NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

3年経った間伐現場再訪 (1月3日)

2011年01月05日 | 間伐
4日からいつもの生活が始まるので、正月休みにすっかり鈍った頭と身体を目覚めさせようと3日に鍋山に上ってみました。
クリスマスから正月にかけて西日本を襲った大雪も恵那では少しちらついただけで、鍋山での積雪も数センチでした。
しかし寒さは厳しく、雪と氷の急傾斜の林道は気が抜けません。
驚いた事に、坂を上りきった所から始まる林道が、溜池近くまでの1km程きれいに舗装されていました。
今までほとんど使われていない林道がこんなにきれいに舗装されるなんて、これから鍋山で大規模な集材でも始まるのでしょうか。
さて今回やって来たのは、2007年6月から2008年6月まで森造隊が始めて本格的に間伐作業を行った現場です。

そしてこれが3年の月日が流れた2011年1月3日の現場の姿です。




皆さんはこの林内の様子を見てどう感じます?
考えさせられますね。
作業終了時の感想が楽観的過ぎたようです。
残念ながら今のこの現場では下層植生がほとんど見られません。
林内に入ってよく観察すればシダやアオキの幼木が微かに見られますが、新たな植生はうまく育っていないようです。
間伐率は確か30%程、SR20を目標に間伐しました。





しかし、どうやらこの程度の間伐では下層植生の回復は望めないようです。
思い切って50%程度の間伐が必要かもしれません。
周りが人工林ばかりで、新たな種子の進入が困難かもしれない事も原因の一つかもしれません。

もう一つ新たな発見がありました。
間伐したヒノキが盛んに水を吸い上げていました。
目には見えなくても森は既に盛んに活動を始めているようです。

森の営みを知るには、まだ全然経験が足りない事を痛感させられた今年最初の現場再訪でした。






コメント
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