございますけれども、私が政府を代表してお答え申し上げるのは適切ではない、こう思っております。
　ただ、私たちも靖国神社に公式参拝した閣僚の一員でございますけれども、今回の内閣総理大臣及び閣僚による靖国神社の公式参拝は、国民や遺族の方々の多くが同神社を戦没者追悼の中心的施設であるとし、政府を代表する立場にある内閣総理大臣及び閣僚が戦没者に対し追悼の意をあらわすことを望んでいるために行われているものでございます。
　一方、委員御指摘のように中国の方でいろいろな学生のデモがあったことは私たちも承知いたしておりますし、軍国主義の復活を阻止するというようなプラカードもあったやに聞いております。私たち日本の防衛の責任ある立場の人間としては、やはり諸外国が我が国の防衛政策についていかなる見方をしているかということは常に考えておかなければならない、こう思っております。そういう意味で、最近の中国及び東南アジア諸国は私たちの国の防衛政策について長い時間の相互交流の結果だんだん理解の度が深まってきているのではないかな、こんなふうに思っております。
　今度の北京のデモにつきましても、直接私たちの防衛の現在の姿につきまして言及いたしているものは、私も注意して見ておりましたけれども、ありません。そういう意味で、今回のことは私たちの国が軍国主義的な復活をしつつあるという意味でのデモではないのではないかな、こんなふうに思っております。今後とも理解を深めていかなければなりませんが、私たちはそういう意味で理解は大分進んできているのではないかなと思っております。
　そういう意味で私たちは、現在新中期計画、それから、ＧＮＰ一％の問題と靖国神社の問題が二つ同列に論議されておりますが、この二つはもともと違うものであって、私たちの防衛力に関する議論というのは厳しい国際情勢の中で日本がいかに合理的に対処するかという現状の問題であって、一方、靖国神社の問題は戦争で命を亡くされた方に対する追悼の念をいかにしてあらわすかという国民の心の問題なのではないかな、こう思っております。

この当時のことを中曽根氏は、A級戦犯合祀されていることを知らなかったと言っていたと思う。
しかし、A級戦犯合祀が公になったとき国会でも話題に上っていました。その事に答弁していた一人に中曽根内閣の防衛庁長官である加藤紘一氏がいます。
中曽根氏が知らないことはないはずです。
また、加藤氏のこの変節ぶりはどうなのでしょうか。所謂A級戦犯が合祀されているのを知っていて公式参拝しています。
それなのに今は所謂A級戦犯が合祀されていることを問題にしています。
加藤氏は靖国神社に位牌が有るとHPに書くなど（あれは非常識だ）、上記のような変節といいこのような全く厚顔無知な政治家を、さも正論を言っているようにマスコミが取り上げることがおかしい。

昭和５３年１０月１７日A級戦犯合祀
昭和５４年４月１９日　新聞報道で公表
昭和５４年４月２１日
　　　　｜　　　　　　大平首相、３回参拝
昭和５５年４月２１日
昭和５５年８月１５日
　　　　｜　　　　　　鈴木首相、８回参拝
昭和５７年１０月１８日
昭和５７年４月２１日
　　　　｜　　　　　　中曽根首相、１０回参拝
昭和６０年８月１５日